投資信託に関するアンケート調査 

2013年11月29日
投資信託協会では、毎年、投資信託に関するアンケート調査を実施している。2013年は首都圏及び阪神圏に居住される一般の方が対象の調査となっており、7月中旬から8月上旬にかけて1,515人に対しアンケート調査を実施。

【調査結果】

投資信託の認知状況

投資信託の認知状況は、「よく知っている」が3.7%、「大体は知っている」が21.3%であり、これらを合わせた“認知率”は25.0%となっている。「言葉だけは知っている」が68.3%と過半数を占め、「言葉も知らなかった」は6.7%と少ない。年代別にみると、年代が上がるほど“認知率”も上昇するが、20代では「言葉も知らなかった」と回答する人が19.6%いた。

投資信託の保有状況

投資信託の保有率(=「現在持っている」)、保有経験率(=「以前持っていたが現在は持っていない」)ともに8.3%。年代別では、保有率、保有経験率ともに年代が上がるにつれて高くなるが、保有率は50代以上が14%台で並び、それ以上の伸びはみられない。

投資信託の保有種類(現在保有層)・複数回答

現在保有層(投資信託を現在保有している層)での投資信託の保有種類は、「株式投資信託」が64.8%で最も高く、「外国で作られた投資信託」(36.8%)、「公社債投資信託」(31.2%)が同程度であり、「不動産投信」も24.8%みられる。時系列でみると、「不動産投信」が平成23年に比べ、倍増している。

投資信託の優れていると感じる点(現在保有層・保有経験層)・複数回答

現在保有層・保有経験層にとって、投資信託が他の金融商品と比較して優れていると感じる点は、「専門知識がなくても投資ができる」(48.4%)と「定期的に分配金が受け取れる」(45.2%)、「比較的高い利回りが期待できる」(43.6%)が上位を占めている。これに、「少額でも株式投資の面白味がある」(33.2%)、「購入手続きが簡単である」(27.6%)などが続く。

投資信託の不満に感じる点(現在保有層・保有経験層)・複数回答

現在保有層・保有経験層が、投資信託について不満に感じる点は、「元本保証がない」(62.8%)が最も高く、以下「手数料が高い」(43.6%)、「公社債に比べて安心できない」(30.8%)、「運用実績がわかりにくい」(25.2%)の順に続く。

投資信託購入の際の重視点/今後の重視点(現在保有層・保有経験層)・複数回答

現在保有層・保有経験層が、投資信託を購入する際の重視点は、「安全性の高さ」が49.6%で最も高く、次いで「過去の運用実績」(36.8%)、「値上がり期待」(36.4%)、「過去の分配金額」(22.0%)や「換金のしやすさ」(18.8%)の順となっている。
今後重視したい点としては、「安全性の高さ」が57.2%で特に高い。第2位は「値上がり期待」(36.8%)、第3位は「過去の運用実績」(28.4%)である。購入時の重視点と比べると、「安全性の高さ」が7.6ポイント高いのに対し、「過去の運用実績」は8.4ポイント、「過去の分配金額」は11.2ポイント低い。

分配金の特徴認知状況(現在保有層・保有経験層)・複数回答

現在保有層・保有経験層の『分配金』についての特徴認知状況は、「運用成績によって変動する」(84.8%)が最も高い。「成績不良時には支払われない場合がある」(67.2%)や「決算ごとに支払われる」(50.0%)についても半数以上が認知しているが、「支払われた額だけ基準価額が下がる」は29.6%にとどまる。
性別では、男性は「運用成績によって変動する」「決算ごとに支払われる」の認知率がいずれも女性よりやや高く、年代別では、大きな違いはみられない。

投資信託購入時、第三者への相談の有無

現在保有層・保有経験層の投資信託購入時、第三者への相談は、「誰にも相談しなかった」が58.4%と過半数を占めている。相談した場合の具体的な相手としては、「家族に相談した」が32.8%で最も高く、「知人に相談した」「FPに相談した」はいずれも1割未満である。
性別では、男性は女性より「誰にも相談しなかった」が高く、女性は男性より「家族に相談した」が高い。年代別では、大きな違いはみられない。

投資信託についてのイメージ・複数回答

投資信託に対するイメージとしては、「仕組みがわかりにくい」(41.3%)と「元本割れが怖い」(36.4%)が特に高く、これら2つが主なイメージとなっている。次いで「用語がわかりにくい」(18.9%)、「投資の上級者向けである」(11.1%)の順に続く。「わからない・特にない」も29.8%みられ、具体的なイメージができない人も多い。
性別では、女性の方が「仕組みがわかりにくい」「元本割れが怖い」「用語がわかりにくい」といったマイナスイメージが高く、年代別では、若年層ほど「仕組みがわかりにくい」「わからない・特にない」が高くなっており、女性や若年層で、投資信託についてよりハードルが高くなっていることがうかがえる。

投資信託購入検討のきっかけ

保有未経験層(投資信託を今まで持ったことがない層)が投資信託の購入を検討するきっかけとしては、「金融や投資を勉強して理解できたら」(35.9%)が最も高く、次いで「身近な人に勧められたら」(23.5%)と「手取り収入が増えたら」(23.1%)がほぼ同率で続く。
性別では、男性では「手取り収入が増えたら」が高いが、女性では「身近な人に勧められたら」「初心者向けセミナーなど、仕組みをわかりやすく説明してもらえる機会があったら」が高い。
年代別では、「金融や投資を勉強して理解できたら」は若年層ほど高い傾向がみられ、「身近な人に勧められたら」「手取り収入が増えたら」も30代を中心とした層で高く、年代が上がるにつれ低くなる傾向がみられる。「退職金・相続等の臨時収入があったら」は40~50代を中心とした層でやや高い。

不動産投信への興味

不動産投信への興味については、保有率(=「現在保有している」)は2.4%、購入意向率(=「購入してみたい」)は1.5%である。「詳しく知らないのでわからない」が71.9%と大半を占め、「購入するつもりはない」(22.5%)を大きく上回っている。性別では、保有率や購入意向率に大きな差はみられないが、男性は女性より「購入するつもりはない」が高く、女性は「詳しく知らないのでわからない」が高い。年代別でみると、年代が上がるにつれて「購入するつもりはない」が高くなり、70歳以上では40%近くにのぼる。

最近の景気等を踏まえた資産運用やリスクについての考え方

最近の景気を踏まえた資産運用やリスクについての考え方としては、「リターンが少なくとも元本保証があるものを選びたい」が28.1%で最も高い。これ以外の意見への同意率は10%台以下と低く、「今が株式や投資信託購入のチャンスだと思う」と考える人は4.8%のみである。また、「特にない・わからない」が58.4%を占め、明確な方針を持っている人は半数に満たない。


【調査の概要】
調査方法:調査員による訪問留置、訪問回収
抽出方法:エリアクォータサンプリング+割当法
調査時期:平成25年7月中旬~8月上旬
回収数:1,515サンプル(首都圏906サンプル、阪神圏609サンプル)

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[投資信託協会]
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