2016年通年の世界の商業用不動産投資額 

2017年01月30日
総合不動産サービス大手のJLLがまとめた投資分析レポートによると、2016年通年の世界の商業用不動産投資額は、前年比6%減の6,610億ドル※1、2016年第4四半期の投資額は、前年同期比2%減の2,060億ドルとなりました。JLLは、2017年の世界の商業用不動産投資額の見通しを6,600-7,000億ドルと予測しています。

なお、当レポートは2017年1月19日に速報をリリースしています。(速報発表値:2016年通年の投資額は、前年比8%減の6,510億ドル、第4四半期の投資額は、前年同期比7%減の1,960億ドル、2016年世界の投資額予測は6,500-7,000億ドル)

ハイライトは以下のとおりです。

・2016年通年の世界の商業用不動産投資額は、前年比6%減の6,610億ドルとなった。2016年第4四半期の投資額は、前年同期比2%減の2,060億ドルとなり、2015年第4四半期以来4四半期ぶりに2,000億ドルを突破した。(図表1、2)

・2016年通年のアメリカ大陸の投資額は、地域全体で投資額が減少し、前年比9%減の2,850億ドル、第4四半期の投資額は前年同期比8%減の780億ドルとなった。EMEAの投資額は、前年比8%減の2,460億ドル、第4四半期の投資額は6%減の850億ドルなった。 中央、東ヨーロッパでは投資活動が活発だったものの、イギリスでの投資活動が減少したことが、EMEA全体の投資額減少につながった。アジア太平洋地域の投資額は、前年比5%増の1,300億ドル、第4四半期の投資額は21%増の430億ドルとなった。2016年中国は、国内投資家による投資活動が活発となり、2016年通年投資額では世界で第4位、アジア太平洋地域では日本を抜いて最大の市場となった。(図表1、2)

・2016年通年の都市別投資額は、トップ5の順位に変化がみられ、1位がニューヨーク(400億ドル)、2位がロンドン(251億ドル)、3位にロサンゼルス(227億ドル)、4位にパリ(218億ドル)、5位に上海(151億ドル)がランクインした。東京(138億ドル)は6位にとどまった。(図表3)

・2016年第1四半期の投資額は予測以上に減少した一方、第2-4四半期は直近5年と同等の投資活動が見られた。2017年も引き続き投資活動は継続するとみられ、2017年通年の世界の商業用不動産の投資額は、6,600-7,000億ドルとしている(図表4)


【補足】
※1  通貨単位は、別途記載がない限りすべて米ドルとします。

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[JLL]
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