平成28年度上半期消費者動向調査:調理実態(20歳代~70歳代の男女対象) 

2016年09月20日
日本政策金融公庫(略称:日本公庫)農林水産事業が平成 28 年7月に実施した「平成 28 年度上半期消費者動向調査」で、「調理すること」への関心度や調理に対する考え方などについて調査しました。その結果、家庭内での調理技術の継承は3割以下に留まり、多くが料理本やインターネットなどを参考にしていることが分かりました。また、「調理すること」への関心度は、全体で約6割が「関心ある」としたものの、「調理の頻度」に関しては、「基本的に調理をしない」が約2割という結果となりました。

<調査結果のポイント>

○ 男性「調理すること」関心約5割あるも「基本的にしない」は3割超(資料:図1、2)
日常生活において「調理すること」への関心度を聞いたところ、全体で「大いに関心がある」は、13.8%となり、「関心がある」(25.5%)、「やや関心がある」(21.9%)も含めて「関心がある」とした者は、6割にのぼり、男性でも約5割、女性では約7割という結果となりました。
続いて、調理の頻度を聞いたところ、48.2%が「ほぼ毎日」としており、特に女性では 76.8%と高くなっています。一方、男性では 19.6%に留まり、家庭内における調理者は女性中心であることが明らかとなりました。
 また、「基本的に調理をしない」は全体で 19.5%となっており、男性では 34.1%となりました。

○ 調理への考え方 最多は「できるだけ簡単にしたい」(資料:図3、4)
 調理の頻度に関する質問で「基本的に調理をしない」以外を選択した人に「調理をすること」に対する考え方を聞いたところ、「できるだけ簡単にしたい」が 34.8%で最多となり、次いで「おいしいものを作りたい」が 29.4%という結果となりました。
 男女間の違いをみると、女性では「なるべく手作りしたい」「栄養バランスがとれたものにしたい」という割合が男性よりも顕著に高くなるという結果となりました。
 また、「調理技術向上のために取り組んでいる又は取り組んだこと」について聞いたところ、「料理本やインターネットなどを参考にする」が 50.8%で最多となりました。家庭内での料理技術の継承(「家族から教えてもらう」)は、2番目に多い回答となりましたが、27.9%と3割以下に留まっています。

○ 調理時間短縮のためには「事前準備」(資料:図5、6)
次に、「基本的に調理をしない」以外を選択した人に調理時間に対する考え方について質問したところ、「今より減らす必要がない」が 46.9%となり、約半数が現状のままで良いという結果となりました。しかしながら、「今より減らしたい」(10.1%)、「今よりもう少し減らしたい」(29.0%)をあわせた約4割は「減らしたい」と考えていることがわかりました。
続いて、先の質問で「今より減らしたい」「今よりもう少し減らしたい」を選択した人に、「調理時間を短縮するために実践したい又は実践している方法」について聞いたところ、「予め献立を決めておき、事前に準備しておく」が半数以上の 54.7%で最多となりました。市販の惣菜や冷凍食品、レトルト食品等の利用については、それぞれ約 10%前後となっており、これらも上手く使いながら調理時間を短縮したい(している)という意向があることがうかがえます。

○ 調理をしない人 若い世代では今後の調理に多少前向き(資料:図7、8)
調理の頻度に関する質問で「基本的に調理をしない」を選択した人に、普段の食事はどうしているのかを聞いたところ「家庭内の誰かが調理などしてくれたものを食べている」が 85.9%でほとんどであることがわかりました。
続いて、今後の調理の意向を聞いたところ、「今後とも調理するつもりはない」が67.1%と半数以上を占める結果となりました。この結果について、年代別にみると、20 代では「今後調理するつもりでいる」が 14.5%と他の世代よりも比較的高い結果となっていることから、若い世代では、今後の調理について前向きな見方を多少もっていることがうかがえます。


【調査概要】
調査時期 平成 28 年 7 月 1 日~7 月 12 日
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象 全国の 20歳代~70歳代の男女 2,000 人(男女各 1,000 人)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
リンク先リサーチPDF
[日本政策金融公庫]
 マイページ TOP