カカクコム「価格.com(カカクドットコム)」ユーザーへの意識調査「価格.comリサーチ」より、「白物家電についてのアンケート-あなたの満足度は?-」の結果を発表。

【調査結果ダイジェスト】

●購入時期:いずれも、家電リサイクル法施行前・エコポイント期間・消費増税前にピーク。駆け込み需要が大きく影響

●購入先:冷蔵庫・洗濯機は「家電量販店」が7割超、掃除機は「ネット通販」が比較的多い

●満足度:いずれも、この1~2年の購入者の満足度は9割前後。性能の進化が奏功

●使用タイプ

 ・冷蔵庫:「中型」(63.5%)が最多。ここ5年間は、3人に1人が大型冷蔵庫を購入
 ・洗濯機:主流は「縦型」(78.1%)。性能向上により、購入時期が最近になるほど、「縦型」の割合増
 ・掃除機:紙パック式(48.6%)が最多。2011年以降は、サイクロン式へのシフトチェンジが顕著に
  メーカー別では、特に、1年以内の購入者のうち16.7%が「ダイソン」を選択

【調査結果】

<冷蔵庫>
■使用している冷蔵庫の購入時期:家電リサイクル法・エコポイント・消費増税といった、制度切り替わり前の駆け込み需要が大きく影響

まずは、今回の調査結果から、冷蔵庫についてレポートしたい。
現在メインで使っている冷蔵庫の購入時期については、大きく分けて3つの波がある。1つ目は「11~15年前(2004年~2000年)」で、家電リサイクル法施行前の駆け込み需要による波だ。家電リサイクル法とは、特定の家電製品を廃棄する際に消費者が収集料金とリサイクル料金を負担する仕組みで、この法律が適用されて廃棄するのが有料になる前に、買い換えておこうという駆け込み需要が発生した。冷蔵庫の寿命は一般的に10年と言われているが、このタイミングで購入した層はそろそろ買い換えどきと言っていいだろう。
2つ目は記憶に新しい「5年前(2010年)」のエコポイント需要、そして3つ目は「1~2年前(2013年)」~「1年前(2014年)」の消費税増税前の駆け込み需要である。消費に関わる制度の切り替わり前に、大きな買い物を済ましておこうとするユーザーの動向が見て取れる結果となった。

■使用している冷蔵庫の購入先:「家電量販店」がダントツ。設置・リサイクルが必要なため、リアル店舗での購入が中心に

続いて購入先を聞くと、「家電量販店」がダントツで多く、これだけで8割弱を占める結果となった。「インターネット通販」は、「街の電器屋さん」に次ぐ3位。冷蔵庫は大型家電であり、設置作業やリサイクルの必要があることから、近所の店舗で購入するのがユーザーにおいては一般的であることがわかる。

■使用している冷蔵庫のメーカー:「パナソニック」「日立」が二強。「東芝」「三菱電機」「シャープ」が続き、上位5社でほとんどを占める結果に


次に、メインで使用している冷蔵庫のメーカーについて聞いた。「パナソニック」と「日立」の割合がやや多くトップ2を形成している。それ以降は、「東芝」、「三菱電機」、「シャープ」の3社が続くが、このあたりはかなり拮抗しており、この上位5社だけでほとんどが占められている結果だ。

■使用している冷蔵庫の庫内容量:「中型」が6割超で最多。「大型」も増加傾向、省エネ性能向上が一因か

続いて、メインで使用している冷蔵庫の庫内容量を尋ねた。全体の中では、301~500L程度の中型冷蔵庫の割合が6割を超える結果となったが、購入時期が新しいほど、501L以上の「大型」を選ぶユーザーが多いという結果に注目したい。以前に比べ、住宅内のキッチン面積が増えたことと、冷凍食品などの利用や、食材の買いだめ傾向の増加などにより、冷蔵庫に入れるものの量自体が増えていることが、大型化に拍車をかけているものと思われる。加えて、小型冷蔵庫には最新の省エネ技術が搭載されておらず、大型冷蔵庫のほうが、むしろ電気代を節約できるというケースが多くなってきたことも一因として考えられる。

■使用している冷蔵庫購入の決め手:1位「価格」(25.1%)、2位「本体のサイズ」(15.7%)、3位「庫内容量」(15.0%)。置ける範囲で、庫内容量の大きなものが求められる傾向

次に、メインで使用している冷蔵庫を購入した決め手について聞いた。中型~大型冷蔵庫ともなれば、決して安くはない買い物のため、「価格」が重要なファクターとなっていることは当然だ。次いで「本体のサイズ」や「庫内容量」が、その他の性能よりもはるかに多いことから、「自宅のキッチンまわりに置けるサイズで、なるべく庫内容量の大きなものを選ぶ」ということが、冷蔵庫選びにおいて重要な要素となっていることがうかがわれる。また、意外なところでは「ドアの開き方」という声も比較的多い。これはキッチンの形状や置き場所によって、フレンチドアであるか、右開き/左開きといったことが使い勝手を左右する大きな要素になるからだろう。

■使用している冷蔵庫の満足度:およそ8割が満足。大容量化と省エネ性能の進化で、ここ数年に購入したユーザーほど満足度が高い結果に

メインで使用している冷蔵庫に対する満足度を尋ねたところ、約8割が「やや満足」あるいは「非常に満足」と高めの結果だった。購入時期別に結果を見ても全体的に高めで推移しているが、ここ数年での満足度は特に高い。具体的な意見としては、10~15年前の冷蔵庫を使っているユーザーからは「電気代が高い」や「容量が小さい」という不満があがっているいっぽう、1年前に購入した冷蔵庫のユーザーからは「消費電力が少ない」「大容量に満足」という前向きな意見が多く見られるなど、ここ10年で冷蔵庫の大容量化と省エネ性能が進化し、不満と感じる要素がほとんどなくなっていることがわかる。

<洗濯機>
■使用している洗濯機の購入時期:冷蔵庫と同じく、駆け込み購入時期に増加

次に、洗濯機に関する結果をレポートしたい。
現在メインで使用している洗濯機の購入時期を尋ねたのが以下のグラフだ。冷蔵庫と同じく3度の波があることがわかる。もっとも多いのは「2年前(2013年)」~「1年前(2014年)」の消費税増税前の駆け込み需要の時期。2つ目は家電リサイクル法施行前の駆け込み需要期間にあたる「11~15年前(2004年~2000年)」。そして3つ目は「5年前(2010年)」のエコポイント付与の期間だ。洗濯機はエコポイント対象外であったものの、この時期に合わせて家電量販店などが独自のポイントアップキャンペーンを行った結果、エコポイント対象外の洗濯機の購入も多くなったと考えられる。
なお、冷蔵庫に比べて11~15年前のものを現役で使用している人の割合が少ないのは、一般的に言われている洗濯機の寿命が7~10年と冷蔵庫よりもやや短いことが要因と考えられる。これにともない、ここ5年以内に買い換えている人が多いという結果になった。

■使用している洗濯機の購入先:「家電量販店」が75.6%、「インターネット通販」が9.3%

次に購入先を聞いた。依然として「家電量販店」が4分の3以上の大半を占めるものの、「インターネット通販」が「街の電器屋さん」をやや上回る結果となった。冷蔵庫より動かしやすく、ユーザー側での設置もさほど難しくないことが、「インターネット通販」にやや有利に働いていると考えられる。

■使用している洗濯機のメーカー:「日立」(28.0%)がトップ、人気の高さを裏付ける結果に。次点は「パナソニック」(23.1%)

次に、メインで使用している洗濯機のメーカーについて聞いたのが以下のグラフだ。もっとも多かったのは「日立」で28.0%。続いて「パナソニック」(23.1%)、「東芝」(18.8%)、「シャープ」(14.4%)となり、価格.comの「洗濯機」カテゴリーにおける人気ランキングの人気メーカーとほぼ一致する結果となった。

なかでも日立が頭ひとつ飛び抜けているのは、大型のドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」に加え、縦型洗濯機「ビートウォッシュ」の人気が高いためだ。他のメーカーでは、「ビートウォッシュ」ほどのブランド力を持った縦型洗濯機が存在しないが、最近になってパナソニックの「すっきりフロント」シリーズが人気となっており、この2メーカーの争いが激しくなってきている。

■使用している洗濯機の洗濯容量:「中型」が全体の6割超。2013年以降は、購入者の3割前後が「大型」を選択

続いて、メインで使用している洗濯機の洗濯容量について聞いた。全体で見ると、中型(5.1~8.0kg)が全体の6割以上を占めているが、購入時期別で見ると、10年前くらいから徐々に洗濯容量が増加する傾向にある。特に、この1~2年以内に購入した層で見ると、洗濯容量が8.1kgを超える大型洗濯機の割合が、約27~31%にも達しており、3人に1人くらいの割合で大型の洗濯機を選択するようになってきていることがわかる。

■使用している洗濯機のタイプ:主流は「縦型」(約8割)。性能向上により、購入時期が最近になるほど割合が増加。一時ブームとなった「ドラム式」は17.6%

続いて、現在メインで使用している洗濯機のタイプについて尋ねた。7~8年前からブームになった「ドラム式」は全体の17.6%にとどまる結果となっており、今でもまだ主流なのは、縦型洗濯機であることがわかる。さらに購入時期別に見てみると、むしろ最近になるほど縦型洗濯機の割合が増えており、なかでも乾燥機能の付いた「縦型乾燥洗濯機」を購入する人が増えている。

一時期流行したドラム式洗濯機であるが、縦型よりも高価なことに加えて、洗濯時間が縦型より長い、洗浄力が低い、騒音・振動の問題が解決されないといった問題が徐々にわかってきており、最近ではやや敬遠されるケースも増えている。これに対して、縦型洗濯機は、もとから洗浄力が高めだったうえに、モーターの改良などによって静音性が高まってくるなど、性能面で進化しており、乾燥機能をさほど重視しない消費者にとってはむしろ好意的に選ばれる傾向にあると言っていいだろう。

■使用している洗濯機購入の決め手:1位「価格」(31.1%)、2位「洗濯容量」(17.4%)、3位「メーカー」(13.6%)

次に、メインで使用している洗濯機を購入した決め手について聞いた。やはり「価格」が一番多いが、次に「洗濯容量」が来ており、「本体サイズ」や「洗浄力」よりも「メーカー」が購入の決め手となっていることが多いようだ。上記で見たように、メーカーとしては、日立やパナソニックが人気となっているが、この2メーカーは特にメーカーとしてのブランド力が強い。なお、「乾燥性能」については2.2%と、ほとんど重視されていない様子も見て取れる。

■使用している洗濯機の満足度:およそ8割が満足。ここ数年の購入者の満足度は特に高い傾向

メインで使用している洗濯機に対する満足度を尋ねたところ、「やや満足」「非常に満足」を足した割合が全体の4分の3程度となっており、全体として満足度は高めという結果になった。購入時期別に結果を見ると、やはり最近発売された製品のほうが満足度が高くなる傾向にある。特に、ここ1~2年以内に購入した層の満足度はかなり高めだ。

具体的な意見を見ると、11~15年前に洗濯機を購入したユーザーからは「音や振動が大きい」や「洗濯槽のカビ」が不満点としてあがっている。5年前くらいに購入したユーザーからは、「ドラム式にしたところ、ふたがロックされて途中で開けられない」や「操作が複雑」など、ドラム式を中心とした高機能化がむしろ不満の原因となっていることもあることがわかってくる。

<掃除機>
■使用している掃除機の購入時期:消費増税を控えた2013~2014年にピーク、駆け込み購入が増加

最後に、掃除機に関するアンケート結果をレポートする。
今メインで使っている掃除機の購入時期を尋ねたのが以下のグラフだ。上記の冷蔵庫、洗濯機と違い、ここ5年以内に購入したという人が多く、特に「2年前(2013年)」~「1年前(2014年)」の消費税増税前駆け込みの時期に購入した人が最も多い結果となった。冷蔵庫などに比べて価格が安めで買い換えやすいこともあるが、ここ数年、従来になかったような価値を提供する新製品が増えていることも、買い換えを促進させている理由のひとつだろう。

■使用している掃除機の購入先:「家電量販店」が半数。ネット通販での購入率は約3割と、冷蔵庫・洗濯機よりも高い結果に。設置・リサイクルの手間が少ないことが影響

掃除機の購入先を尋ねたところ、もっとも多かったのは「家電量販店」であるものの、「インターネット通販」と答えた人が3割弱にのぼった。冷蔵庫や洗濯機と違い、設置の手間がなく、家電リサイクルの対象ともならないことが、インターネット経由での購入率が高くなっている理由だろう。

■使用している掃除機のメーカー:「パナソニック」「日立」「東芝」などの国内大手メーカーが拮抗。「ダイソン」は特に増加傾向で、1年以内の購入者のうち16.7%を占める


次に、現在メインで使っている掃除機のメーカーを聞いた。「パナソニック」「日立」「東芝」といった国内の大手メーカーに混じって、価格設定が高めの「ダイソン」が全体の1割弱の9.0%にのぼっていることに注目したい。購入時期別に見ると、他のメーカーの勢力図はあまり変わらない中、ダイソンだけがここ5~6年で一気にシェアを伸ばしてきていることがわかる。ここ1年以内に購入したユーザーで見ると、実に16.7%が「ダイソン」を選んでおり、国内大手メーカーの「パナソニック」(18.2%)、「東芝」(16.9%)に迫る第3位にまでつけている。

■使用している掃除機のタイプ:紙パック式(48.6%)が最多。2011年以降は、サイクロン式へのシフトチェンジが顕著に。ここ数年はスティック型の割合も増加傾向


続いて、今メインで使用している掃除機のタイプを聞いた。総数で見ると「キャニスター型(紙パック式)」が48.6%とトップで「キャニスター型(サイクロン式)」の34.3%を大きく上回る結果となっている。しかし、購入時期別に見てみると2011年にこの両者の割合が逆転しており、従来の紙パック式からサイクロン式へのシフトチェンジが見られる。

また、全体の割合はまだ10.2%と低いものの、ここ数年で「スティック型」の割合が高くなってきている点にも注目したい。ここ1年以内に購入したユーザーで見ると、実に22.4%がスティック型の掃除機を購入しており、一大ジャンルになりつつあることがわかる。ワイヤレスタイプでもバッテリー性能が向上し、さらに吸引力が高まったことから、家庭におけるセカンドクリーナーとして、あるいは小世帯のメインクリーナーとしても使用されるケースが増えているようだ。

なお、話題の「ロボット型」については、全体の1.6%と、まだその割合は少ない。

■使用している掃除機購入の決め手:1位「価格」(31.7%)、2位「吸入仕事率」(14.1%)、3位「メーカー」(13.2%)

次に、メインで使用している掃除機を購入した決め手について聞いた。やはり「価格」がもっとも重要な決め手であることは共通だが、掃除機の吸い込み性能を示す「吸入仕事率」を重視するという人が14.1%と比較的多い。やはり、掃除機は「よくゴミを取る」ことが重視されていることがわかる。また,「メーカー」も13.2%と大きな購入の決め手となっているようだ。

■使用している掃除機の満足度:約7割が満足。ここ1~2年の購入者の満足度は特に高く、性能進化が見て取れる結果に

最後に、メインで使用している掃除機の満足度を尋ねた。「非常に満足」「やや満足」と答えたユーザーが7割以上となっており、冷蔵庫や洗濯機に比べて満足度はやや低いという結果になった。特に、古いタイプの掃除機を使用しているユーザーの満足度が低く、具体的には「吸引力が低い」「重い」「音が大きい」などの不満があがっていた。逆に、ここ1~2年の間に購入したユーザーの満足度は非常に高く、「取り回しがしやすい」「吸入力がすごい」などのポジティブな意見が多く見られる。ここからも、ここ数年での掃除機の性能の進化が見て取れる結果となった。


【調査概要】
調査エリア:全国 調査対象:価格.comID 登録ユーザー
調査方法:価格.comサイトでのWebアンケート調査 回答者数:4,155人
男女比率:男91.4%(平均50.6歳):女8.6%(平均48.3歳)
調査期間:2015年1月29日~2015年2月4日
調査実施機関:株式会社カカクコム

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