経腸栄養剤の味と服薬アドヒアランスの関係についての薬剤師調査 

2015年07月24日
QLifeは、一般社団法人日本在宅薬学会 理事長、一般社団法人薬剤師あゆみの会 理事長の医師・狭間研至先生監修のもと、経腸栄養剤の処方経験のある薬剤師250名を対象に、経腸栄養剤の味と服薬アドヒアランスの関係について実態調査を実施した。調査は2015年6月13~16日にかけてインターネット調査で行われた。

【調査結果】

今回の調査結果から、薬剤師は、経腸栄養剤の良好なアドヒアランスの維持において、味の良さとバリエーションの豊富さが非常に重要であると感じており、積極的に患者に情報提供を行っていること。そして、その結果として、患者自身が味を選択することで、患者満足が高まったことを実感していることが分かった。

監修の狭間先生は、今回の調査結果からみた、経腸栄養剤の処方における薬剤師の役割について、「低栄養状態にある患者さんにとって、経腸栄養剤の味が選べることは、そのまま“患者さん自身がチーム医療の一員として積極的に治療に参加する”ことにもつながります。患者さんの治療意欲が上がれば、経腸栄養剤だけでなく、治療中の疾患の服薬アドヒアランスも向上するのは明らかです。患者さんの日々の生活の変化を感じ取り、必要があれば医師にフィードバックを行う。それを実践することで、患者さんに“単に薬だけを渡す”薬剤師から、患者さんに“薬とともに健康を渡す”薬剤師にステップアップできると思います」とコメントした。

■薬剤師は経腸栄養剤は味の良さ、バリエーションの豊富さが服薬アドヒアランスの向上につながると考えている
アドヒアランス向上に役立つと思われるもの「味が良い」87.6%、「味の種類が多い」56.4%。
日によって味を変えてあげたい「とてもそう思う」「ややそう思う」84.4%。
新しい味が出たら患者さんに薦めたい「とてもそう思う」「ややそう思う」81.2%。

■経腸栄養剤の味について、薬剤師は積極的に患者さんに情報提供をしている
味の種類についての情報提供「ある」77.2%
経腸栄養剤「実際に飲んだことがある」80.4%、味見しておくことは重要「とてもそう思う」「ややそう思う」92.4%
患者さんへのアドバイス「温度の工夫」「味・形状の工夫」「服用タイミング・1回の服用量の工夫」。

■患者さん自身が選択する&処方している味の種類が多いと患者満足度も高い
患者さん自身が味を選択したことで喜ばれた経験「ある」69.6%。
味の種類「2種類」処方した薬剤師で喜ばれた経験「ある」80.0%。


【調査概要】
調査主体:株式会社QLife(キューライフ)
調査対象とサンプル数:経腸栄養剤の調剤経験のある薬剤師250名
有効回収数:250人
調査方法:インターネット調査
調査時期:2015/6/13~2015/6/16

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[QLife]
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