FX(外国為替証拠金取引)の動向調査(2016年) 

2016年11月01日
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内FX(外国為替証拠金取引)市場の調査を実施した。

<外国為替証拠金取引(FX: Foreign Exchange)とは>
1998年4月の外為法の改正を受けて登場した、国内初の個人投資家向け外貨売買の金融商品である。取引のしくみは、証拠金を担保にレバレッジをかけた取引額を想定元本として差金決済を行うものである。ここでは店頭FX(外国為替証拠金取引)市場を取り上げる。

【調査結果サマリー】

◆ 2016年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆2,574億円、前年同期比4.6%減
2016年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆2,574億6,000万円となり、前年同期比4.6%減であった。市場は堅調に推移しているが、為替相場が大きく変動する事象が続いたことで一時的に減少した。

◆ 2016年3月期の口座数は575万口座、前年同期比8.3%増
財務基盤の増強、コンプライアンスの徹底など企業の健全性・信頼性の向上に注力、投資環境の健全化や顧客利便性の向上が進み、2016年3月期は前年同期比で8.3%増の575.5万口座であった。

◆ 2016年3月期の年間取引高は5,003兆円※ (※百万通貨は1億円として換算)、前年同期比18.6%増
2016年3月期は、前年同期比18.6%増の5,003兆6,537億円※(※百万通貨は1億円として換算)と大幅な増加であった。この1年内に幾度となく発生した為替相場が大きく変動する事象によって、取引高が大きく伸長した。

◆ 2017年3月期は市場規模1兆3,230億円、616.5万口座、年間取引高4,778兆円※を予測
FX業界では、一層コンプライアンスの徹底と顧客サービスの充実が図られ、投資環境の健全化と適正化及び、顧客利便性が向上してきている。同時に、新規商品ラインナップの拡充も進められ、システムトレード、スマートフォン向けの取引ツールの充実も図られている。こうした企業姿勢や取引環境の向上、為替相場変動要因となる事象の発生などの動向から、2017年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆3,230億円、口座数は616.5万口座、年間取引高は4,778兆円※(※百万通貨は1億円として換算)を予測する。


【調査概要】
調査期間:2016年7月~9月
調査対象:商品先物会社、FX専業会社、証券会社、ネット銀行等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびに電話・e-mail等によるヒアリングを併用

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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