妊娠・出産と仕事についてのアンケート調査(妊娠・出産経験のある20~40歳女性対象) 

2015年06月26日
保険ショップ『保険クリニック』では、妊娠・出産経験のある20~40歳の女性500名を対象に、妊娠・出産と仕事についてアンケートを実施。またそれを受けて、運営するアイリックコーポレーションの女性社員による座談会と、男性役職者による「1日妊婦疑似体験」も実施した。

【調査結果】

■一般女性への調査結果概要


・妊娠中、言われたりされて嬉しかったことがある人の方が多い一方、10%以上の人は、嫌な事を言われたりされたりした経験がありました。

 ・全体の16%にあたる80人が職場でマタハラを受けており、最も多かったのは「解雇や契約打ち切りの話をされた」で、契約社員や派遣社員に比較的多い回答でした。

 ・妊娠後も、半数以上が8時間以上の勤務を続けており、産休までや妊娠8ヶ月以降も働いていた人が、約62%(313人)を占めました。

 ・妊娠後、退職したという人は52%で、産休・育休を利用した人は40%未満でした。

 ・一度退職した後に仕事に復帰した人は79人で、子どもが2歳7ヶ月~3歳の頃という回答が最多でした。


■女性社員座談会概要

・勤務先や市町村の制度などの情報は、教えてもらえるものではないので自分で勉強する必要があるとアドバイスがありました。

・働く妊婦に対する配慮は、男女差よりも、その個人による気づき等が大きいとの意見がありました。

・40歳以下でも共働き世帯は半数以上と言われているにも関わらず、妊娠による退職者が多いのは、男性の長時間労働等により女性に負担がかかっている事も懸念されるという意見がありました。

・働くママは、保育園の親同士の他にも市町村の子ども向けイベントなどを、交流や情報収集の場として活用していました。


【調査内容抜粋(一般女性)】

Q.言われたり、されて嫌だったこと、嬉しかったことはありますか。

嫌だったこと、嬉しかったこと
  嫌だったことがある  13.2%
  嬉しかったことがある 20.6%
  何もなかった     66.2%

【嬉しかったこと】
・力仕事や重たい物を持つとき、代わってくれた。
・身体をみんなが気遣ってくれた。
・妊娠してても今までどおりに仕事を与えてくれた。
・みんなが喜んでくれた。
・産後落ち着いたら職場復帰してね!と言われた。

【嫌だったこと】
・退職や契約打ち切りの話をされた。
・妊娠は病気じゃないと言われ、仕事の配慮がなかった。
・妊婦がいるのに周りでたばこを吸うこと。
・休む可能性があるからと、いつもの仕事をさせてもらえない。
・楽よね!子供がいると得だよね!と言われた。

Q.妊娠中に職場で不当な取り扱いや嫌がらせがありましたか。(いくつでも)

職場での不当な扱い
  何もなかった           420人
  解雇や契約打ち切りの話をされた  33人
  心無い言葉を言われた       24人
  立ち仕事や重労働をさせられた   10人
  残業をさせられた           9人
  その他                8人
  担当業務を変更させられた       6人
  降格をさせられた           2人
  異動をさせられた           1人

16%がマタハラ経験者!
『マタハラ』とはマタニティハラスメントの略で、働く女性が妊娠・出産などをきっかけに職場で精神的・肉体的な嫌がらせを受けたり、妊娠・出産を理由とした解雇や雇い止め、自主退職の強要で不利益を被ったりするなどの不当な扱いを意味することばです。今回のアンケートでは全体の16%にあたる80人がマタハラにあっていたことが分かりました。その内の41.3%(33人)が解雇や契約打ち切りの話をされています。これは契約社員や派遣社員に比較的多い回答でした。

Q.妊娠中に職場から配慮はありましたか。(いくつでも)

職場からの配慮
  何もなかった     213人
  重労働の免除     146人
  病院に行く時間の確保 98人
  勤務時間の短縮    78人
  残業の免除      60人
  立ち仕事の免除    60人
  通勤時間の変更    29人
  夜勤の免除      14人
  その他          8人
  在宅勤務へ変更      5人

妊娠中に職場からの配慮があったか聞いたところ42.6%(213人)は「何もなし」だったことが分かりました。配慮があった287人の中で多かったのが、①重労働の免除:50.9%、②病院に行く時間の確保:34.1%、③勤務時間の短縮:27.2%となりました。

Q.妊娠中にトラブルはありましたか。(いくつでも)

妊娠中のトラブル
  流産しそうになった 40人
  流産した      17人
  早産しそうになった 60人
  早産した      22人
  妊娠中毒症になった 25人
  その他       20人
  なかった      343人

妊娠中にトラブルがあったか聞いたところ、31.4%(157人)に何らかのトラブルがあったことが分かりました。その中でも多かったのが「早産しそうになった」の38.2%。そのうち正社員が61.7%を占めていました。その他の意見では不正出血や貧血、悪阻などがあげられています。

Q.妊娠後の仕事はどうしましたか。現在妊娠中の方は予定をお知らせください。

妊娠後の働き方
  退職した           260人
  産休、育休を利用       196人
  同じ会社で雇用形態を変えた  20人
  その他            14人
  転職した           10人

妊娠・出産後の仕事をどうしたのか聞いたところ52%(260人)は退職。産休・育休を利用したのは39.2%(196人)でした。正社員260人の中で産休・育休を利用した人は61.2%(159人)にのぼります。契約社員、派遣社員、パート・アルバイトの方になると、利用できたのは15.4%(37人)のみと言うことが分かりました。

Q.出産後の仕事復帰は子どもが何ヶ月の時でしたか。

職場復帰の時期
  1ヶ月~3ヶ月     42人
  4ヶ月~6ヶ月     32人
  7ヶ月~9ヶ月     25人
  10ヶ月~1歳0ヶ月   53人
  1歳1ヶ月~1歳3ヶ月  32人
  1歳4ヶ月~1歳6ヶ月  18人
  1歳7ヶ月~1歳9ヶ月    9人
  1歳10ヶ月~2歳0ヶ月  4人
  2歳1ヶ月~2歳6ヶ月    5人
  2歳7ヶ月~3歳0ヶ月  26人
  その他          14人
  育休中、妊娠中      59人
  仕事復帰していない  181人

出産後の仕事復帰は子どもが何歳の時だったか調べてみると、最も多かったのは「仕事復帰していない」で36.2%(181人)、続いて育休明け10.6%(53人)、産休明け8.4%(42人)でした。
※産休明けは産後8週間、育休明けは子どもが1歳まで(一定の場合は1歳6ヵ月まで)。
一度は退職したけど、仕事に復帰した人は79人。その中で一番多かったのは子どもが2歳7ヶ月~3歳でした。

『保険クリニック調べ』

【調査概要】
※一般女性へのアンケート調査方法
サンプル数:女性500名(妊娠が分かった時の勤務形態)
 正社員       52.0%
 契約社員      6.8%
 派遣社員      8.0%
 パート・アルバイト 33.2%
年齢:20歳~40歳
調査方法:Webアンケート
調査期間:2015年6月1日~6月2日

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