2016年「定額制音楽配信サービスの利用実態」調査(主要定額制音楽配信サービスを利用中の20~40代男女対象) 

2016年04月25日
トレンド総研は、昨年実施した「音楽聴取方法と音楽配信サービス」に関する意識・実態調査をふまえて、2015年の相次ぐ定額制音楽配信サービスのローンチから約1年がたったタイミングで、あらためて「定額制音楽配信サービスの利用実態」に関する調査を実施しました。
現在、定額制音楽配信サービスを利用している20~40代の男女500名を対象として、調査をおこないました。

【調査結果】

調査対象:20~40代 男女 500名(年代・性別に均等割付)
※調査時点で主要定額制音楽配信サービス(AWA、LINE MUSIC、Apple Music、Google Play Music、Prime Music)を利用中の方

◆ メイン利用率1位は「Apple Music」。有料での併用率は30%・無料での併用率は40%

有料で利用中の定額制音楽配信サービスのうち、メインで利用している率がもっとも高かったのは「Apple Music」(40%)で、それ以降の利用率はほぼ横並びに。

複数のサービスを有料で利用している人は30%、試用期間や無料プランなど、無料で複数の定額制音楽配信サービスを併用している人も40%と一定数いる結果となりました。
メインで利用中のサービスに関しては、「2~3か月前くらい」(22%)に利用を開始した人がもっとも多く、「6~7か月前くらい」(12%)、「8か月以上前」(18%)をあわせて、半年以上前から利用している人は全体の約3割に。直近1か月以内に利用を開始した人も25%います。

◆ “音楽好きのヘビーユーザー”から支持? 1日あたりの聴取時間トップは「AWA」で平均約3時間に

普段の音楽の聴取頻度については、自宅・外出先ともに「毎日」と答えた人が半数程度、週に1回以上が大半を占め、やはり定額制音楽配信サービスは音楽聴取頻度がそもそも高い層に利用されていることがわかります。その中で5サービスの比較をすると、「AWA」は「毎日」音楽を聴いている頻度が自宅・外出先ともに高く、ヘビーユーザーが多い様子がうかがえます。メイン利用サービスの1日あたりのおおよその利用時間でも、5サービス中トップは「AWA」で平均2.9時間と3時間近くに。そもそも音楽好きからの支持が高い可能性も考えられます。続いたのは「LINE MUSIC」の平均2.2時間でしたが、その差は比較的大きく、「AWA」の平均聴取率の長さが目立つ結果となりました。他、「Apple Music」(平均1.7時間)、「Google Play Music」(平均1.7時間)は2時間を切ったものの横並びで、「Prime Music」(平均1.4時間)はやや低くなっています。

◆ 比較検討は3サービス程度。利用サービスの決定打は「楽曲数」も、サービス特長を反映した結果に

続いて、定額制音楽配信サービスを選んだ際のポイントについて調査しました。現在利用中のサービスを利用し始めるまでに他のサービスを試したかどうかについては、無料期間・プランなどで無料で他サービスを利用した人が65%、有料で他サービスを利用した人が59%と、多くの人が複数サービスを比較した上で継続利用するサービスを決めていることがわかります。比較サービスの個数としては、無料試用、有料試用ともに1~3サービス程度がボリュームゾーンで、音楽好きと言えど、4個以上比較している人は少数派、1割程度でした。
比較検討を経て、現在のメイン利用サービスの継続利用を決めた理由を調べると、サービス毎に差が見られます。「Google Play Music」と「Apple Music」は「音楽(楽曲)の数」を挙げた人が多く、「AWA」でも同様の人が多くいる結果に。「Prime Music」は他4サービスと傾向が異なり、楽曲数や音質等を挙げた人が少なかった中で、「月額の利用料金」、「コストパフォーマンス」の回答率が高く、そのサービス特性上、「手続きの容易さ」の回答率の高さも目立っています。

◆ 定額制音楽配信サービスで良かった点、2位以下を引き離して「知らなかった音楽との出会い」に

最後に、定額制音楽配信サービスを利用し始めてからの変化と、良かった・メリットに感じる点について調査をおこないました。音楽聴取頻度・時間が全体として高かった今回の調査対象ですが、定額制音楽配信サービスを利用し始めてから、「音楽を聴く頻度・時間が増えた」と答えた人は67%と約7割に上っています(変わらない:31%、減った:2%)。定額制音楽配信サービスの利用が、音楽との接触時間の増加につながっていることが感じられる結果だと言えるでしょう。

サービスを利用していて良かったと感じる点をたずねると、もっとも多かったのは「これまで知らなかった音楽を知ることができる(できた)」(62%)で、「聴きたいときにすぐに聴きたい音楽を聴くことができる(聴きたい曲が手元にないというストレスがない)」(52%)や、「(曲あたりの)価格を気にせず好きなだけ音楽を聴くことができる」(42%)などを引き離しています。この結果にもサービス特長が反映されており、プレイリスト機能などが充実している「AWA」は「これまで知らなかった音楽を知ることができる(できた)」をメリットに挙げた人が非常に多く約8割に。配信楽曲数が多い「Google Play Music」、「Apple Music」は、「聴きたいときにすぐに聴きたい音楽を聴くことができる」と答えた人が全体と比べて多くなりました。

一方で、サービスを利用していて不満に感じる点としては、やはり「楽曲数」(38%)が多く、「好きなアーティストの楽曲が配信されていない」(30%)や「登録アーティストの数」(29%)など、関連した項目も不満上位に並んでいます。ちなみに、今後新たな定額制音楽配信サービスが登場した場合、現在利用中のサービスからの乗り換えを検討するかどうかを聞いたところ、79%が「検討する(と思う)」と答えています。ただし、21%はそもそも「検討しない(乗り換えることはないと思う)」と答えており、すでに利用中のサービスへの定着化、ファン化の片鱗が感じられる結果となりました。


【調査概要】
調査期間:2016年4月1日~4月6日
調査方法:インターネット調査
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社
調査対象:20~40代 男女 500名(年代・性別に均等割付)
※調査時点で主要定額制音楽配信サービス(AWA、LINE MUSIC、Apple Music、Google Play Music、Prime Music)を利用中の方

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[トレンド総研]
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