消費増税にともなう節約意識の変化に関する調査 

2014年06月25日
日本デビットカード推進協議会は、20代~50代の男女500名を対象に、人々の消費増税後の節約意識の変化や家計簿の利用、貯金の実態との関係についてアンケートした「消費増税にともなう節約意識の変化に関する調査」を実施。

【調査結果】

■ 消費増税で高まる節約志向! ポイントは家計の変動費と食費の節約術

本年、2014年4月1日より、消費税率が5%から8%に引き上げられ、消費増税による人々の生活への影響が話題になっています。 今回、消費増税1ヶ月後の節約意識の変化というテーマで消費者への影響を調査しました。

はじめに、“消費増税により、困っていること”を聞いたところ、「税込み価格の計算が難しくなった」(56%)、「表示価格が“税込”か“税抜”か分かりにくい」(54%)、「出費が増えた」(38%)の回答(複数)が上位を占めました。特に上位3項目は女性が強く意識している傾向でした。また、消費増税後の支払い方法の変化も聞きましたが、現金や各種電子決済手段で大きな変動は見られませんでした。
次に、消費増税によってじわりと感じる出費増に対して、“節約術として実践していること”を聞いたところ、「予定外の買物・衝動買いを控える」(36%)、「安売り品・特売品を購入」(36%)、「沢山の現金を持たない」(35%)が上位を占め、“増税後に始めた節約対策”としては「予定外の買い物・衝動買いを控える」(8%)と「高額の買い物を控える」(8%)が突出していました。

そこで、家計におけるいくつかの出費項目について、節約の実施率や、その消費増税後の変化について聞きました。
まず、“消費増税前から節約しているもの”としては、「出費全般をこまめに節約する」(71%)の率が最高ですが、項目別では「固定費」と呼ばれる「電気・ガス・水道代」(67%)、「電話代」(65%)、「食費」(63%)が上位3項目でした。これらは、日常生活の中で、毎月ある程度決まった出費がある項目だからこそ、日頃から節約の意識が高いと言えるでしょう。
一方で、“消費増税後に節約を意識し始めたもの”は、上位3項目に「変動費」と呼ばれる「日用品」(19%)、「衣料品」(17%)、「レジャー・娯楽費」(15%)が並び、「食費」(15%)が3位同率でした。特に、女性は日用品、衣料品、食費の節約をいつも意識している比率が高い傾向でした。簡単には減らせない固定費が占める中で、しわ寄せは変動費を減らすこと、さらには大切な食費までも削るという涙ぐましい消費者の家計のやり繰りの変化が見えてきました。だからこそ出費をきちんと管理すること、計画的に使うことがより重要になってきていると言えるかもしれません。

■ 節約しつつ貯蓄を殖やすには“家計簿”が有効!

消費増税後、家計の収支管理と節約の意識が高まっていることから、収入と出費を記録する「家計簿」が重要性を増します。そこで、“家計簿を習慣的につけているか”を聞いたところ、「家計簿をつけている」という人は52%と約半数にとどまりました。節約意識が高く、日頃から節約に努めている人が多い割には、家計簿をつけている人の割合が少ないと言えるかもしれません。

そこで、『貯蓄額』と『年収』が各々500万円以上と500万円未満の層に分けて家計簿の関係を詳しく調べてみました。『貯蓄額』が500万円以上の250名のうち「家計簿を習慣的につけている」の回答率は54%に対し同500万円未満の250名では同50%と4ポイント下回っていました。また、『世帯年収』が500万円以上の282名のうち「家計簿を習慣的につけている」の回答率は53%に対し同500万円未満の218名では同51%と2ポイント下回る程度でした。『貯蓄額』と『世帯年収』の違いで家計簿を習慣的につけている人の率に大差ない結果はやや意外と言えるでしょう。

さらに、貯蓄額や世帯年収が1億円超の別格な9名を除いて、平均の世帯年収と貯蓄額を比較してみますと、「家計簿をつけている人」は年収592.2万円、貯蓄額936.8万円に対し、「家計簿をつけていない人」では年収608.8万円、貯蓄額881.3万円。「家計簿をつけている人」は、平均世帯年収が2.8%低かったのに対し、平均貯蓄額が5.9%高かった結果になり、効率的にしっかりお金を貯めている傾向が明らかになりました。
過去の出費を振り返って自身の無駄遣いにも気付くことができ、日々の節約にも計画的なお金の管理にも役立つ『家計簿』をつけることは、どうもお金が貯まる早道と言えそうです。
また、「家計簿をつけていない人」(48%)(未婚男性が特に多い傾向)を対象に“家計簿をつけない理由”を聞いたところ、「面倒くさいから」(65%)が最多で、2位以下の「すぐ忘れてしまうから」(19%)、「必要性を感じないから」(18%)の回答を大きく引き離しました。家計簿をつけない方は面倒くさがりやの性格もあるでしょうが、家計簿(ソフト)にも簡単に手間をかけずにつけられる工夫が求められると言えるでしょう。
一方で、「家計簿をつけている人」(52%)を対象に“家計簿をつける理由”を聞いたところ、「使った金額を把握するため」(66%)、「無駄遣いを減らすため」(52%)、「節約するため」(39%)が上位を占める結果でした。
さらに“家計簿をつける頻度”を聞いたところ、「商品を買うたび」(26%)、「1日1回以上」(25%)と、毎回・毎日が半数を占め、1週間に1回以上は89%という結果でした。こまめに家計簿をつけている人が半数以上という結果から、面倒くさがらず、レシートを貯めず、忘れないうちに家計簿をつける習慣にするのが長続きするコツなのかもしれません。

■ 家計簿スタイルも多様に!7割がアプリ利用…20代はスマホ、男性は表計算が多い

次に、「家計簿をつけている人」(52%)を対象に“家計簿のつけ方”についても聞きました(複数回答)。すると、「普通のノートに記入」(24%)、「家計簿手帳(家計簿専用のノート)」(17%)といった伝統的な紙媒体に記入している回答率に対し、「パソコンの表計算ソフト」(32%)、「パソコンの家計簿専用ソフト」(21%)、「スマートフォンの家計簿アプリ」(17%)といった専用アプリ利用の回答率が上回る結果になり、IT技術の進歩による時代の変化が感じられます。
これを年代別で詳しく見てみますと、スマートフォンを扱いなれた20代は「スマートフォンの家計簿アプリ」(32%)が多く、50代は「パソコンの家計簿専用ソフト」(34%)が多い傾向でした。また、性別では、女性は「普通のノートに記入」が多く、男性は「パソコンの表計算ソフト」が多い傾向でした。


【調査概要】
調査名:消費増税にともなう節約意識の変化に関する調査
調査期間:2014年5月1日(木)~5月9日(金)
調査方法:インターネット調査
調査対象:20歳~59歳の男女 500名(※性別・婚姻状況別、年代別にそれぞれ均等割付)

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