食生活総合調査①(50~79歳の未婚者以外の女性対象) 

2016年05月23日
キユーピーは、1989年から毎年、「食生活総合調査(※1)」を実施しています。2015年度は50~79歳の未婚者以外の女性を対象として、シニア層の「健康状態」「食意識」「外食・中食の利用状況」について調べました。その結果、健康満足度に変化がみられること、食事制限の内容や食生活で重視するポイントが変わってきていることが明らかになりました。

 本調査では60歳以上を「シニア層」と捉え、比較対象として50代も含めて調査を実施し、前回(2012年)の調査結果と照らし合わせて、食生活の傾向とその変化を分析しています。
 本調査の主な結果を2回にわたり報告します。本リリースで「健康状態」「食意識」を、後日発表のリリースで「外食・中食の利用状況」について触れる予定です。

※1 食生活総合調査は、食生活の実態や傾向をつかむことを目的に、キユーピーが毎年実施している調査です。「主婦」「単身者」「シニア」の3つの対象に対して、毎年順番に調査を行っています。今回は2015年度に実施した「シニア」に対する調査結果を、前回調査の2012年度と比較、分析しています。

【調査結果】

①健康状態への満足度は高まり、食事制限をしないシニア層が増加
 「健康状態の満足度」を尋ねる問いに対する回答を見ると、2012年に比べて、特に70代で「非常に満足している」「やや満足している」が増加していることがわかりました。(資料1)
 また、「食事上の制限」を尋ねる問いでは、「食事上の制限はしていない」という回答が増加し、特に70代で増加幅が大きくなっています。さらに、「食事で制限しているもの」(複数回答可)を尋ねたところ、「コレステロール」や「食塩(ナトリウム)」を制限している人が減少している一方で、「摂取カロリー」や「炭水化物」を制限する人が増えています。
 これらのことから、シニア層の健康への満足度が高まると同時に、食事で制限する内容にも変化が起きていることがわかります。

②シニア層の歯は丈夫になってきている
 「健康の悩み」を尋ねる問い(複数回答可)に対する回答を見ると、「肩こりや腰痛がある」「コレステロール値が高い」「物忘れが多くなった」が上位にくる状況に変化は見られないものの、「歯が悪い・食べ物が噛みにくい」の減少幅が大きく、シニア層の歯が以前よりも丈夫になっていることが推察されます。また、70代では「コレステロール値が高い」が大きく減少していて、前回調査との違いとして着目すべき点です。

③動物性タンパク質摂取の意識が高まる兆し
 食生活で重視していること  「食生活で重視していること」を尋ねる問い(複数回答可)に対する回答を見ると、多いのは「緑黄色野菜を食べること」「魚を食べること」「塩分をひかえること」などで、前回調査から大きな変化はありません。しかし、「卵料理を食べること」「肉を食べること」は増加幅が大きく、動物性タンパク質の摂取に意欲的なシニア層が増加傾向にあることがわかります。

《まとめ:調査結果から》
 健康満足度が高まり、食事制限をする人が減少しているという調査結果からは、シニア層の食や健康に関する意識が一層高まり、健康の悩みの改善に結びついていることが推察されます。また、卵や肉を食べることを重視する人が増加した背景には、シニア層の低栄養リスクについて認知が進んでいることに加え、2015年に厚生労働省が「日本人の食事摂取基準」からコレステロールの摂取目標量(1日の摂取上限値)を削除したことが関連している可能性があります。
 これらの結果からは、歯を健康に保ち、栄養価の高いものを摂ることで健康寿命を延ばそうとする、食に積極的なシニア層の姿を伺うことができます。


【調査概要】
調査手法:留置調査
調査期間:2015年11月24日~12月9日
調査対象:
 [性別] 女性 未婚者以外(既婚、離死別)
 [年齢] 50~79歳
 [地域] 1都3県

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