映画鑑賞とインターネットマーケティングの関係を探る実態調査(20~50代男性対象) 

2016年09月16日
フルスピードは、「サチラボ」編集部にて、20~50代の男性における、映画鑑賞とインターネットマーケティングの関係を探る実態調査をいたしました。

【調査背景】

映画館のスクリーン数はこの数年で増加傾向にあり、新作映画においてはプロモーションや口コミが影響し、大ヒットとなった作品も次々と登場しています。

2016年現在では映画作品を宣伝する手法も広がりを見せています。例えば、公開前に特設サイトを設置し、公式のSNS運用によるコミュニケーションやアドネットワークでの広告出稿など、映画作品のWebプロモーションはもはや一般的なものになったと見られます。

生活者としての立場で見てみると、映画作品の存在を知ってから鑑賞するまでの接点も多様化しています。予告動画を動画配信サイトで閲覧し、レビューサイトでの口コミを読み、Webサイトでチケットの予約をするといった、映画館へ行くまでの行動がインターネット上で完結するケースも想定されます。

映画作品のWebプロモーション・マーケティングは今後も行われていくと考えますが、実際に映画を鑑賞している人は、日頃どのようにして情報収集を行い、映画館へ足を運んでいるのでしょうか。

そこで、フルスピードは当社運営メディア「サチラボ」にて、社会人男性を対象にアンケート調査を実施いたしました。

【調査結果のまとめ】

1 映画作品を観る前にインターネットでの情報収集は必須。ただし公式サイトは状況によって調べる。

2 SNSは、映画作品の情報収集と発信の場所として有用。友人にも伝えやすく、知らない人にも読んでもらえる。公式SNSアカウントとのコミュニケーションも半数が行っている。

3 5割がインターネットに感想を書き込む。鑑賞直後の気持ちを書きやすいTwitterとFacebookが人気。

4 映画作品のチケットは事前にしっかり確保。けれども購入する場所はリアルが6割。

5 社会人男性の場合、3割が「絶賛も酷評も口コミに左右されず、自分で判断」したいと考えている。


【調査結果】

Q1の結果から:映画を観る前の評判は「映画ポータルサイト(64.3%)」でチェック!

まずは、映画を観る前の行動からうかがってみました!
映画ポータルサイトとニュースサイトが圧倒的です。
新作映画の情報収集は、やはり映画の専門サイトで、という結果となりました。
次に新しい情報が得られる「ニュースサイト(58.9%)」となり、SNSでは「Twitter(23.2%)」が最も映画作品の評判をチェックする場所となっています。

Q2の結果から:3割以上の男性が「鑑賞前に」公式サイトを必ずチェック!

鑑賞前に「必ずチェックする」割合が3割いらっしゃいます。
半数以上の方が「作品や状況によってチェックする」としていますが、「必ずチェックする」方も3割と、さきほどの評判チェックに続き、作品を観る前はさまざまな情報収集を行っていることがうかがえます。
では、映画作品の情報を見るだけでなく、作品に関する投稿や共有といった行動はどうでしょうか?
次の結果をご覧ください。

Q3の結果から:社会人男性の半数以上が、映画作品の公式SNSに対してアクションしている。

赤枠で囲んでいる項目が「公式SNSアカウントに対するアクション」です。
この設問では鑑賞前後によらない条件でお聞きしていますが、それでも半数以上の方が何かしらのアクションをとっているんですね。
そのうち最も多い行動は「Facebookページの投稿に"いいね!"した(28.6%)」と「Facebookページに"いいね!"してファンになった(25.0%)」となりました。先ほどまで情報収集の場所として挙げられていたTwitterは「アカウントをフォローした(18.8%)」が最も多いアクションとなりました。
映画作品のプロモーションではSNSでのコミュニケーションも重視されつつありますが、FacebookとTwitterでのコミュニケーションはとても大きいことがわかります。
少し意外だったのは、Twitter用として公式にハッシュタグを作成しても、6.3%の方しかアクションをとっていない点。
10%未満のアクションはスタンプ入手、ツイート、キャンペーン参加と並び、いずれもいいね!やリツイートと比べ少し重たい行動と考えますが、それらも影響しているのでしょうか。
Instagram自体は、すでに流行していると言えるSNSですが、社会人男性のみで調査をすると少なくなるのかもしれません。これについては、近く社会人女性の方へも同様にアンケートを行う予定ですので、その結果を比較してみましょう。
ここまでは、映画を観る前の情報収集と公式のSNSとのコミュニケーションを意識した設問でした。
それでは、実際に映画館へ行く前の「チケット購入」はどのようにしているのでしょうか?
次の結果を見てみましょう。

Q4の結果から: チケットの購入は「リアルで買う派」が6割!

みなさんは、どうやって映画のチケットを購入していますか?
いざ映画館へ行くとなったとき、必要になるのは作品を鑑賞するためのチケット。
映画鑑賞では、お得な前売り券や特典付きチケット、便利なネット購入に席の予約購入とさまざまな選択肢があるのですが、今回は図のような結果となりました。

さて、映画を観る前にどんな作品か、評判はどうか……といったことなどをワクワクしながら調べ、いざ映画館で堪能した後は、やっぱり感想を書きたくなりませんか? 改行特に感動した作品や、二度と見たくないと思うくらいひどい映画であっても、心に残る作品は感想を残したり、誰かに話したくなることと思います。その感想は、インターネットでも書かれているのでしょうか。
その結果がこちらです。

Q5の結果から:映画作品を鑑賞後、半数はインターネットに何かしら書き込んでいる

人に感想を話す、ノートに書くなどいろいろな方法がありますが、インターネットでの行動はこのような結果となりました。
映画を観た後にインターネットで感想を書く人は、良いも悪いも含めて「44.6%」。
「鑑賞したことのみ書く(6.3%)」を合わせると約半数が何かしらをインターネットに書きこんでいる結果となりました。項目別にみると、自身が良いと感じた作品を鑑賞したときの方が、多く書き込まれていると考えられます。
「良かった作品も悪かった作品も必ず書く(16.1%)」人は、インターネット上で感想を書きこむコアユーザと見ることができそうですね。

Q6の結果から:インターネットで映画の感想を書くときは「Twitter」が4割。

SNSで何かを投稿することが日常化していることをうかがえる結果です。
情報収集の場としてもベスト3に入ったTwitterですが、映画の感想を書く場所としても「Twitter(43.1%)」が多くを占めました。
続けて「映画レビューサイト(39.2%)」「Facebook(37.3%)」「ブログ(27.5%)」「LINE(25.5%)」となりました。映画作品の感想は映画専門サイトだけでなく、SNSも感想を書く場所の主流になっていると見られる結果です。

Q7の結果から:観るか迷っている作品は3割が「絶賛の口コミが多ければ観に行こうと思う」。

男性は絶賛の口コミについて、どう受け止めているのでしょうか?
絶賛の数の多さを重視する回答が最多というのは、映画作品を鑑賞する後押しが欲しい、と考えると納得の結果ですね。
しかし、「絶賛の数や内容は気にせず、自分で判断する(33.9%)」が2番目に多いということで、絶賛の口コミに対する考え方は2極化しているとも言えます。ただし、絶賛の数だけではなく「絶賛している人」の項目も見てみると「知り合いが絶賛していたら(16.1%)」「知らない人の絶賛口コミが面白かったら(4.5%)」という傾向もあります。これらを合わせると、絶賛の口コミ数や絶賛する人の影響によって、映画作品を観に行く後押しとなる方は58.1%と過半数を超える結果です。
それでは、今度は真逆の口コミとなる「酷評」についてはどうでしょうか?やはり酷評が多ければ観に行かない、と感じやすいのでしょうか。
最後の設問結果をご覧ください。

Q8の結果から:観るか迷っている作品は、「酷評に左右されず、自分で判断する(37.5%)」が最多。

絶賛の口コミとはかなり異なる結果になりました。
絶賛の口コミでは「数」が重視されるポイントでしたが、酷評では「自分で判断する(37.5%)」が最も多くなりました。さらに「酷評の理由が納得いかない場合は観に行く(18.8%)」は、「絶賛の口コミが納得いかなければ観ない(8.0%)」より10ポイント多いという結果にもなりました。
「知らない人の絶賛口コミが面白かったら(4.5%)」よりも「知らない人が的確に酷評していたら観ない(8.0%)」となり、知らない人による口コミの影響は、絶賛より酷評に少し傾きやすいのかもしれません。
口コミに関する2つの設問から考えられるのは、「観に行くかどうか迷っている=ほぼ観る気はある」という状態ではないでしょうか。つまり、気になった映画作品を観るために、何か後押ししてくれる理由が欲しい状態ということも言えそうです。
一度気になってしまったら、「自分の目で(本当に良い/悪いか)確かめたくなる」気持ちがあるのかもしれませんね。


【調査概要】
調査の目的 :映画鑑賞とWebマーケティング実態調査
調査方法:Webアンケート
調査対象地域:全国都道府県
調査対象者:20歳~59歳の社会人男性
有効回答数:112名
本調査属性:過去1年間で「インターネット上の情報(※)」をきっかけに映画館(シネコン、単館上映など)へ行かれた方。
※:「インターネット上の情報」は予告編等の動画コンテンツ、ポータルサイトのニュース、ブログ、SNS、レビューサイト、バナーなどを含みます。

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