肺がん治療における、患者ならびにその家族の治療意識に関する調査 

2016年05月31日
QLifeは、抗がん剤(分子標的薬含む)治療を行ったことがある肺がん患者100名と患者家族300名、計400名を対象に、「その次」の治療法を知ることで治療意識はどう変化するかについての調査を行った。

肺がんは2013年の部位別がん死亡数で最も多い(国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」より)。病気別の5年相対生存率ではステージIで83.6%、ステージIIで49.0%、ステージIIIで22.9%、ステージIVで5.0%となっている(全国がん(成人病)センター協議会の生存率共同調査 KapWeb ※2016年2月集計 より)。その背景には、副作用による中止等の他に、薬剤に耐性が生じ、効果が認められなくなるという、薬剤耐性による中止がある。近年、肺がん領域では分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤を始めとする多くの薬剤が開発され、従来の殺細胞性抗がん剤に加え、これらを順番に使う逐次療法により、生存期間の延長が期待されている。そこで、本調査では、「最初に使用する抗がん剤が効かなくなった場合でも、次の抗がん剤がある」ことが患者や患者家族の治療意識にどのような影響を与えるかを調査した。

【調査結果サマリー】

◆患者の7割が最初に使用する抗がん剤が効かなくなった場合でも、「次の抗がん剤がある」ことを聞いて、治療の意欲が向上する
医師から「最初に使用する抗がん剤が効かなくなった場合でも、次の抗がん剤がある」ということを聞いた際の患者の治療意欲の変化「とても上がった」11.7%、「上がった」56.7%

◆「次の抗がん剤がある」説明を5割の患者が受けている

◆実は9割の患者が治療開始時に「次の抗がん剤がある」ことを知りたいと考えている
抗がん剤治療を開始時「最初に使用する抗がん剤が効かなくなった場合でも、次の抗がん剤がある」ということを、医師から聞いたこと「ある」48.0%。
最初に使用する抗がん剤が効かなくなった場合でも次の抗がん剤があることを、最初の抗がん剤治療をする際に医師から説明してほしいと思うか。「思う」88.0% & 「思わない」12.0%

◆患者家族の7割が「次の抗がん剤がある」ことが分かると「安心する」
もし医師から「最初に使用する抗がん剤が効かなくなった場合でも、次の抗がん剤がある」ということを患者家族が聞いたら…「とても安心すると思う」15.2%、「安心すると思う」53.6%

◆患者の治療意欲向上の源、最も多かったのは「信頼できる医師との絆・出会い」
「信頼できる医師との絆・出会い」が最も多く(83.0%)、次いで「新しい治療法の出現」(56.0%)、「家族・友人からの励まし・支え」(43.0%)となった。


【調査概要】
調査主体:株式会社QLife(キューライフ)
調査対象:抗がん剤(分子標的薬含む)治療を行ったことがある肺がん患者とその家族
有効回収数:患者100人、患者家族300人
調査方法:インターネット調査
調査時期:2016/4/27~2016/5/2

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[QLife]
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