禁煙意識についての調査(18~79歳男女個人対象) 

2017年04月13日
リサーチ・アンド・ディベロプメントは、30年以上にわたり毎年実施している独自調査「生活者総合ライフスタイル調査システム CORE」を用いて、20~79歳の首都圏在住の一般生活者における禁煙意識についての分析を行いました。
その結果、屋内全面禁煙化に対する意識は属性によって違いがあることがわかりました。

【調査結果】

■“年代が上の層ほど「全面禁煙」に賛成”

・飲食店などの公共の屋内でのふつうのタバコを全面禁煙にすべきとする割合は、20~79才全体では約6割。
・年代が上がるほど賛成率は上昇。過去と比較すると、20代は上の年代に比べ、「全面禁煙にすべき」という意識は高くない。

■“20代は非喫煙者でも「全面禁煙」賛成は半数程度にとどまる”

・喫煙者と非喫煙者で比較すると、喫煙者では17%、非喫煙者では70%が全面禁煙に賛成。
・非喫煙者においても、20代の「全面禁煙にすべき」という意識は他年代よりも低い。

■“若年層ほど「多様な考え方」を支持、30代・40代でも上昇傾向”

・世の中の常識に対する2択の質問では、若年層ほど「常識にとらわれず色々な考え方が認められるべき」を支持する割合が高い。
・時系列でみると、40代以下層で「色々な考え方が認められるべき」が上昇傾向にあり、2000年と比較すると10pt以上増加している。

R&D 生活者インサイト

◇20代の全面禁煙 「賛成」の割合が低い理由とは?
飲食店などの公共の屋内でのたばこ全面禁煙は、全体では約6割が賛成、非喫煙者では7割という結果となる一方で、喫煙率が低い20代の「全面禁煙にすべき」は半数を切っているという意外な結果が明らかとなりました。20代の喫煙率が14%であることを考えると、喫煙者、非喫煙者ともにたばこ全面禁煙に賛成の割合は他の世代と比べて低いといえます。

このような年代による「全面禁煙」に対する意識差の要因の一つとしては、「健康に対する意識」があると思われます。一般的に年代が上がるほど健康に対する意識が強くなると言われ、年代とともに全面禁煙賛成派が増えていると考えられます。

もう一つの要因としては、世代による「多様な考え方への許容性」の違いが考えられます。「色々な考え方が認められるようになるべき」という意識は若年層ほど高く、20代では5割にも上っています。この意識は過去と比較しても40代以下の若年層で大きく伸びています。全面禁煙は「喫煙者を公の場から完全に排除する」という意味合いが強い施策だといえます。そのため、多様な考え方への許容性が高い20代には、全面禁煙のような一方的な規制ではない、喫煙者・非喫煙者のどちらの考え方もきちんと汲み取った施策を求める声が根強いのではないかという仮説が考えられます。


【調査概要】
CORE 2017 調査概要

<CORE 2017 マスター調査>
調査地域: 首都圏40km圏(調査地点 200地点)
調査対象: 18~79歳男女個人
サンプル数: 有効回収 3000サンプル (人口構成比に合わせて、性×年代別を割付) 
サンプリング手法: 住宅地図を用いたエリアサンプリングで抽出 
調査手法: 訪問・郵送併用の自記入式留置調査 
調査時期: 2016年 10月実施(毎年1回 10月実施)

<CORE 2017 春オムニバス調査>
調査地域: 首都圏40km圏
調査対象: 18~79歳男女個人
サンプル数: 有効回収 1800サンプル (人口構成比に合わせて、性×年代別を割付) 
サンプリング手法: CORE2017 マスター調査協力者を対象
調査手法: 郵送調査法による自記入式留置調査 
調査時期: 2017年2月

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[リサーチ・アンド・ディベロプメント]
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