平成24年冷凍食品の生産・消費に関する統計 

2013年04月24日
日本冷凍食品協会は、「平成24年(1~12月)冷凍食品の生産・消費」の統計速報を取りまとめた。

【調査結果】

1.国内生産
(1)総論


協会調べによる平成 24 年(1~12 月)のわが国の冷凍食品国内生産は、数量が 1,468,345 トン(対前年比(以下、同じ)103.6%)、金額(工場出荷額)が6,392億円(101.5%)であった。数量は平成22年から 3 年連続増加した。金額も 2 年連続増加した。
内食志向の強まりにより家庭用が伸長したことや中食の需要も堅調に推移したことのほか、東日本大震災による被害からの回復が主な要因となった。

(2)業務用・家庭用別

業務用は、数量が 886,137 トン(102.5%)で 2 年連続増加し、金額が 5 年ぶりに僅かながら増加に転じ、3,703 億円(100.2%)となった。一方、家庭用は、数量が 582,208 トン(105.2%)、金額が 2,689 億円(103.3%)となり、数量、金額ともに 3 年連続して増加し、いずれも過去最高となった。
業務用と家庭用の比率は、数量ベースではそれぞれ 60.3%、39.7%(前年 61.0%、39.0%)、金額ベースでは 57.9%、42.1%(前年 58.7%、41.3%)となり、さらに家庭用の比率が高まった。

(3)品目別

大分類の品目別生産量では、国内生産の 85%を占める調理食品(103.6%)、菓子類(111.0%)が増加し、水産物(100.1%)はほぼ横ばい、農産物(97.2%)が減少した。調理食品のうち「フライ類以外の調理食品」は 104.6%、「フライ類」は 101.1%となった。

小分類の品目で前年に対して大きく増加したのは、スパゲティ(5,384 トン増、114.6%)、うどん(4,903 トン増、103.2%)、ギョウザ(4,374 トン増、110.8%)、ピザ(3,831 トン増、125.1%)などであった。
逆に減少量が大きかったのは、カツ(3,092 トン減、93.9%)、えび類(2,703 トン減、77.8%)、ポテト(2,381 トン減、93.1%)などであった。(但し、「その他の~」を除く)。

小分類の品目別生産量における上位 20 品目をみると、1 位のコロッケと2位のうどんは 15 万トン以上を維持し、8位までの順位は前年通りであった。9 位以降は、今回の品目見直し(ラーメンの新設)とポテトが 10 位から 14 位に落ちた以外は大きな変動はみられない。

2.輸入
(1)冷凍野菜


財務省貿易統計による 24 年(1~12 月)のわが国の冷凍野菜輸入量は、952,041 トン(105.9%)、金額は、1,331 億円(110.8%)、いずれも 3 年連続で増加し、過去最高となった。
輸入が増えた主な品目としては、ポテト(24,352 トン増、106.7%)、ブロッコリー(4,700 トン増、115.0%)、コーン(1,749 トン増、103.7%)などであった。
主な輸入先である中国(14,088 トン増、103.8%)、アメリカ(27,752 トン増、108.2%)、タイ(1,047 トン増、102.2%)、台湾(2,183 トン増、107.2%)は増加したものの、カナダ(5,413 トン減、84.3%)は減少した。

(2)調理冷凍食品

24 年の調理冷凍食品輸入量は、280,313 トン(113.8%)、金額は 1,228 億円(112.6%)となり、数量、金額ともに 3 年連続して増加した。業務用と家庭用で分けてみると、いずれも増加し、業務用は、245,419 トン(115.3%)、家庭用は34,894 トン(104.1%)となった。

国別では、中国(18,251 トン増、112.5%)、タイ(23,594 トン増、130.5%)が増加したため全体の輸入量を押し上げた。
なお、この調査は、当協会会員社のうち、輸入調理冷凍食品を取り扱っている 32 社を対象にしたものであり、わが国の調理冷凍食品輸入の全体の状況を示すものではない。

3.国内消費

当協会では、「冷凍食品国内生産量」、「冷凍野菜輸入量」及び「調理冷凍食品輸入量」の合計を冷凍食品の「消費量」としている。

24 年のわが国の冷凍食品消費量は、上記の国内生産量 1,468,345 トンに、冷凍野菜輸入量952,041 トンと、調理冷凍食品輸入量 280,313 トンを加えた 2,700,699 トン(105.3%)であった。これを総人口(127,515 千人)で割った国民1人当りの年間消費量は、21.2 キログラム(1.1 キログラム増、105.4%)となった。

冷凍食品の総消費量及び1人当たりの消費量は、3 年連続増加し、過去最大であった平成 18 年(2,692,520 トン)を上回った。
なお、上記のように調理冷凍食品輸入量については、当協会会員だけを対象にした調査であり、会員以外の商社、流通業者等が輸入しているものを考慮すると実際の「消費量」は 270 万トンを上回るものと考えられる。

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