日経BPコンサルティングは、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査2015-春夏」の結果をまとめた。リニューアルの効果や製品への関心、企業の好感度への影響を明らかにするもので、2015年6月26日に調査報告書を発行・発売した。

【調査結果のポイント】

○インターネット専業企業を除く一般企業サイトランキングで、「サントリー」「アサヒビール」「キリン」の総合飲料メーカーがトップ3独占
第1位「サントリー」は、会員ページの利用、クチコミが伸びた。「アサヒビール」はサイト改訂でユーザビリティ急上昇、製品への関心、企業の好感度もアップ。

○スコア上昇ランキング上位は、「アイ・オー・データ機器」「NEXCO 中日本」「NEC」
第1位「アイ・オー・データ機器」は、サイトを見て製品への関心が高まる。第2位「NEXCO 中日本」は、トップページでのサービス案内押し出しが影響。第3位にサイトリニューアルした「NEC」。宇宙開発コンテンツなど注目が集まる。

○総合ランキングは、「Yahoo! JAPAN」が第1位、「楽天市場」と首位交代

【調査結果のポイント】

■会員ページが活性化した「サントリー」、リニューアルで製品・企業に注目が集まった「アサヒビール」

インターネット専業企業を除く一般企業443サイトの「Webブランド指数」トップ3には、総合飲料メーカーが揃った。
「サントリー」は、3年前の「2012-春夏」調査以来、7回連続で一般企業サイト首位となった。今回は、会員ページやキャンペーン利用が増え、「コンバージョン」が上昇。サイトの内容のクチコミも増加し、「波及効果」も伸びた。サントリーは3月から4月、サイト上で新製品「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」を15万人にプレゼントするキャンペーンを実施。製品の話題性も相まって、行動を誘発したようだ。
第2位の「アサヒビール」は今回、トップページを大幅にリニューアルした。会員サイト「アサヒパーク」やキャンペーン情報、お酒を楽しむコンテンツ、ソフトドリンクはじめ関連会社の製品カテゴリーなどを、製品や食卓の写真で紹介。この結果、製品への関心や購入意向、企業への好感が上昇。サイトの使いやすさを示す「サイト・ユーザビリティ」とともに、「態度変容」の評価が高まった。

■製品の魅力を伝えた「アイ・オー・データ機器」、サービス案内と企業の方針を出し分ける「NEXCO 中日本」、「NEC」は宇宙開発コンテンツに支持

スコア上昇幅が最も大きかった「アイ・オー・データ機器」は、前回よりトップページの構成に大きな変化はないが、製品への関心や購入意向が高まり、「態度変容」が急上昇。トップページ上部でスティック型PCなど特徴ある製品を紹介。簡潔なキャッチコピーが関心を高めたとみられる。
「NEXCO中日本」も、サイトの大きな変更はないが、「サイト・ユーザビリティ」「態度変容」が上昇。サービスへの関心が高まった。トップページで提示する情報を変えたためである。前回調査、2014年10月には、笹子トンネル事故に寄せて企業の取り組みを、今回調査、2015年4月には、大型連休前にサービス案内を押し出した。
「NEC」は、今回、トップページの構成を変更して、「サイト・ユーザビリティ」「態度変容」が上昇。ページ上部で「はやぶさ2」の画像を提示した影響か、再来訪理由に宇宙開発ページが挙がっている。

■「Yahoo! JAPAN」が総合ランキング首位に返り咲き、店舗での購入誘発で「楽天市場」を追撃

調査対象500サイト中の総合ランキング第1位となったのは「Yahoo! JAPAN」。第2位は前回第1位の「楽天市場」である。
「Yahoo! JAPAN」は今回、「サイト・ユーザビリティ」「波及効果」でスコアが上昇した。特に「店舗などで製品・サービスを購入」との回答が増えている。第2位の「楽天市場」は、同項目の回答が減り、「Yahoo! JAPAN」にトップの座を譲った。


【「Webブランド調査」とは】
企業や団体が運営する日本の主要500サイトについて、「アクセス頻度」「サイト・ユーザビリティ(Webサイトの使いやすさ)」「コンバージョン(会員登録や商品購入などサイト内で実際に行われた行動)」「サイト・ロイヤルティ(Webサイトへの意識やリピート意向)」「態度変容(サイト運営者のイメージや購入意向への影響)」「波及効果(Webサイト以外での行動誘発)」の6つの要素をインターネットユーザーが評価。半年ごとに実施し、回答者は毎回3万人以上。今回の調査期間は2015年4月8日~20日、有効回答数は35,820サンプル。

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[日経BPコンサルティング]
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