地域別電気料金切り替えユーザー動向調査 

2016年04月18日
次世代エネルギー業界の調査・研究を行う「タイナビ総研」を運営するグッドフェローズは、全国の電力会社の切り替えを検討したユーザーを地域別で調査いたしました。

【調査結果】

(1) 最激戦区、首都圏が電力自由化に最も興味があるという結果に!

「タイナビスイッチ」で電気料金プランの切り替えを検討した人が最も多かったエリアは、最激戦区といわれる首都圏でした。次いで元関西電力管内(以下、関西圏)、元中部電力管内(以下、中部圏)、元東北電力管内(以下、東北圏)、元北海道電力管内(以下、北海道)と続きます。首都圏は多くの企業が参入し、既に60を超えるプランが乱立していることもあり、消費者の電力自由化への意識も高いことが伺えます。一方、新電力会社の参入が少ない元北陸電力管内(以下、北陸圏)・元沖縄電力管内(以下、沖縄)では診断数が伸び悩む傾向にあります。

(2) 全国で最も一戸建ての比率が高いのは、東北圏の82%!
  首都圏は集合住宅が多い結果に。


次に、「タイナビスイッチ」を利用したユーザーを居住施設別で比較しました。その結果、全国で最も一戸建てでプラン診断を行った人が多かったのは東北圏の82%でした。次いで北陸圏の78%、元四国電力管内(以下、四国圏)・元中国電力管内(以下、中国圏)の77%と続きます。一方、集合住宅比率は人口が密集している首都圏が38%と約4割で首位を獲得。続いて沖縄の35%、元九州電力管内(以下、九州圏)の31%という結果になりました。全体では、一戸建てが67%、集合住宅が33%という比率でした。首都圏における集合住宅での診断数の多さが全体の比率の引き上げに影響していると思われますが、やはり電気料金が多くなりがちな一戸建ての人が約7割と、診断数の比率が高くなる結果となりました。

〔地域別居住施設比較〕
北海道電力管内
 一戸建て:71% 集合住宅:29%
東北電力管内
 一戸建て:82% 集合住宅:18%
北陸電力管内
 一戸建て:78% 集合住宅:22%
東京電力管内
 一戸建て:62% 集合住宅:38%
中部電力管内
 一戸建て:75% 集合住宅:25%
関西電力管内
 一戸建て:72% 集合住宅:28%
四国電力管内
 一戸建て:77% 集合住宅:23%
中国電力管内
 一戸建て:77% 集合住宅:23%
九州電力管内
 一戸建て:69% 集合住宅:31%
沖縄電力管内
 一戸建て:65% 集合住宅:35%
総計(全国)
 一戸建て:67% 集合住宅:33%

(3) エコキュート設置率に大きな差が!
  北陸圏の約半数の47%がエコキュートを設置!


エリア別のエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ給湯器)の設置率を比較した結果、エリアの違いで設置率に顕著な差が見られました。「タイナビスイッチ」を利用したユーザーの診断エリアのうち、全国で最もエコキュートの設置率が高いのは北陸圏で47%でした。北陸圏は全国と比較して電気料金が安いことが知られており、安価な電気でお湯を沸かせることがエコキュートの普及に大きく影響していると考えられます。北陸圏に次いでエコキュートの設置率が高いエリアは中国圏の39%、四国圏・九州圏の36%と続きました。一方、全国で最もエコキュート設置率が低いのは首都圏で14%という結果となりました。関東・関西などの大都市部では電気よりも割安な都市ガスインフラが整っていることが、エコキュートの設置率が低い要因といえるのではないでしょうか。

〔地域別エコキュート設置率比較〕
※はい…設置している、いいえ…設置していない
北海道電力管内
 設置している:81% 設置していない:18% わからない:1%
東北電力管内
 設置している:67% 設置していない:32% わからない:1%
北陸電力管内
 設置している:51% 設置していない:47% わからない:2%
東京電力管内
 設置している:84% 設置していない:14% わからない:2%
中部電力管内
 設置している:76% 設置していない:23% わからない:1%
関西電力管内
 設置している:79% 設置していない:19% わからない:2%
四国電力管内
 設置している:62% 設置していない:36% わからない:2%
中国電力管内
 設置している:60% 設置していない:39% わからない:1%
九州電力管内
 設置している:63% 設置していない:36% わからない:1%
沖縄電力管内
 設置している:65% 設置していない:30% わからない:5%
総計(全国)
 設置している:80% 設置していない:19% わからない:1%

(4) 電気料金は全国的に同様!10,000円以上の比率は56%と過半数!

地域別の電気料金を比べてみると、全国的にほぼ同様の数値が見られました。「タイナビスイッチ」でプラン診断を行った中で、電気料金が10,000円以上のユーザーは56%、10,000円以下のユーザーの44%でした。
特に北陸圏は、15,001円以上20,000円以下の消費者が30%と、電気を使う家庭の比率が最も高いエリアと判明。(3)に挙げた通り、電気料金の安さ、エコキュートをはじめとした電化率の高さが電気消費量の高さに影響していると考えることができます。

(5) 地域別の差はあるものの、
  全体を通して「電力自由化」に興味があるのは、ファミリー層!


「タイナビスイッチ」を利用したユーザーを調査した結果、地域によって差があるものの、最もプラン診断数が多かったのは≪一戸建て×中規模利用者のファミリー層≫であることがわかりました。要因としては、元々電気料金がそれほど高くない人の電力会社の切り替えへの関心の薄さや、『電力会社切り替えによるメリットが大口利用者に偏っている』というイメージの強さが影響していると考えられます。どの電力会社もファミリー層の顧客獲得のために、趣向を凝らしたさまざまな電気料金プランを発表しています。しかし、(2)で述べたように、最激戦区である首都圏では、集合住宅の比率が高いことから、大口顧客の獲得だけではなく、中小規模利用者の獲得を視野にいれた料金プランの需要が大きくなることでしょう。さらに、北陸圏などエコキュートをはじめとした電化率が高い地域に対しては、オール電化住宅のご家庭がより安くなる料金プランが好まれることが予想されます。


【調査概要】
<地域別電気料金切り替えユーザー動向調査>
有効回答:電力会社の切り替えを検討した全国のユーザー32,616名
調査方法:インターネットによる回答
調査期間:2016年2月17日~2016年3月16日

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[タイナビ総研]
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