日本酒で乾杯したいときベスト10(酒好きの方対象) 

2016年10月26日
酒飲み1000人に聞く「酒飲みのミカタ」。今回のテーマは日本酒で乾杯です。
10月1日は日本酒の日です。ボジョレーヌーボの解禁のような盛り上がりを期待して、全国各地で日本酒で乾杯しようという運動も始まっています。しかし、日本酒で乾杯をしたくなるのは、何も日本酒の日に限ったことではありません。今回は日本酒で乾杯をしたいときを選んでもらいベスト10を集計しました。(回答者はほぼ毎日飲酒する方が65%というよく飲む方が中心です。好きな酒類はビール70%、日本酒60%他)

日本酒で乾杯したい第一位は圧倒的に正月

 日本酒で乾杯したいときの第一位は「元旦」で79%とで圧倒的でした。正月絡みでは他にも第二位に「新年会」42%、第十位に「仕事はじめ」17%も入っています。やはり正月は日本酒で乾杯したいというのは、大多数の気持ちのようです(図①)。正月以外でも日本酒で乾杯したいときとしては季節行事のときが多く、第四位は「お花見」34%、第五位は「忘年会」33%でした。定番的に実施される年中行事で乾杯するときには選ばれるようです。
また、第三位には「日本酒の日」38%が入りました。回答者の日本酒の日の認知度は35%とまだ低いのですが、調査実施時期が日本酒の日と重なっていたことが影響したかもしれません。季節行事と関わりなく唯一ランクインしたのは第六位の「自分の誕生日」27%で、日本酒が好きな人は誕生日には日本酒でという気持ちの反映でしょうか。以下は「お月見」「仕事納め」「歓送迎会」などの年中行事がベスト10に入りました。
一方で、日本酒がよく売れるといわれる「父の日」ですが、乾杯したいときに選んだ人は圏外(11%)にとどまりました。父親への贈り物としての日本酒は選ばれても、一緒に乾杯する機会にはあまりなっていないようです。以下は代表的な声です。
「季節の行事では日本酒で乾杯します。季節の節目や行事には日本酒は欠かせません。」(男性50代)
「季節感を楽しむときには日本酒やワインになるのですが、正月だけは相手を問わずに日本酒です」(女性40代)

日本酒も乾杯にはグラスがよい

 日本酒で乾杯というと伝統的な盃や升、ぐい飲みなどで飲まれることが想像されますが、実際の現場ではどうでしょうか。半年以内に日本酒で乾杯したことがある人が6割いましたのでそのときの器を聞いてみました。冷酒用グラス39%をあげた人が一番多く、おちょこ24%、ぐい飲み17%と続きました。日本酒の伝統的な乾杯で登場することの多いものでは升が2%で平盃は0%(1人)でした(図2)。盃で乾杯した方は「彼女とのお祝いのとき」(男性20代)というもので、結婚式が想像されます。乾杯の器としての盃は儀式以外の時にはもはや登場しないのかもしれません。
日本酒の場合でも乾杯のときにはグラスを使うことの方が多く、最近ではワイングラスも増えているのが実態ではないでしょうか。ワイングラスで乾杯したという方も6%ほどありました。
ちなみにワイングラスで日本酒を飲むことについては、肯定的な意見としては「香りがよくわかる」28%、「見栄えが良い」24%「乾杯に相応しい」21%などが上位にきました。その一方で「ワイングラスでは飲んだことがない」方は25%で、否定的な「日本酒には似合わない」は11%と少数派でした(図3)。
 最後に日本酒をワイングラスで乾杯し飲んでいる方からの意見をいくつかご紹介します。
「おちょこでは乾杯しづらい。乾杯はワイングラスの方がしやすいし、気分も高ぶる。みた感じも華やかになる」(男性30代)
「お洒落感がアップするため、女子会やパーティー向き。ただ一度に注がれる量が多く、飲みすぎてしまうので注意」(女性30代)
「和食以外ならワイングラスの方がカジュアルでテーブルコーディネイトも容易です」(女性20代)
「乾杯はワイングラスもよいと思うが、じっくり飲むときは、お銚子に熱燗をお猪口だな」(男性60代)
「起立して目の高さまで掲げる乾杯に盃は不向きである。事前にワイングラスに1/3程度注いでおけば、立食着席を問わずスマートに動けるからよいでしょう」(男性70代)

 立ち上がって乾杯という作法は明治後期にビールから広がりました。盃と日本酒を使った伝統的な儀式にはなじみにくい所作もありましたが、ワイングラスという洋風酒器を使うことで現代にマッチした形で生かせそうです。


【調査概要】
調査時期2016年9月29日(月)~2016年10月4日(水)
調査対象酒文化研究所の酒好きモニター(N=1702)
有効回答485
調査方法インターネットによる自記入式アンケート調査

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