年賀状とネットとの関係性に関する調査 

2014年02月11日
イオンリンクが運営する「イオンスクエア」では、衣・食・住やライフスタイルに関する様々なミニアンケート調査を定期的に実施し、イオンスクエアの「くらしの総合研究所(くら総研)」サイト内で公開している。

第2回目は年賀状とネットの関係についてのアンケートを実施し、イオンスクエアメンバー14,961名さまより回答を得た。

【調査結果】

SNSによる年始の挨拶は10代と20代の若年層で普及

2003年の44億5,936万枚をピークに、年々減少を続ける年賀はがきの発行枚数。2014年(平成26年)用の年賀はがきに至っては、34億1,596万枚とここ11年で10億枚以上も減っています。日本の人口が減っていることも要因のひとつですが、一番の理由としてインターネットの普及も無視することはできません。

今回、アンケートにお答えいただいたみなさんの82%が、年賀状を出したと答えています。年齢別に分けてみると10代・20代を除く他の世代すべてにおいて、80%以上の人が「出した」と答えたのに対し、10代・20代は64%と一気にダウン。若年層の年賀状離れは明らかと言えるでしょう。

では年々増えていると言われる、インターネットを利用した年始の挨拶に関してはどうでしょう。ユーザー数が世界で3億人を超えるLINEや、同じく世界で11億人のユーザーを抱えるfacebookなど、SNSを利用した年始の挨拶について訪ねてみると、SNSで年始の挨拶を「した」と答えた方は全体のわずか18%でした。これは、大半の方が年賀状を「出した」という答えとは真逆の結果となりました。

年代別に見ると60代で8%、70代で7%と高齢層の利用はわずか。10代・20代は約半数の47%が「した」と答えており、この年代の約半数が年始の挨拶にSNSを利用していることが分かりました。SNSユーザーの年齢層が若年層中心ということもありますが、「SNS×年賀」という結びつきについては、その世代が利用するサービスの選択によって大きな差があるようです。

新年の挨拶に複数のツールを利用するのは男性より「女性」

今回お答えいただいた14,961名のみなさんの「ハガキ」「SNS」「メール」の使い分けについて、以下の5つを順にみていきましょう。

・年始の挨拶を年賀状(ハガキ)でのみした方
・年始の挨拶を年賀状(ハガキ)でも、メールでもした方
・年始の挨拶を年賀状(ハガキ)、メール、SNSでした方
・年始の挨拶をメールのみでした方
・年始の挨拶をSNSでのみした方

まず、回答いただいた14,961名のうち、年始の挨拶を「ハガキでのみした」方は全体の約40%でした。「ハガキでのみした」と答えた男性が約45%、女性が55%となりました。

次に、年始の挨拶を「年賀状(ハガキ)でも、メールでもした」方はどうでしょうか。こちらは回答いただいた方全体のうち約27%という結果になりました。挨拶を「年賀状(ハガキ)でも、メールでもした」方での割合は、男性が約32%、女性が68%となりました。男性に比べ、約2倍以上の差があります。

年始の挨拶を「年賀状(ハガキ)、メール、SNSでした」方はどうでしょう。この3つのツールのすべてを利用した方は回答者全体のなかで約12%でした。挨拶を「年賀状(ハガキ)、メール、SNSでした」方の割合は、男性が約23%、女性が約77%となりました。3つのツールをすべて利用して挨拶した方は比較的少ない結果でしたが、そのなかで女性の活用する割合は高いようです。

続いて、年始の挨拶を「メールのみでした」方をみてみます。こちらは回答者全体のなかで約4%にとどまりました。「メールのみでした」方の割合は、男性が約37%、女性が約63%となりました。最後に、年始の挨拶を「SNSでのみした」方をみてみましょう。こちらは回答者全体のなかで、約1%と非常に少ない結果となりました。

近年、SNSの活用が身近になってきましたが、今回イオンスクエア会員のみなさまにお答えいただいたなかで見る限りは、SNSでの挨拶はまだ浸透していないようです。SNS単体で、従来の年賀状ハガキでの挨拶が主流だった頃のようになるにはまだこれからのようです。

メールによる年始の挨拶は「当たり前」に

今回、携帯電話やスマートフォンなど、携帯端末のメールによる年始の挨拶に関しても同様に伺いました。メールで年始の挨拶を「した」と答えた方は「全体の46%」。世代別に見ると「10代・20代55%」「30代55%」「40代49%」「50代44%」「60代39%」「70代36%」となっています。世代別でみても利用について大きな差は生じていません。携帯電話の普及率が100%(※脚注1)を超えた今、モバイル端末で年賀メールを送ることは、特別なことではなくなったと言えます。

目上の方にははがきで、親しい友人にはネットで

みなさんは、どのような関係性の方に対して年賀メールを送っているのでしょうか。アンケートの結果を見ると、ほとんどの方が「友人・プライベートな知り合い」といった、ごく親しい間柄にだけ年賀メールを送っています。送信先も「10人未満」がほとんどと、かなり限定的です。

若い世代の数字を見ると、アナログな年賀状がデジタルなメールやSNSに移行していることは事実だと言えます。しかしそれらは、あくまでもごく親しい人同士のやり取りに限定されているようです。
年賀状は本来、「年始のご挨拶に伺うべきだがすべての方の家に伺うことは不可能なので、失礼ながら書面で済ませる」といった意味が込められたフォーマルなもの。カジュアルな関係に関してはメールやSNSでのメッセージ、取引先や上司などフォーマルな関係については紙の年賀状といったように、近い将来に明確に使い分けられることになるのかもしれません。


【調査概要】
アンケート実施期間:2014年1月7日〜1月11日
アンケート有効回答者数:14,961人

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[イオンスクエア]
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