第1回「マンション・コミュニティに関するアンケート調査」 

2014年02月13日
サステナブル・コミュニティ研究会(代表:三井不動産レジデンシャル)は、マンション管理組合のコミュニティに対する関心度やコミュニティの成熟度、コミュニティにまつわる課題意識を明らかにし、今後のマンション開発および管理運営に有益な示唆を得るため、三井不動産グループにて管理を行なっている関東エリアのマンション約 1,600 棟の管理組合を対象として、「マンション・コミュニティに関するアンケート調査」を実施(調査期間 2013年11月~2014年1月・回答数 691 棟)。

【調査結果サマリー】

1. マンション・コミュニティの現状について
・コミュニティ形成に関してのマンション内の活動:「特にない」が約 60%
・マンション内で開催されている行事:「年 1 回程度」「2~5 回」が約 30%
・マンションで取り組んでいる防災活動:「防災訓練」実施は約 40%

2. マンション・コミュニティの自己評価について
・約 70%が「良好」、「良好とはいえない」は 6%

3. マンション・コミュニティの課題認識について

・「区分所有者高齢化」が約 30%、「ルールを守らない居住者増加」も約 20%

【調査結果】

1.マンション・コミュニティの現状

■コミュニティ形成への取り組み方
マンションの管理組合として「マンション内のコミュニティ形成」についてどのような対応をしているかを聞いたところ、「特に活動していない」との回答が 60%以上にのぼり、「総会・理事会等で審議・協議」しているとの回答は 29%となりました。コミュニティ形成について、大半のマンション管理組合で主だった活動はなされていないようです。

■マンション内の自治組織
マンション内の管理組合以外の自治組織の有無についてたずねたところ、70%が「管理組合しかない」と回答、「居住者を対象とした自治会・町会が別にある」との回答は 30%弱となりました。

■マンション内で開催されている行事
マンション・コミュニティ内で開催されている行事について、行事を実施したことのある約40%のうち「年1回」「年 2~5 回」との回答が合わせて約 3 割となりました。
実施している行事の内容については、「清掃・美化・資源回収」が最も多く(28%)、次いで「祭り」(27%)「懇親会」(26%)となりました。

■マンション内のサークル活動
マンション・コミュニティ内にて行なわれているサークル活動の有無について、「ある」との回答は 10%弱となりました。
またサークル活動の種類については、「趣味・娯楽」が最も多く(45%)、次いで「スポーツ」(29%)「文化・芸術」「子供会」(各 23%)となりました。

■マンション外との連携・交流
マンション周辺地域で行なわれている行事への参加状況について、「管理組合や居住者単位で参加している」との回答は合計約40%となりました。
一方、マンション・コミュニティで行なわれているイベントへの外部参加者の受け入れについて、「受け入れたことがある」との回答は 5%にとどまりました。

■防災の取り組み
マンション・コミュニティで行なっている防災活動については、「防災訓練の実施」が最も多く(41%)、次いで「災害対応マニュアルの作成・配布」(27%)、「非常用食料・備品の備蓄」(22%)となりました。今後実施したい活動について聞いたところ、「災害対応マニュアルの作成・配布」(25%)、次いで「災害発生時の居住者の安否確認体制の整備」が大きく上昇し 24%となりました。
また周辺地域と連携している防災活動については、「特にない」との回答が 72%にのぼりました。

■コミュニティ内の情報収集・表札掲示
マンション・コミュニティ内での情報収集の仕組みについて、「居住者へのアンケート実施」が最も多く(36%)、次いで「意見ポスト・ご意見箱設置」(24%)が続きました。「特にない」との回答は約5割となりました。
表札を掲げている住戸の数について「多く/ほとんどの住戸で掲げている」との回答が約 3 分の 2 となりました。

2.マンション・コミュニティの評価と課題

■マンション・コミュニティの自己評価
自己のマンションのコミュニティ形成の状況について、約10%が「とても良好」、約 60%が「おおむね良好」との回答がありました。一方、「良好とはいえない」との回答も6%見受けられました。

■マンション管理運営上の課題認識
マンションの管理運営上課題として認識している点について、「区分所有者の高齢化」(31%)が最も高く、次いで「管理組合活動に無関心な区分所有者の増加」「修繕積立金の不足」(各 24%)が続きました。コミュニティ形成に関連する項目としては「ルールを守らない居住者の増加」(21%)や「居住者間トラブル」(11%)との回答がありました。


【調査概要】
調査方法
 ・各住棟の管理組合ポストに 1 部ずつ投函
 ・管理組合の理事長、または、マンション全体の状況を把握している任意の一人が回答
 ・アンケート用紙を返信用封筒にて返送、またはインターネット上の WEB フォームにて回答
調査対象者 管理組合理事長、または、マンション全体の状況を把握している居住者
調査時期 2013 年 11 月下旬(配布) ~ 2014 年 1 月 10 日(回収〆切)
調査実施機関 株式会社さとゆめ
(協力:立教大学大学院 経済学研究科 田島研究室 猪股有佐)
サンプル数 配布数:1599 棟 回収数:691 棟 回収率:43.2%(2014 年 1 月 21 日時点)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
リンク先リサーチPDF
[三井不動産レジデンシャル]
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