日本政策金融公庫(日本公庫)農林水産事業が平成 28 年 1 月に実施した「中国人訪日旅行客実態調査」で、中国人訪日旅行客が訪日中の食事で満足した料理は「寿司」「刺身」「お好み焼き」の順に人気が高く、選んだ理由としては「本場の日本で食べてみたかった」「味が良いから」が上位となりました。

おみやげとして購入した日本の食品・飲料で満足したものについて聞いたところ、「日本酒」が幅広い年齢層で受け入られていることがわかりました。
また、入手する手段があれば自国で購入したい日本の農林水産物について聞いたところ、「魚介類」「牛肉」の人気が高いこともわかりました。
本調査は、日本滞在時に「爆買い」「爆食」の形で消費額が著しく増加している「中国」に着目し、日本の食品などに対する志向・ニーズを探り、今後のインバウンド需要への対応に関する参考情報として提供するため、直近1年以内に訪日経験のある中国人旅行客に対し、アンケート調査を初めて実施したものです。

【調査結果のポイント】

〇 おみやげの選定理由、「味の良さ」と「安全性」が決め手
訪日した際、おみやげとして購入した日本の食品・飲料で満足したものを上位3つまで質問したところ、「日本酒」が 50.4%で最多となり、次いで、「チョコレート菓子」(39.2%)「ビスケット菓子」(33.0%)が続く結果となった。特に「日本酒」は、2 位以下と 10 ポイント以上の差があり、男女別、年代別にみても選択された割合が高く、幅広い層からおみやげとして満足度が高い品目となっている。
購入したおみやげについて、選定理由を聞いたところ、多くの品目において「味が良いから」と「日本の食品は安全だから」が上位となり、おみやげの選定理由として、「味の良さ」「安全性」が決め手となっていることがわかった。

〇 おみやげの購入場所、スーパーマーケットなどが主流
おみやげの購入場所では、「スーパーマーケット、ショッピングセンター」の割合が高く、酒類では3~4割程度、お菓子類では4~5割程度となった。
おみやげの購入場所を選定する際に重視する点は、「商品等が選びやすい」が 45.2%となるほか、「価格の表示が分かりやすい」と「代金の支払いがスムーズにできる」がともに 40.9%と高い評価となった。また、40~50 代女性では、「店内の造りがお洒落、雰囲気が良い」が 50.4%で最多回答となっており、商品の陳列や価格表示を工夫するほか、客層に応じて、店内の雰囲気づくりなども重要な集客手段となり得る可能性がある。

〇 おいしそうなメニューの写真やサンプルは効果大
訪日した際、食べて満足した料理を上位3つまで質問したところ、「寿司」(34.2%)が最も高く、次いで「刺身」(29.0%)、「お好み焼き」(24.4%)の順となった。
特に「お好み焼き」は、40~50 代女性で「寿司」を押さえて最上位(26.4%)となった。
料理の選定理由では、「本場の日本で食べてみたかった」「味が良いから」「メニューの写真やサンプルがおいしそうだったから」が上位となっており、特に「メニューの写真やサンプルがおいしそうだったから」は、「鰻のかば焼き」「鉄板焼き」などで最上位となるなど、おいしそうなメニュー写真やサンプルは、中国人旅行者に対して、料理への興味を喚起させる効果が大きいことがうかがえる。

〇 20~30 代女性では、日本の漬物が高評価
入手する手段があれば、自国で購入してみたいと思う日本の農林水産物を聞いたところ、人気の料理で「寿司」「刺身」が上位であることを反映してか「魚介類」が 58.2%で最も高い回答となった。次に「牛肉」が 32.4%と高い割合を示し、日本の和牛に対する評価が高いことをうかがわせる結果となった。そのほか、「漬物等」が全体では12.0%である中、20~30 代の女性の中では 20.8%と人気が高いことがわかった。

〇 再度観光する際にしてみたいことは 40~50 代女性では農家民宿・レストラン利用が約4割
今後、日本を再度観光する際にしてみたいことを質問したところ、「名所・旧跡めぐり」が 53.6%、「自然・風景の散策」が 51.2%でともに 5 割以上という結果となった。また、「農家民宿、農家レストランの利用」「果物狩り」は、全体で 30.8%、25.4%であったが、40~50 代女性では、それぞれ 38.4%、36.0%とほかの性年代よりも比較的高い割合となった。


【調査概要】
調査時期 平成 28 年 1 月 5 日~1 月 12 日
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象 中国本土に居住する 20歳代~50歳代で、直近1年以内に訪日旅行経験がある方男女 500 人(男女各 250 人)

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[日本政策金融公庫]
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