「市販のお惣菜」に関する調査 

2013年08月07日
アサヒグループホールディングスの青山ハッピー研究所は、生活の中のちょっとしたことや、旬な話題をタイムリーに調査する「毎週アンケート」において、「市販のお惣菜」をテーマに調査を実施した。

女性の社会進出や一人暮らし、高齢者の増加などを背景に「家庭の食」の在り方も大きく変化しています。特に数年前から広がったのは、お惣菜やお弁当などを買って家で食べる「中食(なかしょく)」というキーワードです。いわゆる「おふくろの味」と呼ばれるお惣菜を手作りするよりも、少量パックされたものや、グラム買い出来る「市販のお惣菜」を買う方が無駄なく、時間の手間も省けるという点から需要が拡大しています。また最近では、お惣菜コーナーのスペースや品ぞろえを充実させ、家庭では出来ない本格的な味を提供するスーパーやお弁当屋さんも増えています。

【調査サマリー】
・6割近くは「週1回以上」の頻度で「市販のお惣菜」利用-特に50・60代に目立つ
・「夕食用」「晩酌用」に高い支持-会社帰りに見切り品を買うという声も
・普段使いの「スーパー」、オシャレな夕食は「デパ地下」-お惣菜もシーンで使い分け
・市販のお惣菜に求めるのは「家庭で料理しないもの」-コストと時間を省いて
・出来合い品に対するイメージ一新!-足りていない栄養を「市販のお惣菜」で補う
・ナンバーワンのお惣菜は「から揚げ」-キッチン汚れが気になる「揚げ物類」に支持
・若い層は「から揚げ」、シニア層は「天ぷら」「酢豚」など世代間で好みが変化

【調査結果】

■6割近くは「週1回以上」の頻度で「市販のお惣菜」利用-特に50・60代に目立つ

皆さんはどの位の頻度で「市販のお惣菜」を購入しているのでしょか。「週2回くらい。土、日など休日に買い物に行った時にお惣菜を買う。平日は手作りをしているので、休日は主婦業もちょっとお休み」(女性40代)など、「週2回以上」と回答した人は34.8%。さらに「週1回程度」という声も24.0%を数え、全体の6割近くの人びとが少なくとも「週1回以上」の頻度で「市販のお惣菜」を利用していることが明らかとなりました。

世代別で「週1回以上」という声を見てみると、20、30代では55%前後を推移しましたが、40代で57.5%、50代で63.7%と徐々に増加。さらに60代ではピークの64.1%まで達し、世代とともに「市販のお惣菜」の利用が増える傾向がうかがえます。「少量を数種類買う事が出来るので自分で作るよりも安く済む」(女性60代)など、一般的に独身者や若者ほど出来合いのものを好むと思われがちですが、実際には50、60代を中心に支持が目立ちました。

■「夕食用」「晩酌用」に高い支持-会社帰りに見切り品を買うという声も

6割近くの人びとが「週1回以上」の頻度で「市販のお惣菜」を購入していることが判明しましたが、では3度の食事のどのタイミングで食べるために購入することが多いのでしょうか。最も回答が多かったのは「夕食用」(80.4%)でした。ご飯のみを炊き、夕食のおかずとして「市販のお惣菜」を一品、二品買い足すという声。さらに「夜のタイムセールを狙って半額で買う」(女性30代)など、会社帰りに見切り品やセールで安く手に入れるという人もいました。

<市販のお惣菜はいつ食べる?>
1 夕食用 80.4%
2 晩酌・お酒のつまみ用 33.1%
3 昼食用 28.7%
4 朝食用 5.5%
5 おやつ用 2.8%

続いて回答が多かったのは「晩酌・お酒のつまみ用」(33.1%)。メインの食事ではなく、お酒のお友として重宝するという声が寄せられ、夕食・つまみを含めて「夜帯」にお惣菜を召し上がるケースが多いようです。3位に「昼食用」(28.7%)、4位に「朝食用」(5.5%)が続きました。

■普段使いの「スーパー」、オシャレな夕食は「デパ地下」-お惣菜もシーンで使い分け

お惣菜を購入する場所はどこでしょうか。一番人気は「スーパーマーケット」(95.0%)でした。「一人暮らしなので、夕食用に駅前のスーパーマーケットで購入することが多い」(男性30代)など、近所のスーパーで買い求めるという声。「スーパーで購入が多く、価格が手ごろで選びやすい」(女性30代)など、バリエーションや価格面からも高い支持が寄せられました。

<惣菜を購入する場所は?>
1 スーパーマーケット 95.0%
2 百貨店・デパ地下 25.8%
3 コンビニエンスストア 15.8%
4 お惣菜専門店・おばんざい屋 12.8%
5 お弁当屋 11.1%

次に2位は「百貨店・デパ地下」(25.8%)。「デパ地下で購入する。ちょっと高めのシーフードサラダは、夕食時にワインのお供に」(女性40代)、「手の込んだ洋食惣菜等自宅では作らないので、デパ地下のショップで」(女性30代)など、リッチな夕食やオシャレなお惣菜を求めて「デパ地下」を利用するという声も目立ちました。3位に「コンビニエンスストア」(15.8%)、4位に「お惣菜専門店・おばんざい屋」(12.8%)が続きました。

■市販のお惣菜に求めるのは「家庭で料理しないもの」-コストと時間を省いて

では皆さんが店頭で「市販のお惣菜」を選ぶときに、どんなポイントを気にしながら購入しているのでしょうか。最も回答が多かったのは「普段、自分では料理しないもの」(56.5%)でした。「調理の下準備や手間がかかる」「材料を集めるのが大変」「キッチンが汚れる」などの料理は「市販のお惣菜」を買い求めるという声。

<店頭でお惣菜を選ぶときのポイントは?>
1 普段、自分では料理しないもの 56.5%
2 割引・タイムサービスもの 48.9%
3 見た目が美味しそうなもの 45.7%
4 栄養バランスの良いもの 31.2%
5 季節感・旬の食材を使ったもの 27.5%
6 値段の割に量の多い費用対効果が高いもの 21.7%
7 ご飯(米)との相性が良いもの 18.4%
8 製造日・出来立てのもの(鮮度の高いもの) 18.2%
9 美味しいと評判・口コミの良いもの 16.4%
10 あまり量が多すぎないもの(一人分など) 12.6%

■ナンバーワンのお惣菜は「から揚げ」-キッチン汚れが気になる「揚げ物類」に支持

最後に皆さんが好きな「白いご飯に合うお惣菜」をランキング形式で見ていきましょう。堂々の人気ナンバーワンは「鶏のから揚げ」(42.8%)でした。3位に「コロッケ(かに、クリームコロッケ)」(26.6%)、5位に「天ぷら」(22.0%)、7位に「メンチカツ」(21.5%)、10位に「アジフライ」(17.2%)が続き、市販のお惣菜の王道である「揚げ物類」に高い支持が寄せられました。こうした背景には、下ごしらえの手間やキッチンの油汚れはもちろん、「夏場は暑くて家で揚げられない」という主婦の本音も垣間見られます。

人気の2位は「餃子」(28.3%)。さらに6位に「麻婆豆腐」(21.7%)、9位にも「酢豚」(18.0%)が挙げられ、白いご飯との相性が抜群の中華料理に高い支持が寄せられました。そのほか、4位に「さば味噌」(26.0%)、8位に「肉じゃが」(20.6%)が続き、おふくろの味と呼ばれる「煮物」にも人気惣菜となっていました。

■若い層は「から揚げ」、シニア層は「天ぷら」「酢豚」など世代間で好みが変化

世代別で人気のお惣菜を見てみると、20、30代では「から揚げ」(20代=71.8%)、「チキン南蛮」(20代=28.2%)など「チキンの揚げ物」に人気が集中しましたが、両メニューともに世代とともに徐々に減少。その一方、「天ぷら」(70代以上=35.1%)は世代とともに人気が増加し、同じ揚げ物類でも世代間で好みが大きく分かれました。

また中華惣菜でも、20代では「エビチリ・エビマヨ」(20代=23.1%)の人気が高かったものの、40代で14.8%、70代以上で5.4%と次第に減少傾向。その反面、同じ中華でも野菜たっぷりの「酢豚」は20代で10.3%でしたが、30代で14.5%、50代で22.0%と上昇。さらに70代以上では29.7%まで達しました。そのほか、シニア層では「肉じゃが」(70代以上=32.4%)などの煮物類にも支持が寄せられ、世代間の嗜好の違いがうかがえます。

<あなたが好きな「白いご飯に合うお惣菜」は?>
1 鶏のから揚げ 42.8%
2 餃子 28.3%
3 コロッケ(かに、クリームコロッケ) 26.6%
4 さば味噌 26.0%
5 天ぷら 22.0%
6 麻婆豆腐 21.7%
7 メンチカツ 21.5%
8 肉じゃが 20.6%
9 酢豚 18.0%
10 アジフライ 17.2%


【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の男女
有効回答数:802人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2013年7月31日~8月6日

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[青山ハッピー研究所]
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