平成28年度上半期消費者動向調査:食生活(20歳代~70歳代の男女対象) 

2016年09月07日
日本政策金融公庫(略称:日本公庫)農林水産事業が平成 28 年7月に実施した「平成 28 年度上半期消費者動向調査」で、「食べること」への関心度や食生活の実態について調査しました。その結果、朝食において、60 代以上では「パン」の割合が比較的高くなった一方で、20 代では「ごはん」の割合が高い結果となりました。また、夕食時の飲酒については、高齢世代ほど高くなる傾向がみられました。

<調査結果のポイント>

○ 「おいしいもの」を中心に「食べること」へ高い関心(資料:図1~3)
日常生活における「食べること」への関心度を聞いたところ、全体で「大いに関心がある」は、26.5%となり、「関心がある」(33.5%)、「やや関心がある」(22.2%)も含めて「関心がある」とした人は、約8割にのぼる結果となり、消費者の「食べること」への関心は高いことがわかりました。
「関心がある」とした理由は、全体で 56.9%が「おいしいものを食べること」としています。この傾向は若い世代で高く、年代が高くなるにつれ「栄養成分、機能成分」や「いろいろな種類・味のものを食べること」への関心が高くなる結果となりました。
また、最近の食費については、「増えている」が 31.6%となり、特に男性よりも女性の方が「増えている」と感じる割合が高いという結果となりました。

○ 朝食の欠食が 20 代で2割以上 60 代以上は8割超が理想の3食(資料:図4、5)
一日の実際の食事回数について聞いたところ、全体で 75.4%が「朝昼晩3回」としており、14.0%が「昼晩2回」という結果になりました。一日の理想とする食事回数については、「朝昼晩3回」が 82.4%となっており、理想と実際の間に、ある程度の乖離があることがうかがえます。
年代別にみると、20 代では「昼晩2回」が 23.8%と世代間で最も朝食の欠食率が高くなっています。理想では 76.2%が「朝昼晩3回」とするものの、実際には 60.2%となっており、一部の人は、理想通りに朝食を摂れていないと考えられます。一方、60 代以上では、8割以上が実際に「朝昼晩3回」食事をしており、理想との差も小さいことから、ほぼ理想通りの食事回数を摂っていることがうかがえます。

○ 高齢世代の朝食 パンと乳製品が多い(資料:図6~9)
普段の朝食について、主にどのようなものを摂っているか、主食・主菜・副菜・その他のものに分けて聞いたところ、主食では、「ごはん」が 62.2%、「パン」が 58.1%とこの2品目が中心であるという結果となりました。
年代別にみると、20 代では「ごはん」が 63.3%で「パン」の 46.9%を大きく上回る一方、60 代では「ごはん」より「パン」の方が高く、70 代では「ごはん」と「パン」が拮抗するなど、高齢世代の方が比較的「ごはん」よりも「パン」を選ぶ傾向がみられました。
また、その他のものでは、60 代では「乳製品」が「みそ汁」よりも高く、70 代でも36.4%と高い割合になっています。

○ 昼食の主菜 20・30 代では食肉、60・70 年代では魚介類(資料:図 10~13)
昼食の主食では、「ごはん」が 72.2%、「麺」が 45.1%で、いずれも朝食と比べ割合が高まる一方、「パン」は 31.1%と大幅に低下する結果となりました。
主菜では、全体で「魚介類」が 30.0%、「豚肉」が 26.9%の順となりました。年代別にみると、20 代・30 代では、「鶏肉」「豚肉」の方が「魚介類」よりも高い割合となっている一方、60 代・70 代は、「魚介類」が 37.4%、37.0%と他の品目よりも顕著に高い割合となっています。

○ 夕食は「ごはん」 主菜は「魚介類」高く 飲酒も増加(資料:図 14~21)
夕食の主食では、「ごはん」が 85.7%で性別、年代関係なく、他の品目よりも顕著に高い割合となっています。
主菜では、「魚介類」が 59.3%で最も高く、次いで「豚肉」44.2%となりました。
特に 60 代・70 代のほか、50 代でも「魚介類」の高さが顕著となっています。
その他のものでは、朝食・昼食ではほとんど無かった「酒類」が 17.8%となっており、男女別では男性が、年代別では高齢世代ほど高くなる傾向がみられました。

○ 副菜の摂取量 今後「増やしたい」傾向 (資料:図 22~24)
品目別に、今後の摂取量の変化について聞いたところ、主食の「ごはん」「パン」については「変わらない」とする回答の割合が高くなりました。
主菜でも「変わらない」が最も高い割合となるものの、「魚介類」「大豆・大豆製品」では「増やしたい」が「減らしたい」を大きく上回る結果となりました。また、豚肉や牛肉では、「変わらない」が7割以上を占める中で、男性と女性、あるいは年代間で「増やしたい」と「減らしたい」の大小関係が異なる結果となっています。
副菜でも「変わらない」が最も高い割合となるものの、「野菜」「きのこ類」「海藻類」ともに「増やしたい」とする割合が「減らしたい」を大きく上回っており、副菜全体として摂取量を今後「増やしたい」傾向があることがうかがえます。


【調査概要】
調査時期 平成 28 年 7 月 1 日~7 月 12 日
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象 全国の 20 歳代~70 歳代の男女 2,000 人(男女各 1,000 人)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
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[日本政策金融公庫]
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