子連れショッピングに関する調査(小学校低学年以下の末子と買い物に行くことがある20歳~49歳の女性対象) 

2016年10月12日
日本生協連が、2016年9月2日~5日に、小学校低学年以下の末子と買い物に行くことがある全国の20歳~49歳の女性に対して実施した「子連れショッピングに関する調査」の集計結果がまとまりました。

【調査結果】

==子連れショッピングでの経験==
◆ 子連れショッピングで困った経験 1位「品物選びに集中できない」、2位「カートを押したがる」
◆ 「子連れショッピングは抱っこが疲れる」0~1歳児のママの7割弱
◆ 「子どもが走り回って困る」2~3歳児のママの4割、「試食したがる」小学校低学年のママの2割強
◆ 買い物中、“あり得ない!”と呆れたわが子のイタズラ 「商品のラップを押す」、「購入前に商品を開封」
◆ 子連れでの買い物中の恥ずかしい経験 「これは高いから買わないんだよね!と大声でいわれた」
◆ 買い物中の子どもの行動で“微笑ましい”と思ったエピソード 「買い物カゴを僕が持ってあげる」

子どもを連れての買い物=子連れショッピングで、子どもがいるからこそ困った、という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
小学校低学年以下の子どもと買い物に行くことがある全国の20歳~49歳の女性(全回答者:1,000名)に、子どもを連れての買い物の際、どのようなことで困ったか聞いたところ、最も多かったのは「品物選びに集中できない・ゆっくり選べない」(43.2%)で、次いで、「子どもがカートを押したがる」(36.5%)、「抱っこが疲れる」(33.6%)、「子どもが走り回る」(29.3%)、「子どもが勝手にどこかへ行く」(29.1%)が続きました。
子どもの年齢別にみると、0~1歳児では、「抱っこが疲れる」(66.1%)が最多回答となりました。子どもを抱えながらの買い物で疲れてしまう方が多いようです。2~3歳児と保育園児・幼稚園児では、「子どもが走り回る」(2~3歳児40.7%、保育園児・幼稚園児38.8%、以下同順)、「子どもが勝手にどこかへ行く」(37.7%、39.2%)が、他の層に比べて高くなりました。自分の足で歩けるようになり、かつ元気いっぱいな年頃であるぶん、子どもの元気さに振り回されることが多いようです。また、保育園児・幼稚園児と、小学校低学年では、「子どもが試食をしたがる・試食品を食べ過ぎる」(保育園児・幼稚園児23.0%、小学校低学年22.5%、以下同順)、「子どもに商品(お菓子など)を選ばせると延々悩み続ける」(20.1%、22.0%)が、他の層に比べて高くなりました。このぐらいの年になると、お店の商品に関心が向き始め、夢中になってしまうようです。

子どもの元気さや、商品への関心に振り回されているママが多いようですが、子連れショッピングの最中、思いもよらぬわが子の行動に頭を抱えた経験がある人もいるのではないでしょうか。そこで、全回答者(1,000名)に、子連れショッピング中の様々なエピソードを、自由回答形式で聞きました。
まず、“あり得ない!”と思わず呆れてしまった、子どものイタズラを聞いたところ、「お総菜や肉などのラップ部分を押す」(小学校2年生のママ)、「商品を1つ1つ床に並べる」(1歳児のママ)、「お金を払う前に袋を開けてしまう」(保育園児・幼稚園児のママ)といった商品に対するイタズラを挙げた回答が多くみられました。また、「知らないうちにカゴにお菓子が入っていた」(保育園児・幼稚園児のママ)といった、こっそりお菓子を買ってもらおうとしていた、というエピソードも散見されました。

次に、子どもの行動のおかげで、顔から火が出るほど恥ずかしい思いをした経験を聞いたところ、「お菓子付きのおもちゃを買ってとだだをこねて叫び出した」(3歳児のママ)などの、だだをこねられた経験や、「これは高いから買わないんだよねと大きい声でいわれた」(2歳児のママ)といった、大声で値段に関することを言われた経験が数多く挙がりました。どちらも、他人にはみられたくないですね。そのほか、「大声で変な歌を歌う」(保育園児・幼稚園児のママ)、「綺麗なお姉さんをみつけては片っ端から声をかけていく」(保育園児・幼稚園児のママ)、さらには「スカートをめくられた」(保育園児・幼稚園児のママ)といったものもありました。子どもはご機嫌かもしれませんが、ママとしては恥ずかしさでいっぱいになりそうです。

また、呆れたり恥ずかしい思いをしたりするだけでなく、心温まるような出来事もあるかと思います。そこで、子どもの行動をみて、“微笑ましいなぁ”とほっこりしたエピソードを聞いたところ、「いつも買っている牛乳を、コレでしょ?って自分で選んで持ってきた」(小学校1年生のママ)、「買い物カゴを、僕が持ってあげる、といってくれた」(保育園児・幼稚園児のママ)など、買い物を手伝ってくれた、という回答が多く挙がりました。また、「お花屋さんでお花をみつけ、大きくなったらママに買ってあげたいな、と伝えてくれた」(保育園児・幼稚園児のママ)など、わが子が家族への愛情をみせてくれたエピソードもありました。そのほか、「アクセサリー売り場で、似合う~?と笑顔いっぱいに試着していた」(小学校2年生のママ)など、ちょっぴり背伸びしたわが子にほっこりしたママもいるようです。

==買い物を円滑に進めるために==
◆ スムーズに買い物するために有効な工夫とは?
「混んでいない時間帯に行く」6割、「買うものを決めておく」6割弱、「宅配・ネットスーパー利用」4割半
「お手伝いをさせる」小学校低学年のママの3割強
◆ 子どもにしてもらったお手伝い 「カートを押してもらう」5割強、「商品を選んでもらう」4割弱
◆ 子どもにはじめてのおつかいを頼んだのはいつごろ? 最多は「小学校1年生」2割半
◆ 子連れでも買い物をしやすいお店とは? 1位「通路が広い」、2位「キッズトイレがある」
◆ 「セルフレジがあるお店は買い物しやすい」小学校低学年のママの2割強
◆ いくらなら使いたい?「自宅まで商品を配送してくれるサービス」希望利用料は平均324円/回
◆ 「買い物中、子どもに勉強を教えてくれるサービス」希望利用料は平均481円/時
◆ ノウハウを教えてほしい!子連れショッピングの達人のイメージに合う有名人 1位「つるの剛士さん」

小さな子どもを持つ親にとって、日々の買い物を、いかに円滑に進められるかは、大きな課題ではないでしょうか。
そこで、全回答者(1,000名)に、小さな子どもがいる母親がスムーズに買い物するためには、どのような工夫が有効だと思うか聞いたところ、最も多かったのは「混んでいない時間帯に行く」(59.5%)で、次いで、「事前に買うものを決めておく」(58.8%)、「宅配やネットスーパーを使う」(44.9%)、「家族や親戚と一緒に買い物に行く」(36.8%)、「家族や親戚に子どもを預ける」(30.5%)が続きました。
子どもの年齢別にみると、「家族や親戚と一緒に買い物に行く」や「家族や親戚に子どもを預ける」では、子どもが幼いほど割合が高くなりました。子どもが小さいうちは、家族や親戚に買い物をサポートしてもらえるようお願いするのが良さそうです。他方、「買い物中、子どもにお手伝いをさせる(品物を選ばせるなど)」では、保育園児・幼稚園児(33.8%)や小学校低学年(33.0%)が、0~1歳児(22.3%)や2~3歳児(26.0%)より高くなりました。子どもが成長してきたら、お手伝いをしてもらうことも、スムーズに買い物をするために有効な工夫となりそうです。

では、ママたちは買い物の際、どのようなお手伝いを子どもにしてもらっているのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、買い物の際、子どもにどのようなことを手伝ってもらったことがあるか聞いたところ、最も多かったのは「カートを押してもらう」(51.1%)で、次いで、「商品を選んでもらう」(38.0%)、「(特定の)商品を探してきてもらう」(33.4%)、「買い物カゴを持ってもらう」(30.5%)が続きました。いずれも、商品を購入するのに必要な作業で、子どもにとって“買い物をしている実感がある”お手伝いをしてもらうことが多いようです。

また、買い物に関するお手伝いといえば、“おつかい”も立派なお手伝いですが、わが子に、おつかいを経験させたことがある方はどのくらいいるのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、子どもに、“はじめてのおつかい”をしてもらったことがあるか聞いたところ、「ある」が1割半(14.8%)、「ない」が8割半(85.2%)となりました。
続いて、子どもにおつかいをしてもらったことがある方(148名)に、“はじめてのおつかい”をしてもらった時期について聞いたところ、最も多かったのは「小学校1年生」(24.3%)で、僅差で「幼稚園・年長クラス相当」(23.6%)が続き、この2つでほぼ半数を占める結果となりました。

ママがより楽に買い物をするために、お店側はどのような工夫をすればよいのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、子どもを連れていても買い物がしやすいお店とは、どのようなお店だと思うか聞いたところ、最も多かったのは「通路が広い」(82.9%)となりました。通路が広いことは、ママたちにとって欠かせない条件のようです。以下、「キッズトイレがある」(43.4%)、「お手洗いにおむつ交換用の台がある」「交換したおむつをその場で捨てられる」(ともに38.5%)、「段差がない・スロープになっている」(37.4%)が続きました。
子どもの年齢別にみると、0~1歳児では、「お手洗いにおむつ交換用の台がある」が60.2%、「交換したおむつをその場で捨てられる」が59.6%で、ともに6割となりました。まだおむつが手放せない時期の子どもがいるママにとって、おむつに関する点で利便性の高いお店はポイントが高いようです。他方、小学校低学年では、「セルフレジがある」を5人に1人以上(22.5%)が挙げました。セルフレジがあればレジを手伝ってもらうことができるため、元気盛りの子どもがレジ待ちの間に店内で遊び回ったりするのを防ぐことができそうです。

また、全回答者(1,000名)に、子どもを連れての買い物で、ママにとって嬉しいサービスをお店が提供してくれるとしたら、1時間または1回あたり、いくらくらいなら利用したいと思うか、サービスの例を挙げて聞きました。
まず、≪買い物を手伝ってくれるサービス≫では、お金を払ってまでは利用したくないという「0円」との回答は42.6%、利用したいと思える金額(以下、希望利用料)は、「1円~300円未満」が3割弱(27.8%)、「500円~1,000円未満」が1割半(15.9%)でした。また、1円以上の回答をした574名の、希望利用料の平均額は318円でした。
≪買い物中、子どもを一緒にみてくれるサービス≫では、「0円」は36.4%でした。1円以上の回答をした636名の、希望利用料の平均額は331円でした。
≪買い物中、子どもを託児室で預かってくれるサービス≫では、「0円」は25.5%でした。1円以上の回答をした745名の、希望利用料の平均額は382円でした。買い物や子どもの世話を手伝ってくれるサービスよりも、子どもを預かってくれるサービスが求められているようです。
また、≪買い物後、自宅まで商品を配送してくれるサービス≫では、「0円」は32.0%でした。1円以上の回答をした680名の、希望利用料の平均額は324円でした。
続いて、≪買い物中、離乳食などの料理レシピや作り方を教えてくれるサービス≫では、「0円」は53.5%でした。1円以上の回答をした465名の、希望利用料の平均額は322円でした。
≪買い物中、子どもに勉強を教えてくれるサービス≫では、「0円」は34.4%でした。1円以上の回答をした656名の、希望利用料の平均額は481円でした。買い物中、子どもに勉強を教えてくれるサービスは、今回聴取した中で最も希望利用料の平均額が高いサービスとなりました。買い物と子どもの教育を並行して進められる一石二鳥のサービスは、特に需要がありそうです。

全回答者(1,000名)に、ノウハウを教えてほしいと思う“子連れショッピングの達人”のイメージに合う有名人を自由回答形式で聞いたところ、1位は「つるの剛士さん」(70件)、2位は「北斗晶さん」(65件)、3位は「辻希美さん」(63件)となりました。3名とも、本業での活躍のかたわら、パパ・ママとしての子育ての様子をテレビやネットを介して発信している方たちで、子連れショッピングに関するノウハウを豊富に持っていそうだと考えられているようです。

==店長・店員・担当者の理想像==
◆ この店長なら子連れでも安心!“理想の店長”のイメージに合う有名人 1位「つるの剛士さん」
◆ 子どもと並びたい!理想の試食コーナー担当 1位「速水もこみちさん」、2位「柳原可奈子さん」
◆ 子どもが野菜好きになりそう!理想の野菜売場担当 1位「速水もこみちさん」、2位「ギャル曽根さん」
◆ わかりやすそう!理想の店内放送担当 1位「水卜麻美さん」、2位「柳原可奈子さん」
◆ 子どもと一緒にみたい!理想のヒーローショーの出演者 1位「つるの剛士さん」、2位「福士蒼汰さん」
◆ コラボ商品があったら子どもが喜ぶアニメ 1位「アンパンマン」、2位「ドラえもん」・「妖怪ウォッチ」

お店には店長をはじめ、様々な店員・担当者がいますが、子連れショッピングで訪れるお店において理想的な店長・店員・担当者とは、どのような人だと考えられているのでしょうか。それぞれの理想像を探るため、全回答者(1,000名)に、理想の店長・店員・担当者のイメージに合う有名人を、自由回答形式で挙げてもらいました。

まず、子連れで行っても安心できるお店を作ってくれそうな“理想の店長”のイメージに合う有名人を聞いたところ、1位は「つるの剛士さん」(124件)、2位は「山口智充さん」(31件)、3位は「所ジョージさん」(17件)となりました。1位のつるの剛士さんは、過去に育休を取得したことがあるなどイクメンぶりが有名です。積極的に子育てをしている人であれば、安心して買い物ができるお店を作ってくれそうだと考えられているのではないでしょうか。

食に関連する店員について、子どもと並びたくなるような“理想の試食コーナーの店員”のイメージに合う有名人を聞いたところ、1位は「速水もこみちさん」(49件)、2位は「柳原可奈子さん」(41件)、3位は「ギャル曽根さん」(34件)となりました。1位に挙がった速水もこみちさんは、二枚目俳優としても著名ですが、情報番組内で料理コーナーを担当するなど、料理が得意なことでも知られています。料理が得意で、かつイケメンな店員が試食コーナーに立っていたら、思わず子どもを連れて並んでしまう、という人が多いようです。

同じく食に関連する店員について、子どもを野菜好きにしてくれそうな“理想の野菜売場の店員”のイメージに合う有名人を聞いたところ、こちらも1位は「速水もこみちさん」(81件)で、2位は「ギャル曽根さん」(58件)、3位は「平野レミさん」(39件)となりました。2位のギャル曽根さんは、大食いで有名になった方ですが、ダイエットレシピ本を出すなど、料理を食べるだけでなく作る分野でも活躍しています。また、3位の平野レミさんは料理愛好家として、テレビ出演や書籍出版など多方面で活躍しています。上位3名は、いずれも料理上手で有名な方が並び、子どもが野菜好きになるような美味しい料理を教えてもらえそうとの考えが窺えました。

次は、食以外の部門の担当者について、迷子のお知らせなどもわかりやすく伝えてくれそうな“理想の店内放送担当”のイメージに合う有名人を聞いたところ、1位に「水卜麻美さん」(62件)、3位に「加藤綾子さん」(26件)と現役のアナウンサーが挙がり、2位には声真似を含んだネタを得意とするお笑い芸人である「柳原可奈子さん」(35件)がランクインしました。

続いて、子どもと一緒にみたくなる“理想のヒーローショーの出演者”のイメージに合う有名人を聞いたところ、1位は「つるの剛士さん」(65件)、2位は「福士蒼汰さん」(54件)、3位は「佐藤健さん」(45件)となりました。さらに、4位の「杉浦太陽さん」(37件)、5位の「DAIGOさん」(33件)など、上位にはヒーローものの主演経験者が多くランクインしました。ヒーロー役の経験者が出演してくれれば、子どもも楽しんでくれそう、という思いがあるのではないでしょうか。

また、コラボ商品があったら子どもが喜ぶアニメを聞いたところ、1位は「アンパンマン」(188件)、2位は同数で「ドラえもん」「妖怪ウォッチ」(ともに87件)となりました。いずれも子どもに人気のアニメですが、ヒーロー性のあるアンパンマンが特に人気で、2位のドラえもんと妖怪ウォッチに101件の差をつけて1位となりました。


【調査概要】
・調査タイトル:子連れショッピングに関する調査
・調査対象:ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする小学校低学年以下の末子と買い物に行くことがある20歳~49歳の女性
・調査期間:2016年9月2日~5日
・調査方法:インターネット調査
・調査地域:全国
・有効回答数:1,000サンプル(有効回答から各年代が均等になるよう1,000サンプルを抽出)
・調査協力会社:ネットエイジア株式会社

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本生協連]
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