恋愛や結婚の多様性についての調査(18~79歳の首都圏の一般生活者を対象に「生活者総合ライフスタイル調査システム CORE 2017」より) 

2017年02月09日
リサーチ・アンド・ディベロプメントは、2016年10月に18~79歳の首都圏の一般生活者を対象に「生活者総合ライフスタイル調査システム  CORE 2017」を実施いたしました。
『CORE』は30年以上にわたり毎年実施している自主調査であり、生活意識態度を多岐にわたり継続して聴取しています。
今回は最新の調査から分かった、恋愛や結婚の多様性についての調査結果をご紹介いたします。

“夫婦別姓、同性婚、恋愛対象となる性別など、恋愛・結婚の多様化については女性が寛容”

・「夫婦が同じ名字を名乗るべき」と回答したのは男性の6割、女性を10pt上回る。
・同性同士の結婚や、恋愛対象となる性別に対しては、男性よりも女性の方が寛容な傾向。

“同性同士の結婚、恋愛対象となる相手の性別に対する意識は年代差が大きい

・「夫婦は必ず同じ名字を名乗るべき」は、男性は年齢とともに上昇するが、女性は40代に向けて下降し、その後上昇。
・「同性同士の結婚も法律で認められるべき」「恋愛対象となる相手の性別はこだわらない」は年齢が上がるほど意識が下がる。
・「同性同士の結婚も法律で認められるべき」については、女性30代以下層では約7割が許容。

R&D発 生活者インサイト

◇男女差・年代差が大きい「同性同士の結婚」「性別にこだわらない恋愛」
「同性同士の結婚も法律で認められるべき」に対して、「そう思う」計(そう思う・ややそう思う)の割合は18-79才全体で49%、「好きな相手なら恋愛対象となる相手の性別はこだわらない」は29%という結果でした。ただし、これらの意識は男女差が大きく、女性が男性を15pt上回っています。性年代別でみると、男女とも若年層の方が高く、 30代以下の女性では「同性同士の結婚も法律で認められるべき」の「そう思う」計は約7割にのぼります。「好きな相手なら恋愛対象となる相手の性別はこだわらない」は、より自分事化した聴取項目です。これに対しても30代以下の女性では「そう思う」計は4割以上、「そう思う」も1割を超えています。女性よりも低くはなりますが、30代以下の男性でも「そう思う」計は約3割となっています。

◇若年層を中心とした価値観の変化に日本の社会は追いつくか
同性婚や性別にこだわらない恋愛に関する質問は、今回初めてCOREの聴取項目に追加いたしましたが、若年層(特に女性)の結婚・恋愛に対する性別意識は想定以上に「フリー」であることがわかりました。例えば、マツコ・デラックスさんに代表されるオネエキャラタレントへの共感や、アニメ・漫画などでのBL(ボーイズラブ)の浸透なども若年女性の意識に影響しているかもしれません。また、年代差・男女差については、やはり年代が上がるほど、特に男性は「男(女)はこうあるべき」という固定観念が根強く、性別を超える考えを許容しづらいのではないかと思われます。
 過去との比較はできませんが、年代差から見ても分かる通り、今後も性別にこだわらない結婚・恋愛意識は広がっていくと考えられます。渋谷区・世田谷区をはじめ、現在は三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市でも同性パートナーシップ制度を開始しています。また同性カップルのブライダルフェアや、金融・保険業界でも同性カップル向けのサービスが登場し始めており、性別にこだわらない結婚・恋愛は、これからの新しい消費の1つだと考えられます。私たち調査会社も、性別聴取を「男性or女性」の2択に限るのではなく、新しい選択肢の検討を始めるべきかもしれません。


【CORE 2017 調査概要】
調査名:CORE2017 マスター調査
調査地域:首都圏40km圏(調査地点 200地点)
調査対象:18~79歳男女個人
サンプル数:有効回収 3000サンプル (人口構成比に合わせて、性×年代別を割付)
サンプリング手法:住宅地図を用いたエリアサンプリングで抽出
調査手法:訪問・郵送併用の自記入式留置調査
調査実施時期:2016年10月(毎年1回 10月実施)

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[リサーチ・アンド・ディベロプメント]
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