祖父母に聞く 育孫に関する調査(0歳から小学校3年生までのいずれかの孫を持つ、55~80歳の男女対象) 

2016年07月21日
UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)は、7月24日の「親子の日※1」やお盆の帰省シーズンを前に、「祖父母に聞く 育孫に関する調査」の結果をとりまとめました。共働き世帯が増加傾向にある近年※2、子育てと仕事を両立するための環境作りが求められており、UR都市機構では親世帯と子世帯がUR賃貸住宅で近居をはじめた際に、家賃を5年間で最大20%減額するサービス「近居割」「近居割ワイド」を提供しています。本調査では、特にお世話が必要とされる小学校3年生までの孫をもつ祖父母に焦点を当てて、孫と近居している人・近居していない人それぞれの孫との関わり方の実態や課題を調査しました。

※1 一般社団法人日本記念日協会より2005年に認定された、写真家ブルース・オズボーンが提唱している記念日
※2 『国民生活基礎調査の概況』(平成26年版)より

【調査結果の要約】

・孫と近居していない祖父母の、孫と会いたい理想の頻度は近居している祖父母の約3.6倍

・孫との距離の満足感に差!近居者の71.8%「今の距離で良い」、非近居者の70.4%「今よりも近い距離のほうが良い」と回答

・育孫はアンチエイジングに効く?!「孫と接することは、自分の若返りにつながると思う」76.2%

・老後の楽しみ1位「テレビを見る」、2位「育孫をする」、3位「趣味の充実」

・積極的な育孫おじいちゃんも、おむつ替えと食事はおばあちゃんを頼りに

・子世帯主導の子育てを尊重!楽しく育孫するためのコツを先輩祖父母がアドバイス

・やはり参考にされるのは「お母さん」の意見!


【調査結果】

孫と近居していない祖父母の、孫と会いたい理想の頻度は
近居している祖父母の約3.6倍


全回答者(932名)に、孫と会っている頻度について聞いたところ、近居している祖父母の平均は1週間に約1回、近居していない祖父母の平均は2カ月に約1回で、近居していない祖父母うち52.6%は1年に約1~2回程度ということがわかりました。また、それぞれに理想の頻度についても聞いたところ、近居している祖父母は月に5.3回、近居していない祖父母は月に1.6回であったことから、近居している祖父母もそうでない祖父母も理想が現状の頻度を上回り、孫にもっと会いたいと感じている結果となりました。

孫との距離の満足感に差!近居者の71.8%「今の距離で良い」、非近居者の70.4%「今よりも近い距離のほうが良い」と回答

全回答者(932名)に、理想と実際の孫との住まいの距離について聞いたところ、「今よりも近い距離の方が良い」と回答した人は全体の46.9%、「今の距離で良い」と回答した人は52.0%でした。また、「今よりも遠い距離の方が良い」と回答した人はわずか1.1%で、孫のそばにいたい祖父母の気持ちがみえます。さらに、近居している、していないで比較すると、近居している祖父母(孫の家までかかる平均時間30分)の回答は「今の距離で良い」(71.8%)、「今よりも近い距離のほうが良い」(26.6%)となり、理想の距離を時間にすると平均24分でした。一方で、近居していない祖父母(同3時間18分)は「今よりも近い距離のほうが良い」(70.4%)、「今の距離で良い」(29.2%)で、理想の距離を時間にすると平均60分で、近居していない祖父母の多くは孫のいる子世帯との近居を望んでいると言えそうです。

育孫はアンチエイジングに効く?!「孫と接することは、自分の若返りにつながると思う」76.2%

全回答者(932名)に、孫とのコミュニケーションや接し方について聞きました。その結果、「孫にとって祖父母が近い距離に住んでいることは良い事だと思う」(91.2%)、「自分は孫とうまくコミュニケーションできているほうだと思う」(83.6%)「孫と接することは、自分の若返りにつながると思う」(76.2%)など育孫についてポジティブな捉え方をしている祖父母が多いことがわかりました。また、その一方で「孫と接していて、体力面で『キツイ』と感じることが多い」(54.9%)、「学校や園への送り迎えは正直、大変である」(53.3%)というように祖父母の半数以上は育孫において体力の衰えを感じているようです。

老後の楽しみ1位「テレビを見る」、2位「育孫をする」、3位「趣味の充実」

全回答者(932名)に、老後の楽しみについて聞いたところ、「テレビをみたり、パソコンをみたりすること」が89.5%で最も多く選ばれました。次いで、「育孫」(86.6%)、「趣味の充実」(83.4%)、「国内・海外旅行/海外移住」(82.1%)でした。この結果から、自分の趣味の充実よりも育孫を楽しみにしている祖父母が多いことがわかりました。

積極的な育孫おじいちゃんも、おむつ替えと食事はおばあちゃんを頼りに

全回答者(932名)に、孫とどのようなことをしている、または過去に行っていたかを聞いたところ、全ての項目において祖父よりも祖母の方が多く行っていることがわかりました。祖父の60%以上は「家の中で遊ぶ」(69.5%)「近所に一緒に遊びに行く」(61.7%)と回答しており、孫と積極的に遊ぶことで育孫をしているようです。一方で、祖母と祖父の育孫参加率で大きく差が開いた項目は「おむつをかえる/トイレの世話をする」(42.1ポイント差)「離乳食をつくる/ミルクをあげる/ごはん・おやつをあげる」(32ポイント差)であったことから、育孫の中でも特にこれらの項目は祖母に任されているのが現状とも言えます。

子世帯主導の子育てを尊重!
楽しく育孫するためのコツを先輩祖父母がアドバイス


全回答者(932名)に、「育孫」をする上で気をつけていることや、心がけていることについて聞きました。「子世帯の子育て論を否定しない」「子世帯にも孫にも干渉しすぎない」がともに73.9%、次いで「子世帯に自分の意見を押し付けない」が72.9%となりました。岐阜県やさいたま市などの自治体では育孫を応援する「孫育てガイドブック」(岐阜県)や「祖父母手帳」(さいたま市)が祖父母向けに発行され、相談事例などをもとに現代の子育て情報などを掲載しています。子世帯の子育て方針を尊重し、祖父母が過干渉せずに温かく見守っていくことが育孫を成功させるコツかもしれません。

やはり参考にされるのはお母さんの意見!

全回答者(932名)に、育孫について誰の意見を参考にしているかについて聞いたところ、「孫の母親の意見」(80.2%)が最も高く、次いで「孫の父親の意見」(74.5%)でした。また、「自身の子育て経験」(65.1%)と回答した人のうち、男性は58.4%、女性は70.7%であり、「配偶者の意見」(65.1%)と答えた人のうち、男性は74.2%、女性は57.6%であったことから、年代に関わらず母親の意見は育孫をしていく上で参考とされ、重要であることが言えそうです。


【調査概要】
調査期間:平成28年6月3日(金)~6月7日(火)
調査対象:0歳から小学校3年生までのいずれかの孫を持つ、全国の55~80歳の男女932名
(孫の親世帯と自動車や電車等で1時間以内の距離に近居している男女500名)
(孫の親世帯と自動車や電車等で1時間以内の距離に近居していない男女432名)
調査方法:マクロミル社によるインターネット調査

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[UR都市機構]
 マイページ TOP