文化に関する世論調査(全国18歳以上の日本国籍を有する者対象) 

2016年11月21日
内閣府大臣官房政府広報室は、「文化に関する世論調査」を発表。
調査対象:全国18歳以上の日本国籍を有する者 3,000人

【調査結果】

1 文化芸術の鑑賞活動及び創作活動

(1)文化芸術の直接鑑賞経験
問1 あなたは,この1年間に,ホール・劇場,映画館,美術館・博物館などで文化芸術を直接鑑賞したことはありますか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・鑑賞したことがある(小計) 59.2%
 ・映画(アニメを除く) 31.1%
 ・音楽(オペラ,オーケストラ,室内楽,合唱,吹奏楽,ジャズ,ポップス,ロック,歌謡曲など) 24.8%
 ・美術(絵画,版画,彫刻,工芸,陶芸,書,写真など) 22.5%
 ・歴史的な建物や遺跡(建造物,遺跡,名勝地(庭園など)の文化財) 18.4%
・鑑賞したものはない 40.6%

更問 直接鑑賞しなかった理由
更問(問1で「鑑賞したものはない」と答えた方(744 人)に)
では,鑑賞しなかった理由は何ですか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・時間がなかなかとれないから 46.1%
・関心がないから 28.0%
・近くで公演や展覧会などをやっていないから 11.4%
・テレビ,ラジオ,CD・DVD,インターネットなどにより鑑賞できる(鑑賞した)から 10.5%
・その他 14.4%

(2)美術館・博物館での鑑賞の促進策
問2 では,美術館と博物館に限定してお聞きしますが,あなたは,どうすれば美術館や博物館にもっと行きやすくなると思いますか。この中からいくつでもあげてください。
(複数回答)

・入場料が安くなる 32.6%
・住んでいる地域やその近くに美術館・博物館ができる(増える) 30.7%
・美術館や博物館へ行くための交通の利便が良くなる 23.6%
・展覧会の開催に関する情報がわかりやすく提供される 22.0%
・特にない 12.6%

(3)鑑賞を除く文化芸術活動の経験
問3 文化芸術に関わる活動は,作品鑑賞だけではなく,自分で作品を創作したり,習い事をしたり,あるいはボランティアとしてこれらの活動を支援することなどがあります。あなたは,この1年間に,この中にあるような文化芸術に関わる活動をしたことはありますか。いくつでもあげてください。(複数回答)

・活動したことがある(小計) 28.1%
 ・地域の芸能や祭りへの参加 13.8%
 ・音楽,舞踊,茶道,華道,書道などの習い事の受講 8.1%
 ・文学,音楽,美術,演劇,舞踊などの作品の創作 6.8%
 ・子どもの文化芸術体験のための支援活動 4.8%
・特に行ったことはない 71.3%

(4)鑑賞を除く文化芸術活動への参加の促進策
問4 では,あなたは,どうすれば鑑賞以外の活動にもっと参加しやすくなると思いますか。
この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・活動のための時間がとれるようになる 26.1%
・魅力ある内容の活動が行われる 25.5%
・初心者向けの活動が提供される 24.2%
・一緒に活動する仲間ができる 23.9%
・特にない 14.2%

2 文化芸術振興に対する寄付に関する意識

文化芸術振興のための寄付
問5 あなたは,この1年間に,チケット代金以外の文化芸術振興に関わる寄付をしたことがありますか。この中から1つだけお答えください。

・したことがある 9.6%
・したことはないが,今後はしてみたい 26.7%
・したことはなく,今後もしたいとは思わない 59.7%

更問 文化芸術振興のための寄付の促進策
更問(問5で「したことがある」,「したことはないが,今後はしてみたい」と答えた方(664 人)に)
あなたは,どうすればもっと寄付しやすくなると思いますか。
この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・寄付金の収支が明確になること 44.0%
・寄付に関する基礎的な情報(寄付先,寄付の方法,特典など)が提供されること 35.7%
・寄付金が使われる分野・内容を指定できるようにすること 26.8%
・寄付先(文化芸術団体など)の活動状況や財務情報が積極的に公開されること 25.5%

3 地域の文化的環境

(1)地域の文化芸術資源に対する意識
問6 「伝統的な祭りや歴史的な建物などの存在が,その地域の人々にとって地域への愛着や誇りとなる」との考え方について,あなたはどのように思いますか。
この中から1つだけお答えください。

・そう思う(小計) 90.1%
 ・そう思う 65.3%
 ・どちらかといえばそう思う 24.7%
・そう思わない(小計) 7.8%
 ・どちらかといえばそう思わない 4.2%
 ・そう思わない 3.7%

(2)住んでいる地域の文化的環境の満足度
問7 あなたは,文化芸術を鑑賞したり習い事をしたりする機会や文化財・伝統的まちなみの保存・整備など,お住まいの地域での文化的な環境に満足していますか。この中から1つだけお答えください。

平成 28 年9月/(参考)平成 21 年 11 月
・満足している(小計) 53.6%/52.1%
 ・満足している 13.8%/14.1%
 ・どちらかといえば満足している 39.8%/38.0%
・満足していない(小計) 37.7%/35.3%
 ・どちらかといえば満足していない 26.0%/22.9%
 ・満足していない 11.7%/12.4%

(3)地域の文化的環境の充実策
問8 では,あなたは,お住まいの地域の文化的な環境を充実させるために,何が必要だと思いますか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・子どもが文化芸術に親しむ機会の充実 40.5%
・地域の芸能や祭りなどの継承・保存 36.8%
・ホール・劇場,美術館・博物館などの文化施設の充実 28.1%
・歴史的な建物や遺跡などを活かしたまちづくりの推進 24.9%

4 文化芸術の振興と効果

(1)文化芸術振興による効果
問9 あなたは,日本の文化芸術の振興を図ることにより社会にもたらされる効果として期待することは何ですか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・子どもの心豊かな成長 45.3%
・地域社会・経済の活性化 41.0%
・人々が生きる楽しみを見出せる 37.5%
・地域のイメージの向上 34.1%

(2)観光資源としての文化財の活用策
問10 では,あなたは,日本の文化財を観光の資源として魅力あるものにしていくためにはどのようなことが重要だと思いますか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・文化財が良好な状態で美しく保存・管理されている 51.8%
・周辺環境(文化財周辺への交通手段,トイレ,歩道など)が整備されている 45.2%
・文化財の所在や内容に関する情報が充実していて分かりやすく表示・解説されている 30.4%
・歴史的な建物などを用いたイベントが開催されている 29.7%

(3)東京オリンピック・パラリンピックの文化イベントへの参加促進策
問11 2020 年東京オリンピック・パラリンピックに関連して,大会までの4年間,文化イベントが全国各地で行われます。あなたは,文化イベントに国内外の多くの人々が参加するために,どのような環境が必要だと思いますか。
この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・文化イベントが交通の利便が良い場所で行われる 54.4%
・チケット代が安くなる 40.9%
・多言語による案内や解説が充実する 40.3%
・ボランティアなどによる案内が充実する 33.2%

5 子どもの文化芸術体験

(1)子どもの文化芸術体験で重要なこと
問12 あなたは,子どもの文化芸術体験について,何が重要だと思いますか。
この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・学校における公演などの鑑賞体験を充実させる 60.9%
・ホール・劇場や美術館・博物館など地域の文化施設における,子ども向けの鑑賞機会や学習機会を充実させる 42.4%
・地域の祭りなど,地域に密着した伝統的な文化体験の機会をより多く提供する 41.5%
・学校における演劇などの創作体験を充実させる 39.8%

(2)子どもの文化芸術体験の効果
問13 子どもの文化芸術体験について,あなたが期待する効果は何ですか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・日本の文化を知り,国や地域に対する愛着を持つようになる 59.2%
・美しさなどへの感性が育まれる 43.0%
・他国の人々や文化への関心が高まる 39.4%
・コミュニケーション能力が高まる 38.9%

6 文化芸術の国際交流・発信

(1)文化交流の意義
問14 あなたは,日本と諸外国との文化交流を進めることは,どのような意義があると思いますか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・日本と諸外国との間の相互理解や信頼関係が深まり,国際関係の安定につながる 54.5%
・異なる文化がお互いに刺激し合うことにより,世界の文化の発展につながる 43.7%
・日本への関心が高まり,訪日外国人旅行客の増加や日本産品の海外展開につながる 43.5%
・日本の国際化が進み,日本が国際的に開かれた豊かな文化を持つ国に発展できる 41.9%

(2)文化芸術の国際発信のための重点分野
問15 あなたは,日本の文化芸術の魅力を諸外国に発信するため,積極的に取り組むべき分野はどれがよいと思いますか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)

・日本の伝統音楽(長唄,筝曲,義太夫,和太鼓など) 48.8%
・食文化 45.5%
・伝統芸能(雅楽,能楽,文楽,歌舞伎など) 41.1%
・生活文化(茶道,華道,書道,囲碁など(食文化を除く)) 36.6%


【調査概要】
調査対象:全国18歳以上の日本国籍を有する者 3,000人
有効回収数:1,831人(回収率61.0%)
調査時期:平成28年9月22日~10月2日(調査員による個別面接聴取)
調査目的:文化に関する国民の意識を調査し,今後の施策の参考とする。

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[内閣府]
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