デジタル化への認識とデジタルマーケティングの実態調査(年商上位1万社のマーケティング担当対象) 

2017年01月23日
富士通総研は、企業におけるデジタル化の認識やデジタルマーケティングの取り組み実態を把握することを目的として、企業のマーケティング担当を対象としたアンケート調査を実施しました。

回答があった842社の分析結果から、デジタル化の認識は業種により差があり、デジタルマーケティングに35.3%の企業が取り組んでいるものの、成果を挙げているのは37.0%に留まり、これからに期待がかかる状況となりました。近年、デジタルマーケティングに対する関心が高まり実践する企業が増えています。ただ、本調査結果に現れているように、ツールを導入したにも関わらず成果が得られていない企業が多くあります。成果を挙げるためには、デジタル変革の社内共有と成果が見えやすい目標設定が重要になります。 富士通総研は、様々な調査研究や自らの知見を提供すると共に、お客様の課題解決に取り組んでまいります。

【調査結果要旨】

デジタル化で企業やビジネスが「既に変化」は8.6%に留まるが、「変化がありそう」は半数を超える

インターネットやスマートフォンの普及で、例えば、顧客の商品情報収集や問い合わせはカタログや対面といったアナログから、Web検索や電子メール経由とデジタルに変化しています。このようなデジタル化によって企業やビジネスが「すでに大きく変化している」のは全体平均で8.6%となりました。業種別では、最終顧客と直接取引している業種の比率が高く、BtoBサービス業は20.2%でした。デジタル化による変化はまだ一部にしか現れていませんが、1~2年から5年位までを合わせた「変化がありそう」は52.8%に達し、今後のデジタル変革を半数以上が予想しています(図1)。 図1 業種別デジタル化による変化の認識

小売やBtoCサービス業に加えて、BtoBサービス業やBtoB製造業もデジタルマーケティングを実践

デジタルマーケティングの取り組み状況は、「既に取組んでいる」が全体平均で35.3%でした。業種別に見ると、取り組み比率が高いのは、BtoC小売・外食業(57.6%)、BtoCサービス業(52.9%)、BtoBサービス業(38.1%)という順番です。デジタルマーケティングへの取り組みが先行しているBtoC企業だけでなく、デジタル化によるビジネスの変化認識が高いBtoBサービス業や製造業でも実践が始まったようです(図2)。 図2 業種別デジタルマーケティングの取り組み状況

成果を挙げている企業は37.0%に留まり、今後に期待

ただ、デジタルマーケティングに取り組んでいる企業のうち「成果を挙げている」と答えたのは37.0%で、残りは「成果はまだ見えていない」、これからに期待がかかる状況です。特に、BtoC製造業(79.3%)、BtoB製造業(77.4%)で成果は見えていない比率が高くなっています(図3)。成果を挙げているのは、社内の協力を得ながら、顧客の獲得・販売といった成果が見えやすい目標を設定してPDCAを回している企業が多い、という特徴があります。デジタルマーケティングはツールや手法を導入しただけでは成果は得られません。成果を挙げるためには、デジタル化による変革を社内で共有し、成果が見えやすい適用領域で試行錯誤を行うことが重要だと考えます。 図3 業種別デジタルマーケティングにおける成果の有無


【調査概要】
名称:「デジタル化への認識とデジタルマーケティングの実態調査」
調査対象:年商上位1万社のマーケティング担当
調査方法:郵送告知、ネット回答
回収数:842社
調査実施時期:2016年9月

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[富士通総研]
 マイページ TOP