「採用実態と優秀な人材の定義」に関する調査(新卒採用担当者、人事決裁権者、経営者・役員対象) 

2015年10月01日
ジースタイラスは、昨今売り手市場といわれているなか、2016 年度 4 月入社の大学生の面接や説明会などの就職活動スケジュールが 4 月から 8 月と後ろ倒しとなった影響など、企業の採用担当者や決済権者、役員を対象に今年の新卒採用動向についてインターネット調査を行いました。

<新卒採用市場>
「大学生は学業を優先すべき」といった政府要請に、経団連が応えるかたちで就職活動時期の繰り下げが決定し、2016 年卒業予定者より、3 年生の 3 月からの解禁、採用選考開始は 4 年生の 8 月からスタートしました。
今年は、今までの就職活動スタート時期から説明会は 3 カ月、選考活動は4 カ月遅くなり、企業も学生も就職活動スケジュールが大きく変わった年です。学生側ももちろんですが、企業側も今年は大きな変化による対応を求められた年ともいえます。

【調査結果】

Q1 あなたは、例年に比べ今年の新卒採用は厳しいと感じますか。(単数回答)n=400
例年に比べ、今年の新卒採用について厳しいと感じるか聞いたところ、全体で 86.8%の方が厳しいと回答しました。
人事決裁権を有している方に関しては 91.8%が厳しいと感じているようです。
就職活動時期の変化や昨今の売り手市場が関係しているのかもしれません。

Q2 2016 年卒業の新卒採用が後ろ倒しになったことで、採用で懸念していることはありますか。また、懸念していることで、あてはまるものをお答えください。(複数回答)n=229
次に、今年の新卒採用で懸念していることで当てはまるものについて聞いたところ、1 位「去年より承諾するまでの時間が長引き不安が高まる」52.8%、2 位「変更された日程ルールの為、内定辞退が起きるとリカバリーしづらい」45.4%、採用が固まらない為、男女比率や職種の偏りが出てくる」38.4%という結果となりました。
1 位の「去年より承諾するまでの時間が長引き不安が高まる」については特に中小企業の経営者・役員の方の 66.7%が懸念しているとの結果となりました。

Q3.あなたは、今までの新卒採用で成功したと感じたことはありますか。(単数回答)n=400
今まで、新卒採用で成功したと感じたことはあるか聞いたところ、全体で 74.0%の方が成功したと感じた経験があるそうです。特に経営者・役員の方々は 80.3%の方が成功したと感じたことがあるとおっしゃっておりました。新卒採用における成功要因はどんなことでしょうか。

Q4.あなたが今までの新卒採用で成功したと感じたことで、あてはまるものをお答えください。(複数回答)n=296
前項で成功したと感じたことのある方に対して、成功要因について聞いたところ、全体の半数以上が「面接の際に時間をかけたコミュニケーションをとったこと」であると回答しました。
また、中小企業の経営者・役員に関しては「雑談ベースの面接を心がけ、学生の本音を探ったこと」が 2 位となりました。
コミュニケーションや学生の本音を探るといった活動が功を制したようです。

Q5.あなたは、今までの新卒採用で失敗したと感じたことはありますか。(単数回答)n=400
前項では、成功の経験について聞きましたが、本項では失敗の経験について聞きました。今までの新卒採用で失敗したと感じるかという問いに対して、「失敗したと感じる」と答えた方は全体で約 7 割の方が回答しました。
またタイプ別で見てみても全員が 60%以上「失敗したと感じる」と回答しました。特に人事決裁権を持っている方、経営者・役員に関しては 70%以上の方が失敗したと感じた経験があるようです。

Q6.あなたが今までの新卒採用で失敗したと感じたことで、あてはまるものをお答えください。(複数回答)n=278
失敗した経験の内容について聞いたところ、全体の半数以上が「採用時と働いてからのイメージが違いすぎた」と回答しました。ついで「採用したが実際には期待していた活躍がない」と続きました。採用時と働いてからのギャップに原因があるのかもしれません。

Q7.あなたは、面接ウケする人材と実際に採用したい人材に差はあると思いますか。(単数回答)n=400
面接と実践は違うものなのかも知れません。面接する人材と実際に採用したい人材に差はあると思うか聞いたところ、85.0%の方が「差がある」と回答しました。そんな差があるとお答えした方に、採用後どのような時にギャップを感じたか伺いました。

【面接ウケした人と実際の採用者のギャップ 10 選】
・面接時は馬力がありそうな感じだったが働き出すとおとなしかった。(男性 37 歳 大阪府)
・学生時代部活で大活躍をアピールしていたので採用してみたら根暗で暴走タイプで手が付けられなかった。配属部署からさんざん苦情を言われてしまった。(男性 39 歳 埼玉県)
・面接時は、おとなしい感じだったのに、働き出すとしゃべること、しゃべること。(男性 52 歳 群馬県)
・エントリーシートによると高学歴であったが、実際に就労していただくとプライドが高く、素直性がみられなかったこと(女性 51 歳東京都)
・面接した時は自信満々だったが、いざ働き始めると他人の顔色を窺ってばかりで仕事が思うようには捗らない。(男性 48 歳 福岡県)
・面接時はきちんとしている感じに見えたが、遅刻早退欠席の連続で、一度は雨だという理由で休む事もあった。(女性 51 歳 奈良県)
・常識を知っていると思う人間だと思ったが飲み会も残業代を請求するほどお金には非常識(神奈川県 45 歳 女性)
・面談時の自己アピールと実際の仕事のできが違う。(愛知県 50 歳 男性)
・面接のときすごく自信満々でしゃべっていたが、働きだすとなんにもできない。(千葉県 28 歳 女性)
・メンタル面が弱すぎて、一度注意をしただけでひきこもりになってしまった(東京都 32 歳 男性)

Q9.あなたの会社では、「優秀な人材」に関する定義はありますか。あてはまるものをすべてお答えください。(複数回答)n=400
最後にあなたの会社では「優秀な人材」に関する定義はあるか聞いたところ、全体で最も多い回答は、「定義づけすることが難しい」36.3%が選択されました。企業にとって「優秀な人材」を欲するケースは多くありますが、実際に定義することは難しいかもしてません。


「ジースタイラス調べ」

【調査概要】
・調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営する WEB アンケート方式で実施
 アイリサーチ登録モニターのうち、新卒採用に携わっている採用担当者、人事決裁権を持っている方、中小企業の経営者・役員
・有効回答数:400 名(新卒採用に携わっている採用担当者、人事決裁権を持っている方、中小企業の経営者・役員 400 名)
 ※従業員数 10 名以上 1,000 以下、新卒採用に関わりを持ち、決済権はなくとも新卒採用経験が 3 年以上の方 400 名
・調査実施日:2015 年 9 月 10 日(木)~9 月 15 日(火)

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