第3回「世界に誇れる日本企業」調査 

2015年05月29日
リスクモンスターは、第3回「世界に誇れる日本企業」調査結果を発表。

【調査結果】

1.調査結果

[1] 第3回「世界に誇れる日本企業」アンケート/ランキング結果

1 トヨタ自動車 63.0%
2 パナソニック 37.9%
3 本田技研工業 36.9%
4 ソニー 35.8%
5 キヤノン 30.6%
6 日産自動車 30.3%
7 日立製作所 29.0%
8 東芝 27.5%
9 任天堂 24.8%
10 富士フイルム 24.1%
11 ブリヂストン 23.7%
12 TOTO 23.2%
13 富士通 23.1%
14 ヤマハ 21.8%
15 サントリー 21.4%
15 ヤマト運輸 21.4%
17 三菱重工 21.2%
18 シャープ 21.1%
19 味の素 19.4%
20 ニコン 19.1%
20 全日本空輸(ANA) 19.1%

第3回「世界に誇れる日本企業」アンケートのランキング1位は「トヨタ自動車」(回答率 63.0%)であった。次いで「パナソニック」が2位(同 37.9%)、「本田技研工業(ホンダ)」が3位(同 36.9%)となり、以下「ソニー」(同 35.8%)、「キヤノン」(同 30.6%)、「日産自動車」(同 30.3%)、「日立製作所」(同 29.0%)と続いた。

業種としては、自動車製造業3社(トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車)、電気機器製造業7社(パナソニック、ソニー、キヤノン、日立製作所、東芝、富士通、シャープ)、その他製造業7社(任天堂、ブリヂストン、TOTO、ヤマハ、サントリー、三菱重工、味の素、ニコン)と、製造業がトップ 20 のうち 18 社を占め、日本の製造業が有する高品質・技術力に対する信頼性が表れた結果と言える。
製造業以外では、ヤマト運輸、全日本空輸(ANA)がランクインしており、国内の運輸サービスの質の高さが評価された結果と考えられる。

[2] 第3回「世界に誇れる日本企業」アンケート/前回比較

第2回「世界に誇れる日本企業」アンケートの結果と比較したところ、上位6社の顔触れに変化はないが、前回と同順位は「トヨタ自動車」、「本田技研工業(ホンダ)」の2社である。「パナソニック」(前回4位→今回2位)、「キヤノン」(前回6位→今回5位)の2社は、それぞれ順位を上げ、「ソニー」(前回2位→今回4位)、「日産自動車」(前回5位→今回6位)の2社はそれぞれ順位を下げた結果となった。
7位以下では、「富士フイルム」(前回 26 位→今回 10 位)、「TOTO」(前回 19 位→今回 12 位)の2社がそれぞれ大幅にランクアップした。「富士フイルム」においては、2014 年に世界的に感染が拡大したエボラ出血熱の治療薬を開発したとして期待感が反映された結果と言えよう。一方、「全日本空輸(ANA)」(前回 12 位→今回 20 位)が大幅にラックダウンした。近年の格安航空会社(LCC)の台頭による競争激化に伴う国内航空会社(スカイマーク)の倒産や相次ぐ航空機の事故など昨今の航空情勢において、業界全体の不安感が反映された結果と考えられよう。

[3] 第3回「世界に誇れる日本企業」アンケート/選択理由

選択した理由を自由回答で尋ねたところ、ランキング1位の「トヨタ自動車」では、「生産台数が世界トップ」、「グローバルな視点での開発力」といった評価が多く、2位の「パナソニック」は、「製品が世界中に認知されている」、「優れた技術力」、3位の「本田技研工業(ホンダ)」では、「F1エンジンで見せた技術力」、「創業者から受け継がれる企業理念」などが挙げられた。
全体的に「技術力」「開発力」「世界シェア」を挙げた回答が多く見られ、特に自動車や電気機器などに関しては、日本の得意分野であるという認識が回答内の随所に見られ、今後の日本経済を牽引していく業種としての期待もうかがわれた。

[4] 第3回「世界に誇れる日本企業」アンケート/重視するイメージ

同時に「世界に誇れる日本企業」に重視するイメージを聞いたところ、[3]の選択理由に見られたように、「技術力」を挙げる回答が 60.5%と最も多かった。次いで「製品・商品の品質」(回答率51.1%)、「世界シェア」(同 34.0%)、「安定性」(同 32.1%)、「業績」(同 28.3%)と上位5項目については、前回と同順位となったことから、人々が企業を世界に誇れると感じる主な要因に、大きな変化は見られない結果となった。

2.売上規模との比較
企業の市場でのポジションを計る指標としては、売上規模やそれに基づく業界シェアが一般的なものとして挙げられる。売上規模が大きいほど、業界内でのポジションは高いものと考えられ、国際的な影響度も高い会社と考えられる。
今回のアンケート結果上位企業の売上規模と国内シェアを見ると、殆どの上位企業において売上規模が大きい、または国内シェアが高い結果となった。
一方で、上場企業における売上規模上位企業を調べたところ、今回のアンケート結果上位企業以外にも、通信、商社、鉄鋼など、非製造業でも売上規模が大きい企業が選出されている。かかる中で、製造業がランキング上位の殆どを占めたことは、高い技術力や開発力、製品力(品質)という、モノづくり日本の根幹に日本国民はプライドを持っているということの表れなのであろう。

3.総評
今回のランキング上位 100 社の業種を見ると、100 社中 53 社がモノづくりの企業となっている。
これらの多くは、高い技術力や品質を武器として、事業規模を拡大してきた企業であり、それらの商品を世界に送り出すことで、輸出大国としての日本の地位を築きあげることに貢献してきた企業ともいえる。まさに日本の強みであり、日本が世界に誇るべき部分であろう。今後の日本経済の発展のために重要な役割を担っているといえる。
しかし今回のアンケート結果においては、非製造業企業の選出も目立っている。エボラ出血熱の治療に貢献した富士フイルムや、日本における物販業の雄であるセブン-イレブン、ITサービスを牽引する楽天やヤフー、日本の代名詞「おもてなし」を感じることのできる全日本空輸、帝国ホテルなどである。今回上位にランクインした非製造業の企業には、日本がモノづくりだけの国ではない、という新たな評価の原動力になることを期待したい。
2020年東京オリンピックを見据え、日本経済の活性化に対する期待感は増している状態にある。
技術力や品質の高さ、だけでなく、目に見えない「おもてなし」を武器により一層の飛躍を期待したい。


【調査概要】
調査名称  :第3回「世界に誇れる日本企業」調査
調査方法  :インターネット調査
調査エリア :全国
調査期間  :2015年4月17日(金)~2015年4月19日(日)
調査対象者 :20~59歳の有職者男女個人、60~69歳の男女個人
有効回収数 :1,000サンプル
調査対象企業:年間売上2,500億円以上、従業員数5,000人以上の企業200社を抽出

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
リンク先リサーチPDF
[リスクモンスター]
 マイページ TOP