日本とタイの食の好みに関する実態調査(日本・タイの20~49歳の男女対象) 

2016年05月31日
GMOリサーチは、日本およびタイ人の食の好みに関する消費者実態を把握し、今後の日本国内の外食市場におけるインバウンド消費を予測するべく、両国の20代~40代のモニターを対象にアンケートを実施いたしました。

近年、タイからの訪日観光客数は増加を続けており、2015年の累計は79万6,700人超(前年比21.2%増)と過去最高を記録するなど、今や中国・韓国・台湾・香港に続くアジア第5位となっています(*1)。こうした背景には、2013年7月にタイ人観光客へのビザ免除措置(*2)が実施されたことや、LCC(格安航空会社)のタイ~日本間の路線拡充も影響しており、今後もさらにタイからの訪日観光客増加が予測されています。

(*1)出典:日本政府観光局(JNTO)「国籍/月別 訪日外客数(2003年~2016年)」
(*2)観光を目的とした15日以内の滞在であれば、ビザがなくても日本への入国が可能。

【調査結果】

■食の好みについて

・普段食べる頻度の高い食材は、日本では「野菜」(59.2%)、「米類」(55.5%)、「豚肉」(36.0%)の順となった。一方、タイでは、「野菜」が84.1%と日本と比べて20ポイント以上高く、次いで「豚肉」(65.6%)、「魚」(34.6%)となった。タイにおける他の肉類は「鶏肉」(32.8%)、「牛肉」(6.4%)にとどまっていることから、「豚肉」は圧倒的に食べる機会が多い食材であることが分かる。また、主食である「パン類」(日本:26.5%、タイ:3.9%)、「米類」(日本:55.5%、タイ:26.4%)、「麺類」(日本:19.8%、タイ:9.8%)は、いずれも日本と比べて少ないことがわかった。

・好みの味付けについては、日本では「あっさり(薄め)」(38.8%)、「スパイシー」(36.3%)、「こってり(濃い)」(30.7%)という結果となった。タイでは、「さっぱり」(49.7%)、「スパイシー」(32.6%)、「こってり(濃い)」(28.5%)といった順位となった。両国の上位回答では「スパイシー」「こってり」といった嗜好の共通点はあるものの、「あっさり」(日本:38.8%、タイ:22.6%)、「さっぱり」(日本:27.0%、タイ:49.7%)、といった項目については両国の差が出る結果となった。

・好みの外国料理(自国の料理は除く)については、日本では「中華料理」(67.2%)、「イタリア料理」(48.8%)と、日本でも比較的店舗数の多いおなじみの外国料理が上位を占めた。一方、タイでは、「日本料理(和食)」が67.9%と、他国の料理よりも30ポイント以上高く、タイでは日本料理が最もなじみ深い存在となっていることがうかがえる。


■日本食のイメージ

・日本における日本食のイメージには、「ヘルシー」(62.0%)、「栄養のバランスが整っている」(49.8%)と栄養・健康面に優れているイメージが上位となった。タイでは、「食材が新鮮」(58.3%)、「ヘルシー」(56.7%)が上位となり、健康面のほか、新鮮な食材を使っているというイメージを持っていることが分かった。


■日本食の食経験・今後の食意向など
タイのモニターを対象に、日本食の食経験および今後の意向について尋ねた。

・日本食14種類の食経験の有無については、「牛丼」(42.1%)を除く全ての項目で過半数の人が食経験があると回答しており、また「寿司」(89.3%)、「しゃぶしゃぶ・すき焼き」(89.3%)、「餃子」(87.7%)を筆頭とする半分以上の項目において、7割以上の人が食経験があることがわかった。

・また、日本食各種の食経験者に今後の食意向を質問したところ、全項目で約6~7割の人が「また食べたい」と回答した。タイで日本食がいかに浸透し、人気を得ているかが垣間見える結果となった。

・日本食を食べた場所については、全ての項目で約9割の人が「タイの日本食レストラン」を挙げており、タイではすでに多くの種類の日本食が手軽に食べられる環境にあることが分かった。また、全項目に共通して、約4~5割の人が次回食べたい場所として「日本に旅行中」と回答しており、訪日の意向も感じさせる結果となった。



【調査概要】
調査テーマ:食の好みに関する実態調査
調査地域: 日本・タイ
調査対象: 20~49歳の男女 日本:600名、タイ:439名 計1,039名
調査期間: 2016年4月18日~25日
調査方法: インターネット調査(クローズド調査)

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[GMOリサーチ]
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