新聞に関する意識調査 

2016年03月31日
プラネットは、消費財にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第35号として、新聞に関する意識調査の結果をご紹介します。

出典:
インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』実施のアンケート「新聞」。
調査期間:2016 年 2 月 23 日~3 月 4 日、DIMSDRIVE モニター4,152 人が回答。

【調査結果】

■「紙」の新聞を読んでいる人…70代では88.5%、20代では30.0%

国内で、世界で、日々起きている事件や出来事を伝えてくれるのが、新聞やテレビなどのニュース。最近では、パソコンやスマートフォンが普及し、ニュースの伝達手段、入手手段も多様化しています。今回は新聞をテーマに調査を行い、ニュースの情報源として何をよく利用しているかや、「紙」の新聞の利用状況などについてまとめました。

まずは、ふだんどのような手段で、ニュースや時事情報を得ているかを聞きました。最も多かったのは「テレビ」で68.8%、次いで「インターネットのニュース」67.3%、「『紙』の新聞(新聞紙)」61.8%となりました。この3つがいずれも60%を超えて4位以下を引き離し、主な情報源であることがわかります。
年代別に見ると、30代以上では、同じく「テレビ」「ネットニュース」「『紙』の新聞」がトップ3。ただし、40代以下と50代以上を境に、1位が「ネットニュース」と「テレビ」で入れ替わっています。「ネットニュース」は、「60代」「70代以上」の高齢層でも6割以上に利用され、広く浸透している様子がうかがえます。
これに対して、「『紙』の新聞」は高齢層でよく読まれ、「70代以上」では「テレビ」と同率1位の88.5%。しかし、年代が若くなるにつれて低くなり、「50代」では66.0%に、「20代」では30.0%になっていました。また、「『紙』の新聞」に代わるものとして出てきた「『電子版』新聞」も伸びてはおらず、「紙」同様、年代とともに低くなる傾向にありました。
「20代」では、「『紙』の新聞」だけでなく、1位「ネットニュース」、2位「テレビ」の値も他の年代に比べると低く、一方で、「ブログやSNS」「友人・知人」が3位と5位に入っているのが特徴。若い世代では、身の周りの人やクチコミを通してニュースを見聞きしている人が多く、マスコミの情報に触れる機会そのものが減っているのかもしれません。

■全国紙では「読売」「朝日」が2強、ブロック紙・地方紙が有力なエリアも

次に、家庭での「『紙』の新聞」の購読率を調べました。すると、合計65.6%で、ほぼ3軒に2軒の割合です。「定期購読している(朝夕刊セット)」が29.5%、「定期購読している(朝刊のみ)」が34.2%で、“朝刊のみ”が少し上回っていました。
購読紙は何かを聞くと、「読売新聞」が28.5%、「朝日新聞」が25.2%と、それぞれ3割弱。「その他のブロック紙、地方紙」が、16.8%と続きます。エリア別に結果を見ると、ブロック紙・地方紙の購読率のほうが全国紙より圧倒的に高いエリアも。地域によって、全国紙よりも、地元のブロック紙・地方紙のほうがよく読まれているようです。

■新聞をいつ読むか…男性は朝食時、女性は家事を済ませたあと

では、毎日届く新聞は、いつどのような状況で読まれているのでしょうか。新聞を読んでいる人を対象に聞きました。結果は「朝食時」が最も多く33.3%、「夕食後の自由時間・団らん時」31.5%、「朝起床してすぐ」21.2%の順でした。
男女別に見ると、女性は男性に比べて「夕食後」や「午前中の自由時間・休憩時間」「午後の自由時間・休憩時間」が高く、一方で「朝食時」や「朝起床してすぐ」は低くなっていました。女性の朝は慌ただしく、家事を済ませ、一息つける“自由時間・休憩時間”に、新聞を読んでいると想像されます。どんな状況で新聞が読まれているかで、家庭での朝夕の情景が見えてきますね。
また全体で、「通勤・通学時」に読んでいる人は3.8%とわずか。そういえば、最近は、電車の中で新聞を読む人の姿もほとんど見かけなくなりました。

■よく読む面は男女ともに「1面」がトップ、2位以下では男女に違い

「紙」の新聞を読んでいる人を対象に、新聞の読み方についてより詳しく調べました。まず、新聞をふだんどの程度読んでいるかを聞きました。「毎日、全体を流し読みする」が最も多く、47.5%。「毎日、最初から最後まで一通り読む」熱心な読者も26.6%と、4人に1人以上でした。この2つを合わせると7割を超え、一通り読むか流し読みかはともかく、全体に目を通している人が多いことがわかります。年代別に見ると、年代が高いほど熱心に読まれていて、「70代以上」では「毎日、最初から最後まで一通り読む」人が43.5%、「毎日、全体を流し読みする」の45.8%と合わせると、9割近くに。高齢層では、「新聞」を読むことが日々の習慣になっていると考えられます。

次に、よく読む紙面やコーナーを聞きました。トップは「1面」で、79.7%。以下、「ラジオ・テレビ欄」「総合面」「社会面」が5割前後の僅差で続きました。
男女別に見ると、トップは「1面」で変わりませんが、2位以下では違いがありました。男性が女性より10%以上高かったのが「1面」「スポーツ面」「政治面」「経済面」「国際面」「株式・投資情報面」。中でも「政治面」「経済面」は20%以上の差がありました。一方で、女性が高いのは「ラジオ・テレビ欄」「地方・地域面」「生活・暮らし面」「天気予報・気象情報」「文化・芸能面」など。特に「生活・暮らし面」は、男性より30%以上も高くなっていました。男性は仕事に関わりそうな紙面を中心に読み、女性は暮らしに関する紙面や身近な情報に関心が高い様子がうかがえます。

■“野菜の保存”や“緩衝剤”に、幅広く使える!「紙」の新聞活用法

今度は、「紙」の新聞を読む以外ではどんなことに使っているかを聞いてみました。上位は、「野菜の保存」35.0%、「荷物を送る際の緩衝材」26.8%、「濡れた靴を乾かす」25.4%、「工作・作業を行なう際に下に敷く」20.5%。ここまでは20%を超えた項目です。以下、「廃油を吸わせる」19.0%、「生ごみやおむつなどを包んで捨てる」17.4%など、「紙」の新聞が日常生活のさまざまな場面で利用されていることがわかります。
また男女別に見ると、多くの項目で、男性より女性の値が高くなっていました。女性のほうが、“読む以外の用途”でより広く利用しているようです。

■「電子版」は「紙」の代替ならず…今後の新聞の読み方「わからない」が2割

今後、新聞をどのように読んでいこうと思うか、「紙」と「電子版」について聞きました。「『紙』の新聞を中心に読んでいきたい」が43.2%、「『電子版』の新聞を中心に読んでいきたい」が7.2%、「紙」と「電子版」の併用派は12.4%で、合計62.8%。6割以上の人が、なんらかの形で今後も「新聞」を読む意向を示しています。これに対し、新聞以外の「他の手段で情報を入手したい」は16.0%。また「わからない・決めていない」が21.2%と、2割以上いました。年代別に見ると、「電子版」も含めた“新聞離れ”の傾向は顕著です。一方で、新聞に代わる有力な情報源は見つかっていない状況にあるとも言えそうです。

■受験に役立った、記念日の新聞を保存…新聞は節目の記憶と結びついている
《あなたと新聞に関わるエピソードを教えてください》

【新聞で勉強した、情報が役に立った】
●大学入試の日、1面のコラムを読んでいったら、同じようなことが国語の作文の課題になっていて助かった。
●日々の会話、取引先や同業の人との会話に役立った。

【思い出や記念に】
●5年前の新聞が今も残っている。ちょうど、震災の起こった時期のもの。見るとあのときの気持ちを思い出す。
●子どもの頃、新聞紙で兜や手裏剣を父に作ってもらった懐かしい思い出があります。
●親が時々送ってくれる小包の中に、地元の新聞が入っており、それを読むのがとても楽しみです。
●子どもたちの生まれた日、その翌日(生まれた日の出来事が載っている)の新聞の1面は保存している。
●愛犬が新聞を郵便受けから運んでいた。犬の死後、もう一匹の愛犬が、教えたわけでもないのに引き継いで新聞を運び続けた。

【新聞が生活のリズムに】
●新聞を読むのが毎日の習慣なので、新聞休刊日は手持ち無沙汰で寂しい。
●毎日、新聞を読む時間がほっこりタイム。読み終わったら「さあ、動き出そうか」というスイッチの切り替えになっている。
●新聞は一日のリズム、社会の窓、あらゆる意味で人生の友です。

最後に、新聞にまつわる思い出やエピソードを聞いたところ、受験や仕事での会話に役立ったというものから、「紙」の新聞のメリット・デメリットまで、たくさんの回答が寄せられました。多かったのは、震災の時期の新聞を見ると「あのときの気持ちを思い出す」、「愛犬が新聞を郵便受けから運んでいた」など、個人的な記憶や心情と結びついたエピソード。子どもの生まれた日の新聞を記念に保存しているという回答も目立ちました。「新聞を読むのが毎日の習慣」「新聞を読む時間がほっこりタイム」とあるように、定期購読スタイルが確立している日本では、想像以上に「紙」の新聞が生活に溶け込んでいる様子がうかがえます。

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