最新エネルギー消費者調査(世界21か国の消費者対象) 

2016年01月18日
アクセンチュアが実施した最新のエネルギー消費者調査によると、デジタル時代におけるグローバルの消費者はデジタル関連のサービスの「個人情報保護」をエネルギー事業者の評価指標として非常に重視していることが分かりました。一方、日本の消費者においては、エネルギー事業者が提供するデジタル関連のサービスに関する期待値は自由化の先行する海外と比較してやや低いものの、エネルギー市場の自由化などによって今後次第に大きくなることが見込まれます。デジタル化への対応は自由化を迎える国内市場において競争力を左右する重要な要素の一つになることを示唆しています。

今年6年目を迎えるアクセンチュアの調査「The New Energy Consumer: Unleashing Business Value in a Digital World」は、世界21か国11,000人以上の消費者を対象としてエネルギーに関する消費動向を把握・洞察するために実施されたものです(日本の回答者は500名)。本調査では、全世界の消費者の65%がエネルギー事業者の評価指標として重視するものに「個人情報・データ管理体制」を挙げており、日常的にスマートフォンやタブレットなどのデジタルチャネルを利用する消費者の場合、この割合が76%に高まることが分かりました。

エネルギー事業者によるデータ管理の強化が求められる一方、回答者の約3分の2(グローバル平均:61%、日本:64%)、は「事前承諾さえ得れば、電力会社が電力消費データを第三者機関に提供しても構わない」と回答しています。また、半数以上の回答者(グローバル平均:62%、日本:54%)は停電情報やキャンペーン情報の提供有無に関わらず、「エネルギー事業者が提供するモバイルアプリに自分の位置情報を提供してもよい」と答えています。

日本の消費者動向
一方、これから自由化を迎える日本の消費者においては、エネルギー事業者のデジタル関連のサービスに対する期待値は発展途上にあり、自由化後のエネルギー事業者が新たな顧客体験を創出していくために今後改善の余地があることが明らかになりました。本調査において、半数近い日本の消費者(47%)は、「公益事業者が提供するデジタル関連のサービスは、他の企業や事業者が提供するデジタルサービスよりも期待できない」と答えています。

また、「エネルギー事業者からシンプルで使いやすいモバイルアプリケーションが提供された場合、今後12か月間のうちに利用する可能性がある」と答えた回答者はグローバルの60%に対して、日本では44%に留まっています。さらに、「エネルギー事業者とのやりとりのどの部分でデジタルチャネルを活用しているか」ということを尋ねる質問対して、「デジタルチャネルを利用したいと思う理由がない」と答えた日本の回答者は約3割(29%)となっています。

一方、本調査において日本の消費者は、電力やガスなどの供給だけではなく、それらに付帯するものとして太陽光や自家発電向けプラットフォーム、省エネツール、家庭向け各種サービスの集約化など、エネルギーに関するより広範なサービスや顧客体験に期待していることも分かりました。日本の回答者がエネルギー事業者に期待するものとして、「エネルギー使用量節約のために簡単に設置できる商品・機器」(60%)、「自家発電製品(太陽光、地熱、風力など)」(59%)、「エネルギー節約に役立つ検査・診断サービス」(57%)という回答が上位3つに挙げられました。さらに同じ質問に対する回答として、日本の消費者の半数以上が、「自宅のエネルギー機器の設置・メンテナンス(暖房機器、暖炉、給湯器、エアコン、主要家電製品、ソーラーパネルなど)」(55%)、「契約者の要望に合わせたエネルギー管理自動化サービス」(55%)と答えています。

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[アクセンチュア]
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