生活者の社会的意識や行動を探るためのアンケート調査 

2015年06月08日
ヤラカス舘 SoooooS.カンパニーは、生活者の社会的意識や行動を探るためのアンケート調査を実施。

調査の結果、5割を超える生活者が、商品の安さよりも商品を通じたより良い社会づくりへの貢献を評価していることが分かりました。また、9割近い生活者が将来的に社会性のある商品が増加すると予測しており、「女性」「既婚」「子持ち」「高所得」等に該当する生活者で、社会的意識や行動(社会性のある商品の購買等)への関与が高くなっていました。今後はこうした生活者を中心に、社会性のある商品のマーケットがさらに拡大していくものと思われます。

【調査結果とポイント】

(1) 商品の背景やストーリーまで含めて商品の価値と考えている人が全体の6割。また、55%の人が、「安いもの」より、「商品がより良い社会づくりにつながること」の方がうれしいと回答。

商品そのものだけでなく、その背景やストーリーまで含めて商品の価値と考える「コトも消費する」人が全体の6割に達しました。また、男女ともに5割を超える人が、「安いもの」より「より良い社会づくりにつながる商品」を評価しており、お買い物にモノの消費・所有、単なる節約以上のことを求めている人が多いと分かりました。

(2) 社会性のある商品を「将来買いたい人」は約4割。約9割が今後のそうした商品の増加を予測。

フェアトレード、オーガニック、エコ、寄付つき等の社会性のある商品の購入について、いずれも約4割の人が「将来的に行っていきたい」と回答しています。これらの数値は、現在(行っている割合)との比較において統計的に優位な差があり、9割弱の人が「社会性のある商品が今後市場で増えてくる」と予想していることとあわせて、今後 社会性のある商品のマーケット拡大が期待できます。

(3) 社会的意識・行動への関与が高いのは「比較的年齢の高い、既婚で子持ちの高所得女性」。

今回の調査結果から統計的に抽出された「社会的活動への関心度」「社会的課題への関心度」「社会的商品の認知度」「社会的活動への関与」の4つの因子をもとに、同じく統計的に回答結果と回答者の属性を分析したところ、社会的意識・行動への「高関心・高関与層」と、「中関心・中関与層」、「低関心・低関与層」の大きく3つのグループに分けることができました。「高関心・高関与層」グループの特徴として、他のグループに比べ女性や既婚者の割合が高く、子どもの数が多い、平均年齢や平均世帯所得も高いことが判明しました。こうした層への新たな価値提供の手段として、商品に社会性を持たせることが有用であると言えます。

(4) 社会性のある商品で、中身まで理解した上での購買は、大手企業のものでも1割前後。社会性のある商品の普及に向けての課題は「接点」と「情報」。

社会性のある商品や活動の中身がどういうものか知った上で購入・利用したことがあるのは、最も多かった「イオン トップバリュ グリーンアイ」で14.2%、続く「ユニクロの全商品リサイクル活動」で11.4%となりました。「知っているが、購入・利用はしていない」という人を合わせても、いずれも最大で2~3割弱の認知となっています。
フェアトレードやオーガニック、エコ、寄付つき等の社会性のある商品を現在買っていない理由としては、「どれが社会性のある商品か分からない」(44.3%)、「一般的な商品に比べて価格が高い」(32.8%)、「身近で買える場所がない」(29.3%)、等が上位に挙がっており、普及のためには“社会性のある商品として”生活者との接点を増やすことや、価格に見合った価値伝達のために商品の背景等の情報発信を強化することの必要性が示唆されました。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:20代~60代の男女500人
調査地域:全国
調査期間:2015年2月26日~27日
調査会社:株式会社マーシュ

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