世界の都市総合力ランキング(2013年版) Global Power City Index 

2013年10月16日
森記念財団は独自の調査、「世界の都市総合力ランキング(2013年版) Global Power City Index 」を発表。

「Global Power City Index」は、地球規模で展開される都市間競争下において、より魅力的でクリエイティブな人々や企業を世界中から惹きつける力こそが「都市の総合力」であるとの観点に立ち、世界の主要都市について森記念財団独自の調査を行い、総合力を評価し順位付けするものです。都市の総合力をランキングする調査としては日本初の取り組みとなっています。また、既存のランキングのほとんどが、特定分野もしくは国別のランキングであるのに対し、都市のチカラを表す様々な分野を対象として都市の総合力を評価したランキングとなっています。

調査方法として、世界を代表する主要40都市を選定し、都市の力を表す主要な6分野(「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通・アクセス」)における70の指標に基づいて評価を行います。さらに現代の都市活動を牽引する4つのグローバルアクター(「経営者」「研究者」「アーティスト」「観光客」)に都市の「生活者」を加えた合計5つのアクターに基づき、これらのアクターのニーズと都市の指標を重ねたマトリックスから複眼的にアクター別の都市の魅力を評価します。このように都市を分野ごとに客観的に評価しながら、アクターという都市の利用者の視点に基づく評価を同時に行っている面で世界的にもユニークな調査・研究となっています。

調査・研究の推進にあたり、都市評価に関する世界的権威であるピーターホール卿をはじめとする学識者や各界の識者等が参画し、さらに第三者のピアレビュー(専門家による評価)を受け、ランキングに客観性を保つようにしています。

2013年度 分野別総合ランキング
GPCI-2013の総合ランキングにおけるトップ4都市は、1位ロンドン、2位ニューヨーク、3位パリ、4位東京となった。調査開始以降トップの座に君臨してきたニューヨークに代わり、2012年はロンドンが1位へ躍進したが、今年も引き続きロンドンが各分野で強みを発揮し、1位を守った。

ロンドンは居住分野でスコアを下げたものの、経済、研究・開発、環境分野でスコアを上げ、結果的にロンドンとニューヨークの総合スコアの差は広がった。また、パリと東京が大きくスコアを落として2位との差が広がり、4位東京と5位シンガポールとのスコア差は縮小した。東京とパリとの関係だけで見ると、スコア差は昨年より縮小しており、東京での五輪開催決定を追い風に3位へのランクアップの可能性が出てきている。

総合ランキング5位以下で見られた動向としては、6位ソウルが5位シンガポールとの差を大きく縮めたことや、フランクフルト、ウィーンの順位上昇が挙げられる。特にフランクフルトは環境分野と交通・アクセス分野が伸び、総合ランキングは12位から10位へ上がった。

また、中国2都市については、いずれも経済分野での成長が顕著であり、特に北京は、経済分野において、順位は3位で変りはないが、当分野の1位2位のスコアが大きく下がっている中、スコアを伸ばした。上海は経済分野では北京に劣るものの、文化・交流分野や交通・アクセス分野でスコアを大きく伸ばし、総合ランキングでは14位北京を抜いて12位へ順位を上げた。

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[森記念財団]
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