新大人研レポート18:シニアから新大人へ、新型50・60代に(40~60代調査) 

2015年10月13日
博報堂新しい大人文化研究所では、40~60代を“新しい大人世代“と呼び、調査研究を行っています。

調査結果から新しい大人が“新型50・60代”へと変化していることがみえてきました。新しい大人世代は依然「若々しさ」を求めるものの、「若さ」だけでは満足できない欲張りな新しい大人といえそうです。

「人から呼ばれて嬉しい言葉」に関しては、50・60代では「若々しい」が引き続き1位ではあるものの、2003年に調査を開始してから初めて、40代~60代全体で、「センスがいい」が1位になっています。特に女性のポイントが高く、女性がこの傾向を牽引しています。

なお、「自分がこうありたいと思う理想の大人像は?」という問いに対しては、全体では「いつまでも若々しい大人でありたい」(71.1%)と「あるがままの自然体な大人でありたい」(71.6%)がほぼ同レベルで、「自然体な」を望む女性は75.6%、男性は67.5%と、やはり女性がこの傾向を牽引しています。しかも女性の「自然体な」が「ファッショナブルな」(53.3%)を大きく上回っており、男性に先駆けて女性が、「こうありたい自分」としてはより「自然体」を望んでいることが分かります。ムリをして若づくりをしているという批判もいままで50・60代に対してされることがありましたが、がんばる若さからより自然体な若さを求め、50代以上でも自分たちを女子と呼んだり、女子会をする人たちのことを「自然体大人女子」と呼ぶことができそうです。

「何歳になっても若々しく、前向きな意識を保ち続けたい」人は73.7%と高い数値であり、世代を超える共通の認識となっていて、年代が上がるほど高くなっています。依然として「若々しさ」に高い意識を持ちながら、「センス」「自然体」を求めるようになってきたという調査結果からも分かるように、「若さ」+αを求め始めている“新型50・60代”が登場しています。それをリードしているのが「自然体大人女子」です。

【調査結果サマリー】

・「呼ばれて嬉しい言葉」は「センスがいい」が初めて「若々しい」を上回り、1位に。「若々しい」+α を求めている。

・「こうありたい自分」としては「自然体に」が上位に。男性に先駆けて、女性ががんばる若さからより自然な若さを求めている。

・「何歳になっても若々しく、前向きな意識を保ちたい」は60代女性83.1%、50代女性82.6%と女性に顕著。


【調査結果】

■人から呼ばれて嬉しい言葉で「センスがいい」が1位、「若々しい」が2位に。1位と2位が逆転。

2003年に調査を開始してから初めて、40~60代全体で「センスがいい」が1位になりました。2011年の調査でも、既に「センスがいい」を求める傾向はありましたが、 「若々しい」が「センスがいい」に差を付けて1位となっていました。しかし、今回の調査では「センスがいい」が「若々しい」を上回りました。いずれも女性のポイントが高く、2011年調査と比べて男女差が広がっていることからも、特に女性が高い意識を持っていることが伺えます。
50・60代は「若々しい」が引き続き1位ですが、「センスがいい」との差は小さく、特に女性においては「センスがいい」が1位になっています。
すでに「若々しい」は当たり前になり、「若さ+α」がより重要になっているとみられます。これまで「年をとる」が常識であったことに対して、頑張って「若さ」を前面に出すというのがここ6~7年の傾向であり、「美魔女」がひとつの象徴でした。しかし、「若さ+α」が注目されていることから、新しい大人が次のステージに入ろうとしていることがみえます。その象徴となろうとしているのは「センス」ですが、それに続くものとして女性では3位の「おしゃれな」4位の「自然体だ」が続いています。

■自分が“こうありたいと思う大人像”は、 女性でも「自然体の大人」が「若々しい大人」とほぼ同レベルで、「ファッショナブルな大人」をかなり上回る

「なりたい・こうありたい大人像」を尋ねてみると、 「いつまでも若々しい大人でありたい」(71.1%)と「あるがままの自分・自然体の大人でありたい」(71.6%)がほぼ同レベルとなっています。女性では「自然体の大人」(75.6%)が「ファッショナブルな大人」(53.3%)を大きく上回っています。こういった点から、「自然体」は新しい大人女子にとって、キーワードの一つだと言えます。

■ 「何歳になっても若々しく、前向きな意識を保ち続けたい」が40~60代のベーシックな意識に。

「何歳になっても若々しく、前向きな意識を保ち続けたいか」という質問では、40~60代の73.7%が「あてはまる」と回答しており、これは世代を超えて持つ共通のベーシックな意識であることがわかりました。特に60代女性が83.1%と最も高く特徴的で、やはり女性は「若々しさ」に高い意識を持っていることがみえてきます。


【調査概要】
調査主体:博報堂 エルダーナレッジ開発 新しい大人文化研究所
調査対象:40~60代男女
対象エリア:1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
中小都市(首都圏、熊本市・岡山市以外の政令指定都市および岩手県・宮城県・福島県を除く)
対象者数:2,700サンプル
調査手法:インターネット調査
調査日時:2015年3月20日(金)~3月22日(日)

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[博報堂]
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