消費者にとっての新聞・新聞広告の価値についての調査 

2013年02月15日
アサツー ディ・ケイ(ADK)は、「消費者にとっての新聞・新聞広告の価値についての調査」を行い、その結果をまとめた。

 100年以上の歴史を持つ新聞広告ですが、昨今のメディア環境の大きな変化・多様化の中、現在読者がどのような価値を感じているのか改めて検証してみました。その結果、新聞は男性が好むメディアと思われがちですが、新聞広告においては女性の方が男性よりも注目・参考にする度合が高く、新聞広告に対してより能動的に接触していることなどが浮かび上がりました。

今回併せて「紙の新聞」や「新聞電子版」の読者にとっての価値についても検証を行い、さらに調査結果から「新聞広告の5つの"チカラ"再発見」と題して、今日の新聞広告のポテンシャルと活用ポイントについてまとめました。なお、今回の研究調査は中央大学大学院 戦略経営研究科 田中洋教授のアドバイスのもと行いました。

【調査結果】

〈新聞広告の5つの"チカラ"再発見〉
①「読者の購買力」:若年層から高齢層まですべての年代で、新聞に価値を感じ購読している読者は、非購読者に比べ世帯収入や可処分所得が高くマーケットポテンシャルが高い消費者。新聞広告はこうした層に効率よく届くメディアと位置付けられます。

②「"ニュース化"力」:新聞広告を"世の中の動きを知る情報源"と見なす読者が少なくありません。読者はニュースと捉えた情報には注目します。また「新聞に掲載される」ことで情報が一種のニュース性を帯びることもあります。新聞のこうした特性に注目することでより効果的なメッセージ開発も可能だと思われます。

③「"繰り返し"力」:読者は毎日同じように新聞を読みます。同じ位置に広告を繰り返し出稿できる新聞広告は、読者に広告を何度も接触させ記憶に残すことができます。自然に何度も見てもらえれば小スペース広告であっても十分に機能させることが可能です。

④「女性への影響力」:女性は男性よりも新聞広告をよく見ており、参考にする度合も高く広告内容への期待もあります。その意味で新聞広告は男性以上に女性で「効果」が期待できると言えそうです。女性は実用的な視点から広告を捉える傾向があるので、女性の暮らしや生き方に魅力をもたらす情報やメッセージ提供がポイントとなるでしょう。

⑤「広告のコミュニケーション力」:新聞広告は見やすさ、わかりやすさ、正確性、信頼性、自分のペースでの閲覧、十分な情報量など、読者・非読者に関わらず消費者全般が広告に求める要素を他の広告メディアより多く満たしています。その意味でコミュニケーション力の高い広告メディアであり、消費者にとって「理想的な広告メディア」になっていると言えます。
 若年層を中心に"新聞離れ"が指摘されていますが、一方で読んでいる人への影響力という意味では新聞は引き続きポテンシャルの高いメディアだと言えそうです。ただし、実際に影響力を行使するためには、その「5つの力」に注目しつつも、現在のメディア環境下にフィットしたターゲティング、メッセージング、他のメディアとのクロス活用などが必要でしょう。そのためにも今回の調査研究結果が活かせるのではないかと考えます。


【調査概要】(1)定量調査
調査対象者:
 【紙の新聞】20~69歳男女。新聞購読者1000s、新聞非購読者500s
 【電子版】20~49歳男性。電子版有料契約者200s
調査方法/エリア:インターネット調査/全国
調査日時:2012年9月

【調査概要】(2)インタビュー調査
調査対象者:首都圏在住の20代~60の新聞購読者男女6名。
調査日時:2012年8月~9月

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ADK]
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