インターネットショッピングに関する消費者意識調査(18歳-70代までの男女対象) 

2016年09月06日
JDAソフトウェア・ジャパン(JDA)は、インターネットショッピングに関する消費者意識調査の結果を発表しました。

【主な調査結果】

・全体の3割以上が過去1年間のインターネットショッピングで何らかのトラブルを経験。最も多いトラブルは「商品到着の遅れ」と「在宅中にも関わらず不在伝票が入っていた」。また、トラブルが解決された時の満足度では、満足した人は全体の約4割に留まる。

・インターネットショッピングでトラブルを経験した場合、次回以降「違う店で購入する」と答えた人は全体の60.1%、「店を変えることはない(5.6%)」を大幅に上回り、店を“変える”派が“変えない”派の10倍以上という結果に。

・配送スピードvsスピードvs. 送料無料。ネットショップを選ぶ際、最も重視するのは「送料無料」が全体の約7割。ネットショップ側の配送スピードが加速する一方で、「翌日配送」はわずか3%程度という結果に。

・1年間のネットショッピング利用回数は10回以上が約半数。一方、全体の2割が過去1年間のショッピングで商品の返品を経験。なかには返品ありきで複数注文する「お試し買い」が5%。

・コンビニ受け取りを利用している人はごく少数!?オムニチャネル化が進むも、コンビニ受け取りなどの「クリック&コレクト*」サービスは「利用していない」と答えた人が圧倒的多数(86.5%)。利用者からは、「商品受け取りに時間がかかった」や「専用カウンターがなかった」などのトラブルがあがり、店舗側の対応に課題があることも明らかに。 *「クリック&コレクト」…インターネットで注文を行い、コンビニや駅、実店舗など自宅以外の希望の場所で受け取ること

・再配送の依頼回数、全体の約3割が2回以上。うち3回以上の再配達依頼経験者は13%という結果に。他国に比べ、クリック&コレクトの普及の遅れやネットショップによって日時指定に対応していないことも要因?!


【調査の詳細】

1. 全体の3割以上が過去1年間のインターネットショッピングで何らかのトラブルを経験。最も多いトラブルは「商品到着の遅れ」と「在宅中にも関わらず不在伝票が入っていた」。また、トラブルが解決された時の満足度では、満足した人は全体の約4割に留まる。
インターネットショッピングにおけるトラブル経験について、過去1年間で全体の32%が何らかのトラブルに遭遇していることが明らかになりました。トラブルの内容として最も多かったのは、「商品到着の遅れ」、次いで「在宅していたにも関わらず不在伝票が入っていた」「商品が破損していた」という結果になりました。また、トラブルが解決された際の満足度を尋ねたところ、「非常に良かった」「良かった」と答えた人は全体の約4割に留まり、一方で半数以上の人が「悪かった」「非常に悪かった」「よくわからない」と回答し、トラブルが解決されても決して満足はしていないという結果になりました。

2. インターネットショッピングでトラブルを経験した場合、次回以降「違う店で購入する」と答えた人は全体の60.1%、「店を変えることはない(5.6%)」を大幅に上回り、店を“変える”派が“変えない”派の10倍以上という結果に。
インターネットショッピングでトラブルによる不愉快な経験をした場合に、次回以降店を変えるかという質問では、「絶対に違う店で買う(19.4%)」「おそらく違う店で買う(41.4%)」という結果になり、「店を変える派」が全体の6割以上となりました。一方、「おそらく店を変えることはない(5.2%)」「絶対に店を変えることはない(0.4%)」となり、「店を変えない派」は5.6%に留まりました。消費者は一度不愉快な経験をした店では二度と購入したくないと感じるようです。

3. 配送スピードvs. 送料無料。ネットショップを選ぶ際、最も重視するのは「送料無料」が全体の約7割。ネットショップ側の配送スピードが加速する一方で、「翌日配送」はわずか3%程度という結果に。
ネットショップを選ぶ際の重要項目についてきいたところ、「送料無料」が全体の約7割にのぼり、「翌日配送」と回答した3.3%を圧倒的に上回る結果となりました。また、配送場所や配送日時が選べるといった「利便性」を挙げた回答者は18.3%となりました。

4. 1年間のネットショッピング利用回数は10回以上が約半数。一方、全体の2割が過去1年間のショッピングで商品の返品を経験。なかには返品ありきで複数注文する「お試し買い」が5%。
過去1年間のネットショッピングの利用回数を尋ねたところ、10回以上と答えた回答者が全体の約半数の47.4%にのぼりました。過去1年間の返品経験についても約2割が「返品経験あり」と回答。返品理由の第1位は「想定した商品と違った(47.7%)」、続いて「欠陥商品だった(38.8%)」となり、実際に手に取って見ることのできないネットショッピングでは、やはりトラブルも多いようです。一方で、実物が見られないため同商品の色違いや素材違いを複数注文し、届いてから実際に利用するものを決めて、残りは返品するという“お試し買い”を行うという層もいることも判明しました。

5. コンビニ受け取りを利用している人はごく少数!?オムニチャネル化が進むも、コンビニ受け取りなどの「クリック&コレクト*」サービスは「利用していない」と答えた人が圧倒的多数(86.5%)。利用者からは、「商品受け取りに時間がかかった」や「専用カウンターがなかった」などのトラブルがあがり、店舗側の対応に課題があることも明らかに。
過去1年間の「クリック&コレクト」の経験について尋ねたところ、86.5%が「利用していない」と回答しました。また、「クリック&コレクト」の利用経験のある人のうち、半数以上が商品受け取り時にトラブルを経験したということが分かりました。また、クリック&コレクトでの最も多いトラブルは、「商品受け取りの際に時間がかかった(33.3%)」、次いで「商品受け取りのための専用カウンターがなかった(21.4%)」の2つで、店舗側で「クリック&コレクト」に対応する体制がまだ整っていないと思われる結果となりました。また、JDAが2016年に世界各国で実施した調査によると、イギリス・フランスで50%以上、スウェーデンで約半数が「クリック&コレクト」を利用しており配送・受取サービスの選択肢として定着しつつあることがわかっています。また、ドイツや中国でも30%以上で利用経験があり、日本の14%と比較するといずれも利用者の意識、企業側のサービスともに普及傾向にあるようです。

6. 再配送の依頼回数、全体の約3割が2回以上。うち3回以上の再配達依頼経験者は13%という結果に。他国に比べ、クリック&コレクトの普及の遅れやネットショップによって日時指定に対応していないことも要因?!
再配達サービスの利用回数について尋ねたところ、「1回」と答えた人が55%だった一方で、2回以上と答えた回答者は全体の33%にのぼりました。クリック&コレクトの普及率の低さ(Q9参照)もあり、受け取り場所が自宅中心であることも再配達回数の増加要因として考えられます。また、再配達対策でもある「配達日時指定サービス」の利用率を見てみると、ネットショッピングの利用者の配達日指定を「する派」と「しない派」の割合はほぼ半々という結果に。利用者にとっての利便性の向上だけでなく、再配達削減ためにも受取方法の多様化が急務となっています。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:日本国内在住18歳-70代までの男女
有効回答数:2,115
調査期間:2016年5月20日~23日
調査実施機関:株式会社インテージ

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