ASEAN主要6カ国の自動車リサイクルに関する調査 2014 

2014年10月21日
矢野経済研究所は、ASEAN主要6カ国(タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナム、ミャンマー)の自動車リサイクル、および中古部品流通状況について調査を実施した。

<ASEAN主要6カ国の自動車リサイクル>
本調査における調査対象国はASEAN諸国のなかでもタイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナム、ミャンマーの主要6カ国とする。ここでは自動車リサイクルとして、使用済自動車発生台数を予測し、使用済自動車に含有される有価金属である、レアメタル(プラチナ、パラジウム、ロジウム)、およびベースメタル(鉄・合金、銅、鉛、アルミ)の発生量を予測する。

【調査結果サマリー】

◆ 主要6カ国の2013年の使用済自動車発生台数は42.2万台(6カ国合計)、発生する有価金属はベースメタル34.3万トン、レアメタル531kg
2013年の主要6カ国合計の使用済自動車発生台数は、42.2万台と推計した。自動車の平均使用年数が長く、且つ各国の新車販売台数は増加を続けているため、使用済自動車も増加していくことが見込まれる。また、2013年の使用済自動車に含有される有価金属量は、ベースメタル(鉄・合金、銅、鉛、アルミ)で34.3万トン、レアメタル(プラチナ、パラジウム、ロジウム)で531kgに達すると推計した。

◆ 主要6カ国の全世界からの輸入中古部品市場規模は約423億円以上
2013年の主要6カ国の全世界からの輸入中古部品市場規模は、中古部品の輸入が禁止されているインドネシア・ベトナム、また推計困難なミャンマーを除く3カ国で、約423億円と推計した。内訳は、日本製中古部品市場のハブとなっているマレーシアで約231.6億円、続いてフィリピンが約98.9億円、タイが約92.4億円である。

◆ 2020年の使用済自動車発生台数は98.3万台まで増加すると予測
使用済自動車の発生台数は、2020年までに98.3万台に増加すると予測する。今後ASEAN各国で使用済自動車が増加していけば、輸入中古部品市場の縮小や、自動車解体に係る法整備の厳格化等が起こる可能性がある。また、2020年の使用済自動車から発生する有価金属は、ベースメタルで96.1万トン、レアメタルで1,416kgに達すると予測する。今後は資源確保の点でも対策が必要となるだろう。


【調査概要】
・調査期間: 2014年6月~9月
・調査対象: ASEAN主要6カ国(タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナム、ミャンマー)の官公庁、業界団体、新車ディーラー、中古車販売業者、中古部品販売業者、自動車整備業者、自動車解体業者等
・調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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