「職場での婦人科検診制度について」の調査(20代~50代以上女性対象) 

2017年03月01日
エムティーアイが運営する、健康情報サービス『ルナルナ』では、定期的にサイト内で様々な意識調査を行っています。
多くのユーザーから回答が寄せられ、生理やカラダに関する内容をはじめ、ほかでは聞けない女性の悩みや本音が明らかになっています。
今回のVol.30では、「職場での婦人科検診制度について」の調査結果をお届けします。

【調査結果】

■ 6割以上が20代のうちに経験している婦人科検診。受診のきっかけは環境が大事!?

Q.1 初めて乳がんや子宮頸がんなどの婦人科検診を受けたのは何歳のときですか。
 最初に、ルナルナユーザーが初めて婦人科検診を受けた年齢を聞いてみました。
 最も多かったのが「20~24歳」で32.8%、次いで「25~29歳」が28.9%でした。10代から29歳までを合わせると、65.1%の人が20代までに1度は婦人科検診を受診していることがわかりました。

Q.2 初めて婦人科検診を受けたきっかけは何ですか。

 続いて、初めて婦人科検診を受けたきっかけについて聞いてみると、「自治体からのお知らせ・クーポン」が34.7%と最も多く、次いで「自分の職場の健康診断」が24.1%でした。
 自治体によっては、20歳に達する年齢の女性に子宮頸がん検診などのクーポンが配布されることもあり、Q.1で初めての婦人科検診を受けた年齢が「20~24歳」が最も多かったように、自治体からのお知らせを機に、20歳のときに受診する人が多いかもしれません。
 また、「職場での健康診断」で初めてという人も多く、住んでいる地域や働いている環境が婦人科検診受診のきっかけとなっているようです。

■ ニュースをきっかけに、他人事から自分事へ。病気はもっと身近かも・・・

Q.3 乳がんや子宮頸がんなどの婦人科疾患について、最近では著名人の発症なども話題になっていますが、そういった報道によってご自身の意識や行動に変化はありましたか。(複数回答)
 ここ数年、著名人が乳がんなど女性特有の疾患を発症したというニュースが増えていますが、ルナルナユーザーはどう受け止めているのでしょうか。
 このような報道を知って意識や行動に変化があったか聞いたところ、「自分の健康について考えるようになった」が最も多く41.2%で、「実際に検診に行った」33.5%、「家族や周りの人の健康について考えるようになった」27.3%でした。
 Q.2の「初めて婦人科検診を受けたきっかけ」でも、15.4%の人が「自ら必要性を感じて」と回答しているように、これらの報道が婦人科系疾患について、意識面でも行動面でも他人事ではなく自分事として考える一因となっているのかもしれません。

■ 職場での婦人科検診は「ない」が多数派!雇用形態からわかる検診環境の違い
Q.4 ご自身の職場に婦人科検診を受けられる制度はありますか。(健康診断に入っているものも含みます)
※ Q.4以降の対象人数 : 20代~50代以上の働く女性 8,903名

 女性が健康かつ幸せに社会で活躍するためには病気から身を守ることも大切ですが、そのために重要なのは定期的な検診です。婦人科系疾患で悩む働く女性も多いなか、彼女たちを取り巻く検診制度はどうなっているのでしょうか。
 ここからは働く女性を対象に、今の職場に婦人科検診制度があるか聞いたところ「ない」と回答した人が45.4%と、「自分の職場にある」39.7%を上回る結果になりました。
 職業別でみると、「自分の職場にある」が過半数を超えたのは正社員(51.4%)のみで、その他は検診制度がない人が多いことがわかります。

■ 職場の検診制度充実が「乳がん」「子宮頸がん」の受診率向上につながる!?
Q.5 職場の制度を使ってあなたが実際に受けている検診の種類をすべて教えてください。(複数回答)

 Q.4で「自分の職場」もしくは「家族の職場」に婦人科検診を受診できる制度があると答えた人に、実際に受けている検診の種類について聞いてみました。
 意外にも自己負担があるなしで受診率に差は出ず、乳がん検診や子宮頸がん検診はほぼ同じ割合で受けていることがわかりました。
 また、職場の制度があっても受けない人の主な理由としては「いつも行っているクリニックがあるから」など別で受診している人もいましたが、「職場の制度の対象年齢じゃないから」といった年齢制限を理由に受けられないという回答も目立ちました。
 日本のがん検診受診率は30~40%程度で、欧米先進国の70%~80%の受診率に比べるとまだまだ低く受診率向上は急務とされています。Q.2の「初めて婦人科検診を受けたきっかけ」では、「自分の職場の健康診断」が24.1%と2番目に多かったことからも、職場での婦人科検診制度の充実が受診率の向上につながるかもしれません。

■ 女性従業員が安心して働ける環境づくりには、職場での婦人科検診制度は当たり前?

Q.6 職場で婦人科検診の制度があることについて、どう思われますか。(複数回答)
 次に、職場に婦人科検診制度があることについてどう思うかを聞いたところ、「会社への信頼感が上がる」が45.3%でトップでした。次いで「この職場なら安心して長く働こうと思える」が34.9%と、職場に対してポジティブな意見が上位に入りました。
 また「特に何も思わない」と回答した人も28.9%いましたが、自由回答には「当たり前だと思う」という声が多かったことから、いまや職場に婦人科検診制度があることは当然と考える人も多いのかもしれませんね。
 女性活躍推進法の制定などにより、企業は女性が安心して長く働ける環境づくりを求められていますが、婦人科検診制度の充実を図ることも取組みのひとつとなりそうです。

■ 9割以上は制度があるなら職場で受けたい!働く女性はお金よりも機会を重視
Q.7 職場で婦人科検診があれば受診しますか。

 では、Q.4で「職場に婦人科検診を受けられる制度がない」と回答した人に、もし職場に受けられる制度があった場合に活用するか聞いてみました。
 「自己負担がないなら受けたい」58.2%、「自己負担があっても受けたい」33.1%をあわせると、なんと9割以上の人が受診したいと回答しています。
 「自己負担があっても受けたい」という回答が3割以上あることから、忙しく働く女性にとっては自己負担があることよりも検診を受ける機会があることを重視している結果となり、検診の大切さを理解しているルナルナユーザーの意識の高さが伺えます。

■ ルナルナユーザーの、婦人科疾患にまつわる職場でのエピソード
最後に、婦人科疾患にかかったことがある女性に、仕事との両立で苦労した点などについて聞いてみました。辛い経験にもかかわらず多くの回答が寄せられましたので、その一部を紹介します。

★昇格の話があったが、乳がん検診で再検査になり、再検査の為に有給を使ったら昇格が無くなった。
★子宮筋腫、子宮内膜症がひどく治療中。休みが取りにくいこと周囲の理解が得られにくいことが多いです。
★子宮筋腫で生理痛が酷くなり、フルタイムからパートにした。
★男性が多い職場。生理などを理由に休みを取りにくい。
★自分が休むことによって他の人に迷惑がかかると思い、誰にも相談できずに退職しました。
★婦人疾患があると身体に負担がありなかなか長時間はたらけません。頻繁に病院に通ったり、薬の副作用もあります。社会的に理解されにくい疾患なのでもう少し理解が欲しいです。
★正社員で就労していて不妊治療のために不定期で時間休暇を取得したいと申し出たが断られた。その後、非常勤になりたいと希望したが断られ退職を勧められた。


【調査概要】
調査実施時期 : 2017年2月18、19日
調査方法および人数 :『ルナルナ』にて、20代~50代以上の女性 11,676名

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[PRTIMES]
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