東南アジア20~34歳女性 都市別比較 

2013年09月12日
博報堂は、グローバル市場でのマーケティング戦略に活用するためのオリジナル生活者調査『Global HABIT(グローバルハビット)』を2000年より毎年、アジアと欧米の主要34都市で中・上位収入層を対象に実施している。

最新の調査レポートを発表。
【Global HABIT レポート Vol.10】 東南アジア20~34歳女性 都市別比較 ~ライフスタイルや消費意識から見えてくる各都市女性の特徴~

伸長著しい市場として注目されているASEANにおいて、特に今後の消費市場を牽引することが見込まれる若い女性たちについて、共通項と多様性の両面から語る必要がありそうです。デモグラフィック、ライフスタイル、価値観、消費意識などの観点から、それぞれの都市の女性像を明らかにしました。 

対象都市: <東南アジア> ジャカルタ、メトロマニラ、ホーチミンシティ、バンコク、クアラルンプール、シンガポール

【ジャカルタ】早婚で専業主婦が多く、家族重視で、堅実で安定した生活を志向

20代前半で未婚なのは2人に1人、20代後半になると未婚は1割程度にとどまり、早婚で専業主婦の割合が高い。「家族のことを一番重視する」女性が7割超と高く、家族重視の考え方が浸透している。買い物スタイルとしては、高級ブランド、デザインはあまり好まず、価格を重視する傾向がみられる。また、買う前に値段を比較し、計画的な買い物をする傾向も強く、堅実な女性が多そうだ。

【メトロマニラ】インターネット、テレビゲームが好きで、基本にとらわれないファッションを好む

早婚で専業主婦が多く、堅実な買物意識などジャカルタと似ている点は多いものの、趣味・レジャーやファッション意識には違いが見られる。趣味、レジャーの上位に「インターネット/パソコン」があがり、また「コンピューターゲーム/テレビゲーム」もトップ10入りするなど、インターネットやゲームは身近な存在。外出着はリラックスできるものを重視し、ファッションは基本形にこだわらない個性を発揮できるものが好まれている。

【ホーチミンシティ】高級ブランド、デザイン志向が高く、ファッションへの意識も高い

「多くの人が知っている高級ブランドが好き」「機能よりもデザインを重視する」がいずれも50%を超える唯一の都市。また、「いろいろな商品の情報に詳しい」「新製品はすぐに試してみる」という傾向が強く、「計画的な買い物をする」割合が低い点も他都市と異なる特徴。ファッションへの意識も高く「着るものを決める時は異性の目を意識する」が2人に1人。

【バンコク】買物好きで、家族重視だけではない多様な女性像を持つ生活者

なりたい女性像では「寛大であたたかい」「独立心が強い」 「家族のことを一番重視」が40~50%で分散している。他の5都市では「家族のことを一番重視」がトップであるのに対し、バンコクでは「家族」にこだわらず多様な女性像を許容する姿が垣間見える。また、2人に1人以上が「買い物/ウインドウショッピング」を趣味としてあげており、買い物好きの側面がみえる。

【クアラルンプール】価格もデザインもどちらも重要。欲張りな生活者

クアラルンプールは高級ブランド、デザインを重視する人の割合が6都市の中で2番目に高い。一方価格に厳しい一面も持ち、華やかさを訴求する側面と堅実さの両方を持つ女性といえそうだ。趣味・レジャーでは「テレビ」「ラジオ」「読書」「音楽」が上位にあがり、家の中で過ごすタイプのものが好まれている。

【シンガポール】晩婚化が進み、シングルライフを謳歌しつつ、堅実な消費生活を志向

6都市中最も未婚率が高く、20-34歳全体では2人に1人以上が独身。趣味・レジャーとしてショッピング、映画、海外旅行、インターネットが上位にあがっており、アクティブに活動している女性像が浮かび上がってくる。しかし消費スタイルは堅実志向だ。買物は価格に厳しく、計画的に行う方で、ファッションは品質/機能がよければPB/ファストファッションを受容する質実重視派と言えそうである。


【調査概要】
・調査都市:東南アジア6都市
インドネシア(ジャカルタ)、フィリピン(メトロマニラ)、ベトナム(ホーチミンシティ)、タイ(バンコク)、マレーシア(クアラルンプール)、シンガポール
・調査対象:20~34歳女性
・サンプル数:546s(各都市150s、シンガポールのみ96s) ※東京は除く
・調査時期:2012年5月下旬~8月上旬

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[博報堂]
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