機能性表示食品制度に対する既婚女性の意識調査 

2015年04月17日
フィールドマーケティング支援サービスを提供するソフトブレーン・フィールドは、15年4月1日にスタートした「機能性表示食品制度」についてのアンケートを2015年3月20日~3月26日に実施。アンケートの対象は、30代~40代の主婦を中心とする当社サービス登録の既婚女性会員、有効回答者数は999名(平均年齢44歳)でした。

【調査結果】

(1)特定保健用食品や機能性表示食品の認知度と理解度ついて

アンケートでは、まず15年4月1日からスタートした、科学的根拠に基づく健康効果(成分)を持つ食品について、消費者庁に届け出をすることでその機能性を表示できる「機能性表示食品制度」と、1991年に導入された特定の保健効果を持つ商品について、消費者庁の審査に合格することでその保健効果を表示できる「特定保健用食品制度」の認知度と理解度について質問しました。

その結果、「特定保健用食品」については「単語も制度の内容もわかっている」との回答が35.4%、「単語を知っており、制度の内容も漠然とわかっている」が55.3%、「単語は知っているが制度の内容はわからない」が8.9%、「単語も制度の内容もわからない」が0.4%で、高い認知度と漠然とながらも制度の理解が広く浸透していることがわかりました。

一方、「機能性表示食品」については「単語も制度の内容もわかっている」が13.8%、「単語を知っており、制度の内容も漠然とわかっている」が53.5%となりましたが、「単語は知っているが制度の内容はわからない」が23.7%と認知度は90%を超えましたが約4人に1人は内容までは理解していないことがわかりました。また、「単語も制度の内容もわからない」が9.0%を占めました。

(2)成分表記のみと機能性の説明が記載されていた場合の購入意欲:機能性の表示があった際の商品の購買意欲について(n=999)

食品(飲料・加工食品を含む)の購入時にこれまでのように含有されている成分について表示されている場合と、機能性表示食品制度に基づいて含有成分の機能説明が記載されている場合の購入意欲について聞いたところ、べにふうき等のお茶に含まれる成分として話題の「メチル化カテキン」については、「メチル化カテキン入り」といった表記の場合、「普段買っている商品よりも高くても購入する」との回答が11.2%だったのに対し、「花粉が気になる方の目や鼻の調子を整えます」との表記の場合は27.1%と15.9ポイント上昇しました。

さらに、蕎麦等に含まれている「ルチン」については、「ルチン入り」といった表記の場合、「普段買っている商品よりも高くても購入する」が10.2%だったのに対し、「正常なコレステロール値の維持に役立ちまる」という表記の場合は25.5%と15.3ポイント上昇、トマト等に含まれている「リコピン」の場合、「リコピン入り」の表記では15.7%に対し、「血管の機能をサポートします」との記載では23.6%と7.9ポイント上昇しました。

また、記憶力をサポートする「EPA」や、血中中性脂肪に働きかける「DHA」、肌の乾燥に働きかける「コラーゲン」といった成分とその機能の認知が浸透している成分でも、「成分の機能性の説明」の表記があったほうが、普段買っている商品より高くても購入する割合がそれぞれ、4.6ポイント、4.3ポイント、3.3ポイント上昇しました。

具体的な意見を見ても、「成分表示よりも具体的に書いてある方が購入しやすい。」(40代)、「最近トクホや機能性食品がだいぶ増えて、商品を選ぶ決め手のひとつになっています。『どの程度含有されているか』や『どのように摂取するとより身体に吸収されやすいか』等より深い情報がパッケージに記載されてあると、より購入意欲につながります。」(30代)というように、商品に含まれている成分がどのように体によいのかがわかると、購入につながりやすいというコメントが寄せられました。

(3)購入頻度が低い商品に、機能性の説明が記載されていた場合の購入意欲:購入頻度の低い商品に、健康上気にしていることに働きかけることが記載されていた場合
(n=999)

さらに、「普段購入しない、あるいは購入頻度の低い商品に健康上気にしていることに働きかけることが記載されていた場合に購入するかどうか」については、「購入意欲有り」が22.7%、「購入意欲無し」が19.5%と、購入意欲有りとの回答が3.2ポイント上回りました。

具体的な回答を見ると、「肌あれに、などお肌に良い表記があると気になってしまう。」(30代)、「『これだけ体にいいものが入っています』と書いてあると疑いつつも、買えそうな値段だとつい手に取ってしまう。一旦、棚に戻すこともありますが、気になってしまい、結局後日、買ってしまいます。」(40代)、普段から自分が気にしている症状についての記載があると気になってしまうという意見がありました。

4月にスタートしたばかりの機能性表示食品制度ですが、消費者の立場から見ると、食品の機能性表示をきっかけに、購入する商品を選ぶ際の指針となったり、これまで購入しなかった商品を「試す」といった購買行動につながると言えそうです。


【調査概要】
対象:当社登録の会員
調査方法:当社リサーチサイト「リサれぽ!」を活用したインターネットリサーチ
調査地域:全国
調査期間:2015年3月20日~3月26日 (7日間)
有効回答者数: 999名
回答者(女性)の属性:20代 2%、30代22%、40代48%、50代24%、60代以上4%

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ソフトブレーン・フィールド]
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