2014年度 新入社員の初任給調査 

2014年04月23日
労務行政研究所は、今年4月入社者の決定初任給を調査し、4月7日までにデータの得られた東証第1部上場企業237社について速報集計をまとめた。

【調査結果のポイント】

1.初任給の据え置き状況
「据え置き」が75.5%と4社に3社に上るものの、前年度に比べると約20ポイント減少。「全学歴引き上げ」は23.2%

2.過去10年間における据え置き率の推移
06年度以降、企業業績の回復や団塊世代の大量退職などを背景とした企業の採用意欲の高まりを反映し、低下傾向にあった。しかし、リーマンショックの影響を受け世界的不況に陥った09年度は一転、9割を超え、以降95%前後の高い割合が続いていた。14年度の春闘交渉では、輸出産業を中心とする企業業績の回復、デフレ脱却に向けた賃上げの政労使合意などから、大手を中心にベースアップや賃金改善の実施が相次いでおり、初任給についても引き上げる企業が増えている

3.初任給の水準
大学卒(一律設定)20万6258円、大学院卒修士22万2998円、短大卒17万4329円、高校卒(一律設定)16万1687円

4.主な学歴別に見た上昇額の分布

いずれの学歴も、「据え置き」が6~7割台を占める。平均上昇額は、大学卒で582円、高校卒で552円

調査によると、2014年度の初任給を前年度と同額に据え置いた企業が75.5%となった。初任給の据え置き率は、06年度以降企業の採用意欲の高まりを反映し、低下傾向にあった。しかし、世界的不況に陥った09年度は一転、92.7%と9割を超え、以降は95%前後で推移していた。14年度は75.5%で、13年度(95.4%)に比べて約20ポイント低下。今春闘交渉では、輸出産業を中心とする企業業績の回復、デフレ脱却に向けた賃上げの政労使合意などを背景に、大手を中心にベースアップや賃金改善の回答が相次いだことが、初任給の動向にも影響しているといえよう。ちなみに、初任給を「全学歴引き上げ」た企業は、13年度4.2%、14年度23.2%と、19ポイント増えている。
初任給額は、大学卒で20万6258円、高校卒で16万1687円の水準。同一企業で見た前年度の金額に比べ、それぞれ582円・0.3%、552円・0.3%の上昇である。


【調査概要】
・調査項目:2014年度の賃金見直しによって確定された2014年4月入社者の決定初任給(学歴別)。なお、初任給は原則として時間外手当と通勤手当を除く、諸手当込みの所定内賃金である
・調査時期・方法:3月中旬~4月7日。調査票の郵送と電話取材により調査
・調査・集計対象:東証第1部上場企業1696社と、生命保険、新聞、出版でこれに匹敵する大手企業11社を加えた合計1707社のうち、回答のあった237社を集計

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[労務行政研究所]
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