待ち時間についての調査 

2013年06月03日
シチズンホールディングスは、日常生活のさまざまなシーンでの『待ち時間』について、全国のビジネスパーソン400人を対象に調査しました。今回は、当社が10年前(2003年)に実施した同様の調査とのデータ比較に加え、いまの時代を反映した設問を一部追加し、待ち時間の意識を探りました。

【調査結果】

どのくらい待たされるとイライラしますか?

<公共施設などのイライラタイム>

総合病院―――― 過半数が「45分」までにイライラ。
ある程度待つことを覚悟しなければならない総合病院。「1時間」でイライラする人が最も多く、全体の34.0%でした。次いで、「30分」(31.8%)、「45分」(13.8%)が続きます。“45分まで”(「15分」「30分」「45分」の各数値合計)に約5割(50.6%)がイライラを感じています。
03年調査では、“45分まで”が約7割(69.9%)でしたので、10年前に比べるとイライラ度は緩和されているといえそうです。

役所――― 7割が“15分まで”にイライラ
役所の待ち時間は「15分」(29.8%)「10分」(27.8%)が中心。
“15分まで”(「5分」「10分」「15分」の各数値合計)に7割近く(67.4%)が限界を感じています。
03年調査では“15分まで”が8割超(83.1%)でしたので、こちらもイライラ度は緩和されています。

金融機関のATM――― 6割が“5分まで”にイライラ
金融機関ATMの行列は「5分」がトップで全体の約4割(38.5%)でした。次いで、「10分」(29.3%) 「3分」(23.5%)の順。“5分まで”(「3分」、「5分」の各数値合計)に約6割(62.0%)がイライラしはじめます。
03年調査では、“5分まで”が全体の約7割(73.1%)でしたので、気長になっていると言えます。

通勤時の電車の遅れ――― 4人中3人が「10分」の遅延でイライラ
「10分」が全体の35.8%とトップでした。日本の鉄道は定刻運行が当たり前のようになっているため、慌ただしい通勤時に電車が10分も遅れるとイライラの限度を超えるようです。
“10分まで”(「3分」「5分」「10分」の各数値合計)でみますと、4人中3人(75.1%)がイライラを感じています。03年調査では“10分まで”で8割(84.1%)を超えていましたので、10年前に比べやや気長になったと言えそうです。

<日常生活のイライラタイム>

エレベーターを待つ――― 6割が“1分以上”でイライラ
エレベーターは、「1分超」(31.3%)、「1分」(30.0%)が多く、合わせると6割に達しました。03年調査と比べると、両項目とも割合が増えて(「1分」23.0%→30.0%、「1分超」15.8%→31.3%)おり、エレベーター待ちも気長になっています。

歩行者として信号を待つ――― 6割超が“1分以上”でイライラ
歩行者として信号を待つ場合も、イライラしはじめるのは「1分超」(32.8%)、「1分」(31.3%)が多く、合わせると6割(64.1%)を超えます。03年調査と比べると、両項目とも割合が増えて(「1分」22.8%→31.3%、「1分超」18.3%→32.8%)おり、イライラ度は緩和しています。年代別では、20代は「1分超」が約4割(42.0%)と他に比べ多く、気長のようです。

スーパー、コンビニでのレジ待ち――― スーパーは「3分」、コンビニは「2分」でイライラ
スーパーでのレジ待ちの限度は、「3分」がトップで全体の28.5%でした。“3分まで”(「30秒」「1分」「2分」「3分」の各数値合計)で6割超(65.4%)がイライラしはじめます。
また、コンビニでのレジ待ちの限度は、「1分」(30.8%)、「2分」(21.0%)の順で、“2分まで”(「30秒」「1分」「2分」の各数値合計)で、6割強(68.1%)がイライラしはじめます。
同じ小売りの待ち時間でも、スーパーよりもコンビニの方がイライラしはじめるのが早いようです。

ファストフード店で商品が出てくるまでの時間――― 意外とスピードを求めていない?“1分まで”は2割程度
ファストフード店ではどうでしょうか。結果は「3分」(28.3%)がトップ。次いで、「2分」と「5分超」が同率(18.0%)で続きます。
ファストフード店の中には、“60秒以内”で商品を出すサービスを実施したところもありますが、本問で“1分まで”(「30秒」「1分」の各数値合計)とした人は2割程度(20.3%)に過ぎず、そこまでスピードを求めていないことがうかがえます。
年代別では、20代は「5分超」が26.0%と他の年代に比べ多く、比較的気長のようです。

恋人と屋内で待ち合わせ――― 7割が“30分まで”にイライラ
恋人と屋内で待ち合わせる場合の限度は、「30分」がトップで全体の約3割(29.8%)でした。
“30分まで”(「5分」「10分」「20分」「30分」の各数値合計)にイライラしはじめる人は、全体の7割(70.1%)でした。

恋人と屋外で待ち合わせ――― 屋内よりもイライラのしはじめが早い。過半数の人が“20分まで”にイライラ
屋外の場合はどうでしょうか。
「30分」がトップで、全体の26.3%。これは屋内で待ち合わせた場合とあまり差がありません。
ただ、半数以上の人が“20分まで”(「5分」「10分」「20分」の各数値合計)にイライラしはじめており、屋内よりも屋外の方が、イライラしはじめるのが早いようです。

ランチタイム時、飲食店での空席待ち――― 貴重な昼休み、待てるのはせいぜい「10分」
ランチタイム時の飲食店での空席待ちは、「10分」がトップで全体の32.0%。“10分まで”(「1分」「3分」「5分」「7分」「10分」の各数値合計)では7割超(73.4%)に達します。時間に限りのある昼休みを、空席待ちに使えるのはせいぜい10分ということのようです。
ちなみに03年調査では“10分まで”が84.8%でしたので、やや緩和されたようです。

ランチタイム時、飲食店でオーダーした料理が運ばれてくるまで――― 4割近くが「10分」でイライラ
料理をオーダーしてから運ばれてくるまでの限度時間を聞きました。「10分」(36.0%)がトップで、“10分まで”(「5分」「10分」の各数値合計)に全体の46.5%がイライラしはじめます。03年調査では、“10分まで”に56.5%でしたので、こちらもやや緩和されたようです。

外出先でのトイレ待ち――― 「3分」「5分」が上位。女性は男性よりもガマン強い傾向
外出先でのトイレ待ちは、「5分」(30.0%)、「3分」(27.3%)が上位を占めました。
男女別でみますと、“5分以上”(「5分」「10分」「15分超」の各数値を合計)という人は、女性が42.5%と男性(36.0%)を6.5ポイント上回り、男性よりもガマン強いようです。

電話口で待たされる時間――― 6割が30秒でイライラ。待たせる場合は“30秒”以内で。
仕事で電話を掛けた際に電話口で待たされるケースがありますが、どのくらいがガマンの限度なのでしょうか。「30秒」(29.5%)がトップで、“30秒まで”(「5秒」「10秒」「20秒」「30秒」の各数値合計)に過半数(59.6%)がイライラしています。電話口で相手を待たせる目安は、30秒以内というところでしょうか。

<IT時代のイライラタイム>

スマートフォンでウェブコンテンツにつながるまでの時間――― ネット接続環境の向上が影響?“15秒以内”が一般的な感覚
「10秒」(32.8%)、「15秒」(19.3%)がボリュームゾーンです。“15秒まで”(「3秒」「5秒」「10秒」「15秒」の各数値合計)に、4人中3人(75.1%)がイライラしています。現在は、LTEなど高速規格のデータ通信が登場し、インターネット接続環境が良くなっているため、「15秒以内でつながる」というのが一般的な感覚だと言うことでしょうか。

相手の携帯電話にメールを入れてから返信があるまで――― 携帯電話でのメール返信は60分以内に
トップは「60分超」で過半数(57.5%)が回答。“60分まで”(「1分」「5分」「10分」「20分」「30分」「60分」の各数値合計)が42.5%ですので、60分を超えるか超えないかが一つの目安のようです。

ネットショッピングで購入した商品が自宅に届くまでの時間――― 消費者は「3日」。「スピード化」進める企業と意識に差
近年利用者が増加しているネットショッピングですが、配送のスピード競争が激化しており、同日中に手元に届くというケースも増えてきました。
そこで、購入した商品が自宅に届くまでの時間を聞いたところ、「3日」(31.8%)という人がトップでした。スピード競争の一方で、消費者は意外とのんびり構えているようです。
いま飲食・サービス業では「スピード化」や「時短」を進める傾向にありますが、「ファストフード店で商品が出てくるまでの時間」や本問の結果をみると、企業と消費者の意識に差が見られます。


【調査概要】
調査期間:2013年4月4日~4月8日
調査方法:インターネットによる調査
 (当社作成の設問シートに従って、インターネット調査会社を通じてサンプリング・集計。)
調査対象:全国のビジネスパーソン 400人

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[シチズンホールディングス]
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