SNS投稿数を対象に「映画の興行収入とSNS投稿の関連」に関する分析 

2016年12月13日
BONDICは、映画「君の名は。」の大ヒットを受けて、2016年7月25日~11月13日のSNS投稿数を対象に「映画の興行収入とSNS投稿の関連」に関する分析を実施いたしました。

【調査結果概要】

 現在大ヒットしている映画「君の名は。」は、公開1・2週目の興行収入がそのヒットに結びついており、それ以降の興行収入の動きは、比較対象とした「シン・ゴジラ」、「四月は君の嘘」、「聾の形」の3つの映画とさほど大差ないことが分かりました。私たちがイメージしている「君の名は。」ムーブメントは、実際にはTVで取り上げられる量につられているのです。そして、肝心の映画の興行収入を伸ばす秘訣はSNS投稿のリツイート率(SNS投稿1つあたりのリツイートされる回数)にあるということが判明しました。

【調査結果のポイント】

(1) 公開1・2週目の興行収入が「君の名は。」のヒット要因
(2) 「君の名は。」と「シン・ゴジラ」の興行収入は他より緩やかに低下
(3) 興行収入とTV露出は関係なし
(4) 公開前はリツイート率
(5) 公開後もリツイート率

【調査結果のポイント】

(1) 公開1・2週目の興行収入が「君の名は。」のヒット要因
 分析したどの映画も興行収入は公開2週目をピークに下り坂になる傾向がありましたが、特に「君の名は。」は公開1週目の興行収入が12.8億円と、比較した「シン・ゴジラ(同8.5億円)」、「四月は君の嘘(同2.4億円)」、「聾の形(同2.8億円)」と比べて圧倒的に高く、それが歴代2位に迫る興行収入をあげている要因のようです。

(2) 「君の名は。」と「シン・ゴジラ」の興行収入は他より緩やかに低下
 公開2週目をピークに、週間興行収入は急激に低下する傾向がありましたが、「君の名は。」と「シン・ゴジラ」は比較的緩やかに減っています。またどの映画も、週間興行収入の推移は公開後のSNS投稿数の推移と似ていました。

(3) 興行収入とTV露出は関係なし
 公開前後は出演者の方々をはじめ積極的にTVを通して映画の宣伝をしていました。そこで、各映画がTVで取り上げられた分数と興行収入の相関係数を見たところ、「君の名は。」が-0.46、「シン・ゴジラ」が0.03と、特に公開後は、TVによるプロモーションは興行収入にあまり繋がっていないようです。

(4) 公開前はリツイート率
 公開1・2週目の興行収入を稼ぐには、公開前のSNS投稿数よりも、それらの投稿が何回リツイートされるかどうかにかかっているようです。特にWEB上でのプロモーションがSNS投稿を促すようですが、どの映画もその点は同じでした。「君の名は。」が他と違ったのは、WEB以外のメディアも積極的に使い、それがきっかけとなったSNS投稿のリツイート率が他より高かったためです。

(5) 公開後もリツイート率
 公開後も同じく、SNS投稿数よりもリツイートされるかどうかが週間興行収入の急激な低下を抑える鍵となっていました。特に映画を実際に観た人のSNS投稿は効果大で、公開後最も健闘した「シン・ゴジラ」はそのリツイート率が1.0と、「君の名は。(同0.5)」、「四月は君の嘘(同0.3)」、「聾の形(同0.4)」に比べて高くなっています。


【調査概要】
調査方法:TV放映分数、SNS投稿数分析
調査期間:2016年7月25日~11月13日
比較対象映画:「君の名は。」、「シン・ゴジラ」、「四月は君の嘘」、「聾の形」

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