NTTデータ経営研究所はNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが提供する「NTTコム リサーチ」登録モニターを対象に、「ブランドの購買への影響調査」を実施した。

昨今、小売事業者を中心に、オムニチャネルという取り組みが拡大しつつあります。あらゆるチャネルでスムーズ、かつシームレスな顧客接点を構築するための活動です。
オムニチャネルは小売だけでなく、メーカーにとっても非常に有効な施策と考えられます。ただ、小売と異なり、メーカーは、直接的な顧客接点を保有していないという特徴があります。ただ、最大の接点として「製品」自体が挙げられます。
最大の接点である製品のブランドが、購買にどのような影響を与えるのか、そして、これらブランドを購買時に重視する顧客を増やすにはどのような取り組みが必要か。
本調査では、まず、製品群ごとに購買におけるブランドの影響を評価。ブランドに影響される度合いに応じて回答者を分け、メーカーとの接点を調査することで、ブランド重視度の高い顧客を創り出す方法を考察しています。

【主な調査結果】

1. 製品購入時のブランド重視度

・購入の際、最もブランドを重視する人の割合が高いのはデジタル家電、最も低いのは日用品。

・年代により、ブランドにこだわりのある製品カテゴリは異なる。10代、60代を比較すると、10代は全般的に購買においてブランドを重視するが、60代は「家具・寝具」、「日用品」の重視割合が著しく低い。

・ブランドを重視する人が「払ってもよい」と考えるプレミアム価格は、いずれの製品カテゴリでも「+5%まで」が4割。ただし、アパレル、自動車、デジタル家電、白物家電、家具・寝具に関しては「+15%まで」が2割を超える。

・購入時にブランド以外で重視する点は、食品や、飲料・酒類に関しては、「原材料」、「製造国」を重視するという回答が多く、アパレル、自動車では「デザイン」、日用品、デジタル家電、白物家電、家具・寝具では「使い勝手」。


2.好ましいブランドイメージとその形成

・ブランド重視度の高い層が最も好むブランドイメージは「品質が良い」、ブランド重視度の低い層が最も好むブランドイメージは「価格がリーズナブル」。

・ブランドの好感度形成に大きく影響を与える要素として、ブランド重視度の高い層では「アフターサポート」をあげる回答者の割合が比較的高い。

・ブランド重視度の大きい層では、「メーカーサイトのホームページ(46.7%)」、「TV広告(44.8%)」、「実店舗店頭(39.7%)」が3大媒体。

・ネット上への要望・苦情投稿などに対するメーカーからの積極的なサポートは、まだ少ないが、ブランドへの高評価形成には有効と想定される。

・ブランド重視度大の回答者の2割以上が、製品のよさを推奨した経験あり。特に「使い勝手」、「効用・機能」を中心に推奨。



【調査概要】
調査対象: NTTコム リサーチ クローズド調査
調査方法: 非公開型インターネットアンケート
調査期間: 2015年3月26日~2015年3月31日
有効回答者数:1,049人
標本設計: 性年代で層化(男女を2層、年代を10代から10歳刻みで60代以上まで6層)して割付回収。

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[NTTデータ経営研究所]
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