2015年度「リスクモンスター会員アンケート」調査(企業の景況感と与信管理について) 

2015年12月24日
リスクモンスター(リスモン)は、2015年度「RM(リスクモンスター)会員アンケート」調査結果を発表。

【調査結果】

[1]景況感は良化を維持!
リスモンの会員企業に対して、景況感に関するアンケート調査を行った結果、「景況感はよくなった」と回答した企業の割合と「景況感は悪くなった」と回答した企業の割合の差(DI)は、プラス6.2であり、前回調査時のプラス33.4よりも鈍化しましたが、景況感の良化は維持されているという結果となりました。

業種別に見ると、「電気・ガス・熱供給・水道業」(プラス50.0)が第1位、続いて「その他のサービス業」(プラス30.4)が第2位、「金融業、保険業」(プラス25.0)が第3位となりました。一方で、「宿泊業、飲食サービス業」(マイナス66.7)、「生活関連サービス業、娯楽業」(マイナス45.5)、「運輸業、郵便業」(マイナス20.0)の3業種において「景況感は悪くなった」と回答した企業の割合が高い結果となりました。中でも「宿泊業、飲食サービス業」が、前回トップ(プラス100)から大幅に低下した点からは、今後の動向に注視が必要な業界といえます。

前回の調査では、DIがマイナスとなる業種はありませんでしたが、今回は上記3業種においてマイナスとなりました。また、その他の業種においても、「電気・ガス・熱供給・水道業」を除くすべての業種で、DI値が低下しており、前回よりも景気が失速している様子が伺えます。

[2]全国的に景況感の良化は維持も、一部地域でマイナスに!

景況感DIを地域別に見ると、第1位「四国」(プラス60.0)、第2位「東北」(プラス9.1)、第3位「関東」、「近畿」(プラス7.5)となり、以下第5位「中国」(プラス6.7)、第6位「北海道」、「九州・沖縄」(プラス0.0)、第8位「中部」(マイナス1.1)となりました。「四国」においては、「景況感はよくなった」と回答した企業の割合が最も高いうえに、「景況感は悪くなった」と回答した企業がゼロであることから、突出して高いDI値となりましたが、「中部」においては全国で唯一のマイナス地域となるなど、業種別景況感IDと同様に、DI値は全国的に低下した結果となりました。

[3]「与信管理予算」は増加傾向が顕著に!
RM会員における、2014年度と2015年度の与信管理に対する予算の増減を調査したところ、「変わらない」(回答率68.8%)が最も多く、次いで「予算が増加した」(同22.2%)、「予算が減少した」(同9.0%)という結果になりました。

また、予算の変動に対して、近年の貸倒れ・回収遅延の発生状況を合わせて調査したところ、「予算が増加した」と回答した企業は、「貸倒れまたは回収遅延が発生した」企業(同27.8%)に対して、「貸倒れおよび回収遅延は発生していない」企業(同18.3%)はやや低い水準となりました。さらに「貸倒れが発生した」企業(同30.4%)の方が「回収遅延が発生した」企業(同23.9%)よりも高い水準にあることから、問題債権の発生の程度によって、企業の与信管理予算に対する影響が異なってくることもうかがえます。

[4]「取引先増加」「与信管理強化」が主なコスト増の原因
RM会員における2014年度と2015年度の与信管理に対する予算の増減理由を調査したところ、「予算が増加した理由」としては、「取引先が増加したため」という回答が最も多く、その他には「ファクタリングなどを活用した保全の強化を図るため」、「与信管理を新たに取り組むこととなったため」「貸倒れが発生したため」という回答が見られました。

一方で、「予算が減少した理由」としては、「取引信用保険の見直し」という回答が最も多く、その他に「コスト削減のため」、「格付を使うことで効率を高めコストを低減した」という回答がみられました。


【調査概要】
調査名称 :2015年度「RM会員アンケート」調査
調査方法 :インターネット調査
調査エリア:全国
調査期間 :2015年10月26日(月)~11月24日(火)
調査対象者:リスクモンスター会員
有効回収数:740サンプル

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