共働き夫婦の“家事分担”の実態調査(20歳~49歳の既婚男女、夫婦共にフルタイムで就業している方対象) 

2016年09月13日
マクロミルは、共働き夫婦の家事分担の実態や、妻・夫の家事分担に対する意識がどうなっているのか調査してみました。
調査は20歳~49歳の既婚男女で、配偶者と同居しており、夫婦共にフルタイムで就業している方を対象に実施。調査期間は2016年9月6日(火)~9月7日(水)。有効回答数は618人。

【調査Topics】

・家事分担、理想と現実にギャップ。理想は「夫婦で50%50%」だが、現実は「夫10%妻90%」が最多。ただし、若い世代ほど夫の家事参加率はあがっていることも明らかに。

・家事に対する考え方には男女差。家事には完璧を求める夫と、手を抜けるところはとことん手を抜く妻。一方で、共働き妻の3人に1人は家事分担に不満アリ。59%が夫にもっと家事を分担してほしい。

・共働き夫婦への家事アドバイス。
1.夫は1日30分、家事時間の捻出を!
2.お互いの家事への反応。夫は「無反応」は×。「感謝を伝える」「褒める」機会を!妻は「文句」「ダメ出し」禁止!
3.言葉遣いにはご注意を。妻に『手伝ってあげるよ』、夫に『なんでこんな風にやったの』はNGワード!?

【調査結果】

【1】家事分担、理想と現実にギャップ。理想は「夫婦で50%50%」だが、現実は「夫10%妻90%」が最多。ただし、若い世代ほど夫の家事参加率はあがっていることも明らかに。

夫婦ともにフルタイム勤務をしている家庭の男女を対象に、理想と現実の家事分担割合を尋ねました。

理想の割合は「夫50%、妻50%」との回答が最多で44%にのぼる結果に。性別・年代別でみてもこの傾向は変わらず、フルタイム共働きの家庭においては、多くが夫婦平等に家事を分担すべきだと考えていることがわかりました。

一方、実際の家事分担割合を尋ねたところ、最多の回答は「夫10%、妻90%」22%という結果に。理想と現実では、大きな隔たりがあることがわかりました。しかしながら、年代が若くなるほど分担が進んでいることも明らかになりました。20代では理想通りの「夫50%、妻50%」が21%で最多。割合はまだまだ低いですが、夫の家事分担度が高くなっています。

【2】家事に対する考え方には男女差。家事には完璧を求める夫と、手を抜けるところはとことん手を抜く妻。一方で、共働き妻の3人に1人は家事分担に不満アリ。59%が夫にもっと家事を分担してほしい。

家事に対する考え方を聞いたところ、「家事は完璧に行われていてほしい」と考える傾向は、妻より夫の方が高いことがわかりました。また、家事負担を減らすために取り入れている工夫を尋ねたところ、「特に工夫は行っていない」39%が最多の夫に対し、妻は1位「手を抜けるところはとことん手を抜く」47%、2位「必要以上の家事は行わない」29%と、家事の省エネ化をはかる傾向にあることがわかりました。

一方で、夫婦間の家事分担状況に対しては、夫よりも妻の方が不満を持っていることもわかりました。家事分担の満足度について尋ねると妻の33%は「満足していない」と回答(夫は20%)。また、妻の59%が「夫に今よりももっと家事を分担してほしい」と回答しています(夫は35%)。

家事分担に対し「満足していない」と回答した方からは、自由回答で以下のような理由があがっています。
・妻もフルタイムで働いているのに、妻の家事分担が圧倒的に多いから。(29歳、女性)
・家事は女がするものだという考えが根強い様子の態度が見られるから。(37歳、女性)
・言わないとやらない。ゴミの日すら覚えていない。(41歳、女性)
・お互い仕事をしているんだから出来る人がやってくれたらいい。(42歳、女性)

自分があまり家事をできていない(23歳、男性)
・現在休日ぐらいしか家事が出来てないため、普段も早く帰宅できる時は家事をするよう心掛けたい。(38歳、男性)
・働かないといけない時間が長すぎる。働くのが短時間だと生活出来ない。(47歳、男性)
・家事の質が夫婦間で異なるため家事を行う内容が偏ってしまう。(49歳、男性)

妻側は、夫の分担比率が低いことや、家事に参加しようとしない態度に対して不満を持つ人がほとんどであったのに対し、夫側は、自身があまり家事参加できていない事に対し不満を持つ人が多い傾向にありました。これらの結果からも、共働き夫婦であっても、まだまだ家事分担が妻側に偏っている状況が見えてきます。妻が、家事の省エネ化をはかったり、「必要最低限が行われていればいい」と考えたりする傾向が高いのも、こういった状況が背景にありそうです。

【3】共働き夫婦への家事アドバイス

>>1.夫は1日あと30分、家事時間の捻出を! 2.お互いの家事に「無反応」は×。夫は「感謝」を、妻は「文句」禁止。 3.『手伝うよ』や『なんでこんな風にやったの』はNGワード!?

本調査から見えてきた、『共働き夫への家事アドバイス』をまとめてみました。

1.夫は1日あと30分、家事時間の捻出を!
配偶者に「今よりももっと家事を分担してほしい」と回答した妻182名に、「1週間でどの程度夫に家事時間を増やしてほしいと思うか」を尋ねたところ、平均4.13時間という結果でした。1日にすると約35分です。各家庭の夫婦の就業状況にもよりますが、夫は、目安として1日30分程度、意識的に家事時間を増やしてみてはいかがでしょうか。

2.お互いの家事への反応。夫は「無反応」は×。「感謝を伝える」「褒める」機会を。妻は「文句」「ダメ出し」禁止!
自身の家事に対する配偶者からの反応について聞いたところ、家事分担状況に満足している人の方が不満足の人よりも経験割合が高かった項目は、1位「感謝される」(32ポイント差)、2位「褒められる」(30ポイント差)、3位「感想を伝えられる」(20ポイント差)でした。逆に不満足の人の方が高かったのは、1位「文句を言われる(24ポイント差)、2位「無反応」・「ダメ出しされる」(共に21ポイント差)でした。

なお、それぞれの経験には男女間で差があり、妻は「感謝される」「褒められる」経験が夫よりも少なく、逆に夫は「文句を言われる」「ダメ出しされる」経験が妻よりも高いことがわかりました。これらのことから、夫は妻の家事に「感謝」して「褒める」ことを、妻は夫の家事に対して「文句」や「ダメだし」を言わないことを、より意識すると良さそうです。

3.言葉遣いにはご注意を。妻に『手伝ってあげるよ』、夫に『なんでこんな風にやったの』はNGワード!?
実際にはどのように声をかけるのがいいのでしょうか。家事について配偶者からかけられうる様々なセリフについての心象を尋ねてみました。

夫の64%、妻の65%が言われたことのある『手伝ってあげるよ』というセリフ。男女間で受け取る印象に差があることがわかりました。男女とも「嬉しい気持ちになる」と回答した人が最も多かった一方で、妻の22%は「イラッとする・むかつく」と回答。5人に1人は言われたくないセリフだととらえることがわかりました。この言葉を夫が妻に使う際は気を付けたほうが良さそうです。

また、妻・夫ともに「イラッとする・むかつく」と感じる割合が高かったのは、『なんでこんな風にやったの』などの家事のやり方に対するダメ出しのセリフや、『まだ○○ができていないよ/残っているよ』などの催促のセリフ。これらは、妻は言われたことがある人は少数派(それぞれ38%、39%)でしたが、夫は半数以上が言われたことがあると回答(それぞれ53%、55%)。これらのセリフはあまり口にしないよう、特に妻は注意してみてはいかがでしょうか。


【調査概要】
・調査主体:マクロミル
・調査方法:インターネットリサーチ
・調査地域:全国
・調査対象:20歳~49歳の既婚男女で、配偶者と同居しており、夫婦共にフルタイムで就業している方(マクロミルモニタ・マクロミル提携モニタ)
・割付方法:性別×年代(20代、30代、40代)で均等に回収 / 合計618サンプル
・調査期間:2016年9月6日(火)~9月7日(水)

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