キャンピングカーの「ユーザー像」に関する調査 

2016年06月06日
日本RV協会は、キャンピングカーユーザーの年齢構成、世帯収入、および車両の購入価格帯などを調査しました。
それによると、年齢では40代後半から50代が最も多く、世帯収入では「400万円未満」と「1,000万円以上」という2つの層に分かれました。購入した車両で最も多かった価格帯は「500万円台」というユーザー像が浮かび上がってきました。

【調査結果】

■中心的なユーザーの年齢は40代後半から50代
この調査は、この4月18日から5月17日にかけて当協会のホームページに寄せられた約210人のユーザーアンケートを集計したものですが、回答者の住んでいる地域をみると、関東が37.4%と最も多く、次いで九州・沖縄(14.0%)、東海(13.1%)、近畿(12.1%)という順になりました。
このことから、人口が集中している東京都を含む関東圏からの回答が一番多いことが判明し、ユーザー人口についても関東圏に集中していると言えるでしょう。

また、回答を寄せたキャンピングカーユーザーを職業別に見ていくと、「会社員」という回答が圧倒的に多く、42.2%を占めて1位になりました。2位には、「自営業」や「会社役員」などという回答を抑え、「定年により退職」(16.1%)という回答が上がりました。以上のことから、キャンピングカーがシニア層に浸透している様子が浮かび上がってきました。

では、現在のキャンピングカーユーザーの年齢分布はどのようになっているのでしょうか。
浮かび上がってきたのは、40代後半から50代のユーザーが年齢分布のコアを形成しているという状況でした。ちなみに40代後半が20.0%、50代前半が19.5%、50代後半が17.6%となり、40代と50代を合わせると、全部で70%という回答率を示しました。
一方、60代以上は24.7%となり、シニアマーケットが広がりつつあるといっても、やはり中軸となるのは40代~50代の「現役世代」という状況が浮かんできました。

■世帯収入では「400万円未満」がトップ。「1,000万円以上」がそれに続く
では、ユーザーの世帯収入(世帯構成員全体の合計年収)はいったいどのくらいなのでしょうか。
一番多かったのは、「400万円未満」という回答で、その割合は21.0%。その次は「1,000万円以上」というもので、19.5%でした。

この数値は、「キャンピングカー白書」2014年版(2013年データ)とほぼ似たような傾向を示し、キャンピングカーユーザーの所得が、相変わらず二極化していることを物語っています。
このことは、世帯収入が「400万円未満」であってもキャンピングカーを購入しているユーザーが多いということを示唆するものであり、キャンピングカーが決して一部の高額所得者のものではないことを意味しています。
つまり、子供たちが独立して家を出たシニア世帯においては、それまで負担していた子供の養育費や教育費がなくなるため、世帯収入が減少してもキャンピングカーを維持できていると考えられます。

■一番売れている車の価格帯は500万円台
では、ユーザーが現在所有しているキャンピングカーの購入価格はいったいどのくらいなのでしょうか。
一番多かったのは、「500万円台」(22.0%)という答でした。それに続いたのは「600万円台」(17.0%)で、3番目は「400万円台」(15.5%)でした。こうしてみると、400万円台~600万円台という枠の中に、半数を超える54.5%の回答が集中していることが分かりました。

この「400~600万円」という価格帯は、国産キャブコンの平均的な価格帯を表しており、かつ一部の高級バンコンの価格帯をも表しています。
このことを裏付けるように、ユーザーが所有しているキャンピングカーでは、「国産キャブコン」が41.3%を示してトップに立ち、「国産バンコン」(30.3%)がそれに続くという結果となりました。

なお、本調査においては、ユーザーがいったい何歳ぐらいのときにキャンピングカーが欲しいと思い始めたのか、ということも調べてみました。それによると、「30代」(32.1%)という回答が一番多く、続いて40代(23.9%)、50代(20.1%)という回答が返ってきました。

これをみると、ユーザーは実際にキャンピングカーを所有する年齢よりも10歳ぐらい若いときから、その購入を思い描いていたということが伝わってきます。
最後に、キャンピングカークラブに加盟している人の率も尋ねてみました。その結果、41.8%の人がどこのクラブにも属していないことが分かりました。それ以外のユーザーは、「くるま旅クラブ」もしくは「ビルダー・販売店のユーザークラブ」あるいはその他のユーザークラブ(「ビルダー・販売店のユーザークラブ」を除く)に所属していることが分かりました。
そのうち「くるま旅クラブ」と、その他の「ビルダー・販売店のユーザークラブ」もしくはその他のユーザークラブと掛け持ちしている人の割合は49.3%に及ぶことも判明しました。何らかのクラブに属している人のうち、かなりの人が「くるま旅クラブ」に入会していることが分かりました。

■調査結果からのまとめ
<キャンピングカーユーザーの経済的基盤は安定している>

「景気回復の足取りが鈍い」などと言われている昨今ですが、今回の調査でキャンピングカーユーザーの世帯収入や車の購入金額の実情に迫ってみると、世帯収入にかかわらず、キャンピングカーを購入し維持しているユーザーの姿が浮かび上がってきました。
世帯収入を見ると、「400万円未満」という回答が21.0%を占めましたが、一方では「1,000万円以上」という回答も19.5%を示しました。「500万円台」から「900万円台」という回答を合わせると、約7割近い数値になることからも、キャンピングカーユーザーの経済的基盤が安定していることが伝わってきます。


【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:日本RV協会ホームページ閲覧者
調査手法:Webアンケート
調査時期:2016年4月18日~2016年5月17日

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本RV協会]
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