熱中症に関する生活者の意識・実態調査 

2015年07月22日
「水を考えるプロジェクト」では、“生活者”と“水”についての意識・実態調査を実施。

今夏も厳しい暑さが予想されます。人が生きていくために「水」は欠かすことができませんが、その摂取量が不十分であることが主因となり、高齢者をはじめ児童・生徒らを中心に熱中症による死亡事故が後を絶ちません。総務省消防庁資料によると熱中症で救急搬送された人は、2014年の6月から9月の期間で40,048人となり、年齢層別では65歳以上の高齢者が最も多く18,468人で全体の46.1%を占め、次いで成人の15,595人(38.9%)、少年5,622人(14.0%)、乳幼児359人(0.9%)との統計がでております。

そこで、熱中症が問題になるこの季節に、熱中症に関する生活者の意識・実態をご報告いたします。

【調査トピックス】

●1日に必要な水分量(1,200ml)を摂取できているのは、京都府、静岡県、宮城県、鳥取県、東京都の5都府県のみ

・47都道府県中42道府県が必要水分量を摂取できていない
・全国で唯一!山口県だけが必要量の半分も水分摂取できていない実態が明らかに
・日本で暑いと言われている、熊谷・多治見・館林の各都道府県は、飲用量が少なめ

●熱中症の自覚症状と実態に2倍以上の差!!
 熱中症予備軍の“隠れ熱中症”患者が5割を超える

・約4人に1人が「熱中症の経験がある」と回答
・めまい、失神など軽度の熱中症を経験している“隠れ熱中症”患者が半数以上
・暑い時期には、3人に1人が“吐き気・頭痛”を感じているということが明らかに

今回の調査から、多くの都道府県で体内の水分バランスを保つために必要とされている、1日1,200mlの水分を摂取できていないことがわかりました。また、熱中症予備軍である“隠れ熱中症”に該当しているにもかかわらず、そのことを自覚していない人が多数いることも明らかになりました。水分補給が十分にできていないにもかかわらず、自身が熱中症になる可能性が低いと感じている方が多いようです。

【調査結果】

■1日に必要な水分量(1,200ml)を摂取できているのは、
 京都府、静岡県、宮城県、鳥取県、東京都の5都府県のみ

・47都道府県中42道府県が必要水分量を摂取できていない
・全国で唯一!山口県だけが必要量の半分も水分摂取できていない実態が明らかに
・日本で暑いと言われている、熊谷・多治見・館林の各都道府県は、飲用量が少なめ

熱中症などが原因で体調不良を起こしやすい夏の、水の飲用状況を把握するため、全国47都道府県の10代から60代の男女4,700名(男女各都道府県50名ずつ)を対象に調査を実施しました。

調査の結果、多くの都道府県で体内の水分バランスを保つために必要とされている、1日1,200mlの水分を摂取できていないことがわかりました。

人間が尿や発汗、呼吸などによって1日に排泄する水分は、2,500mlといわれています。そこで、1日に排泄される水分と同量の水分を補給する必要があります。一般に、水の摂取量は1,000mlを食事から、300mlを栄養素の体内代謝により発生する代謝水として得ることができるため、残りの1,200mlは飲料水で補給する必要があるといわれています。

しかし、この基準である1,200mlを摂取できているのは、京都府(1,460.36ml)、静岡県(1,439.68ml)、宮城県(1,432.83ml)、鳥取県(1,241.72ml)、東京都(1,210.91ml)の5都府県のみとなりました。約90%の道府県が必要水分量を摂取できていない結果が出る中、山口県だけが必要量の半分以下(585.16ml)の水分摂取にとどまっている実態も明らかとなりました。

今回の調査で驚きの結果を見せたのが、日本国内でも特に暑いといわれている、熊谷(埼玉県)・多治見(岐阜県)・館林(群馬県)の3都市がある県での水の飲用量です。それぞれ熊谷(637.60ml)、多治見(1128.39ml)、館林(709.42ml)と、平均よりも飲用量が少ない結果となりました。

これらの地域では、水分摂取だけでなく、独自の熱中症対策をおこなっているのかもしれません。

【調査概要】
調査方法:インターネットリサーチ
調査日 :2015年3月20日(金)~2015年3月21日(土)
調査対象:10代から60代の男女
調査主体:水を考えるプロジェクト
回答数 :4,700名(各都道府県 男性50名、女性50名)

■熱中症の自覚症状と実態に2倍以上の差!!
 熱中症予備軍の“隠れ熱中症”患者が5割を超える

・約4人に1人が「熱中症の経験がある」と回答
・めまい、失神など軽度の熱中症を経験している“隠れ熱中症”患者が半数以上
・暑い時期には、3人に1人が“吐き気・頭痛”を感じているということが明らかに

生活者の熱中症への意識実態を調べるため、20代から70代の男女全国600名を対象に調査を実施しました。

調査の結果、熱中症の自覚症状と、実際の熱中症経験に2倍以上の差があることが明らかとなりました。

熱中症の経験について聞いたところ、全体の23%が「熱中症になったことがある」と回答。約4人に1人がこれまで熱中症を経験していることがわかりました。

一方、環境省「熱中症環境保健マニュアル」をもとに実施した実態調査(下記参照)によると、I度の「めまい・失神」「筋肉痛・筋肉の硬直」、「手足のしびれ・気分の不快」経験者が約半数いることが明らかとなっています。また、より重症度の高いII度に該当する「吐き気・頭痛」についても3人に1人が経験している結果となりました。

【環境省「熱中症環境保健マニュアル」】
I度:現場での応急処置で対応できる軽症
「めまい・失神」「筋肉痛・筋肉の硬直」「手足のしびれ・気分の不快」

II度:病院への搬送を必要とする中等症
「吐き気・頭痛」「嘔吐」「倦怠感・虚脱感」

III度:入院して集中治療の必要性のある重症
「意識障害」「けいれん・手足の運動障害」「高体温」「肝機能異常・腎機能障害・血液凝固障害」

【調査概要】
調査方法:インターネットリサーチ
調査日 :2015年5月27日(水)~2015年5月28日(木)
調査対象:20代から70代の男女
調査主体:水を考えるプロジェクト
回答数 :600名(各世代男性50名、女性50名)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
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