夏に食べたい冷たいグルメについての調査(20~69歳の男女対象) 

2017年04月20日
リクルートライフスタイルの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、夏に飲食したくなる冷たいグルメに関してアンケートを実施しました。

<調査要約>

POINT① 夏グルメ、人気・飲食経験では「冷たい麺」が最多
・夏グルメで好きなもの、1位「冷たい麺(60.2%)※冷やし中華、韓国冷麺以外」、2位「冷やし中華(52.2%)」、3位「アイスコーヒー(49.6%)」。 
・過去1年で飲食した夏グルメ、1位「冷たい麺(76.9%)」、2位「アイスコーヒー(75.0%)」、3位「冷奴(74.9%)」。

POINT② 「季節を問わず食べている」最多は「冷奴」34%、「できれば季節を問わず食べたい」を合わせると58%が通年化。「冷やし中華」は、「季節を問わず食べている」と「できれば季節を問わず食べたい」の合計が19%
・「季節を問わず食べている」メニューは、「冷奴」が最多の33.8%。「できれば季節を問わず食べたい」の24.3%を合わせると、合計58.0%と過半数。
・「冷やし中華」は「季節限定で食べたい」人が63.2%いる一方、「通年食べている」人4.6%に対し、14.8%の人が「できれば季節を問わず食べたい」と思っており、通年提供されれば約3倍の潜在ニーズがあると予想される。
・夏メニューを通年「食べている・食べたい」の合計では、男性が高く女性が低い傾向。男性は暑がりで女性は冷え性など、体質とも関係ありそう。

POINT③ 解禁月の希望、5月にピークとなるのは「アイスコーヒー」の22%。夏グルメは6月解禁希望が多く、「かき氷」は7月
・夏グルメの解禁希望月では、フード系は6月、飲料系は7月が多い中、「アイスコーヒー」は5月の解禁希望が最多の21.7%、「かき氷」は7月が最多の39.2%。
・自由回答では他にも「アイスクリーム」など通年飲食を希望するメニューが多数挙がった。

<調査結果>

1.夏グルメで好きなもの、1位は「冷たい麺」、2位「冷やし中華」、3位「アイスコーヒー」
2017年は5月5日で立夏を迎え、夏の冷たいグルメが気になり始める時期。そこで、夏に飲食したくなる冷たいグルメについて調査した。まず、夏のグルメで好きなものを聞いたところ、トップ3は、1位「冷たい麺(60.2%)※冷やし中華、韓国冷麺は別に選択肢あり」、2位「冷やし中華(52.2%)」、3位「アイスコーヒー(49.6%)」であった。女性20~40代で「冷しゃぶ」「韓国冷麺」の人気が高く、男性40~50代では「アイスコーヒー」「エクストラコールド生ビール」の人気が高いなど、性年代により、好きな夏のグルメが分かれた。

2.過去1年の夏グルメの飲食経験、トップ3は「冷たい麺」「アイスコーヒー」「冷奴」
次に夏グルメについて、過去1年での飲食経験も聞いた。好きなものと飲食したものでは、結果にずれがあった。1位は「冷たい麺(76.9%)」と好きなもの1位と同じだが、2位は「アイスコーヒー(75.0%)」、3位は「冷奴(74.9%)」と好き嫌いにかかわらず身近感のあるメニューが上位に。「アイスコーヒー」は特に男性40~50代、「冷奴」は女性40~60代と男性の60代でスコアが高く、上位となっている。また、東海圏では「冷やし中華」の飲食経験率が他の圏域より高かった。

3.「冷奴」は「季節を問わず食べている」34%、「できれば食べたい」との合計は58%。「冷やし中華」は「食べている」5%に対し、「できれば食べたい」が約3倍の15%
夏グルメに対する、一年を通しての飲食状況と季節を問わず食べたいという潜在ニーズがどの程度あるかを聞いたところ、「すでに、季節を問わず食べている・飲んでいる」メニューとしては、「冷奴」が最多の33.8%であった。「できれば、季節を問わず食べたい・飲みたい」の24.3%を合わせると、58.0%となり「冷奴」は季節を問わないメニューになっている様子がわかる。次いで、「アイスコーヒー」も「すでに、季節を問わず食べている・飲んでいる」31.0%、「できれば、季節を問わず食べたい・飲みたい」の18.2%を足すと49.3%とこちらも通年化している。逆に、「季節限定で食べたい・飲みたい」では、「冷やし中華」が63.2%と最多。すでに食べている人(黄色帯グラフ)とできれば食べたい(水色帯グラフ)に注目すると、単純に水色の面積の大きい「冷しゃぶ」の潜在ニーズは大きそう。また、「季節限定で食べたい・飲みたい」で最多の「冷やし中華」だが、通年食べている人4.6%に対し、14.8%の人が季節を問わず食べたいとしており、約3倍の差がある。こちらも外食などでの通年提供の潜在ニーズがあるといえそうだ。

4.「季節を問わず食べている・食べたい」の合計は、多くのメニューで男性が高く、女性が低い傾向。男性は暑がり、女性は冷え性、が食べたいメニューにも関係している?
「季節を問わず食べている・食べたい」の合計の多い順でグラフ化したのが下図。性年代で見ると、明らかに男性でオレンジ色(平均より5ポイント以上高いセル)、女性でグレー(平均より5ポイント以上低いセル)が多いことが見てとれる。筋肉量や体感温度の差で男性は暑がり、女性は冷え性、とよく言われるが、食べ物の好みにもそれが表れているといえそうだ。

5.季節が限定されている場合の解禁希望月、フード系は6月、飲料系は7月が多い中、「アイスコーヒー」は早めの5月解禁希望が最多、「かき氷」は遅めの7月が最多
夏グルメの解禁の希望月を聞いてみた(各メニューをあまり食べない・飲まない人は対象外とした)ところ、フード系は6月解禁希望が最も多く、5月から7月中心に希望があった。一方、飲料系は本格的に夏が来る7月の解禁希望が多い中、「アイスコーヒー」のみが、まだ春気分の強い5月解禁の希望者が最多の21.7%を集めた。「かき氷」については7月の遅めの解禁でよいという選択が最多(39.2%)であった。

6.他にも通年提供を希望するメニューが多数
アンケート回答者に、選択肢にあるメニュー以外で通年提供を希望する品目を自由回答してもらった。栽培加工技術、輸送技術、冷凍解凍技術の進歩や流通網の発達などで、メニューの通年提供は今後も増える可能性があると考えられる。季節感を楽しみたい気持ちと、好きなものを通年食べたい・飲みたいという気持ちのせめぎ合いは、すでに多くの人の内面で起こっている現象と思われる。利便性をとるのか、「季節感」を大事にするのかは、飲食行動だけにとどまらない、個人の消費価値観の差かもしれない。

アイスクリーム
理由:冬の寒い時期でも、お風呂あがりや部屋が暖かい時に食べるとおいしい。
愛知県・37歳・女性

理由:夏は常時、冬は鍋を食べた後に食べたい。
神奈川県・45歳・女性

理由:夏はもちろん食べたくなるが、冬でも辛いものや鍋物など、温まる料理を食べると食後に欲しくなる。こってりしたものの後などにも食べたくなる。
千葉県・53歳・女性
・・・など、アイスクリームは合計600件以上の回答があり、人気だった。

鮎(あゆ)の塩焼き
理由:魚一匹丸ごと食べられるので、栄養価が高く、栄養のバランスもいい。また、適度な苦みも含めて、おいしく、初夏に買いだめして冷凍する。
東京都・36歳・男性

水羊羹(みずようかん)
理由:あっさり、甘く、嫌味がない。
大阪府・69歳・男性

ところてん
理由:ヘルシーでさっぱりしていて、ビールのお供にも最適。
東京都・38歳・男性

パッピンス(韓国の氷菓)
理由:かき氷よりもいろいろとトッピングされていておいしい。豆などもトッピングされ健康的。
愛知県・49歳・男性

番外編 <夏こそ食べたい!>
「キムチ鍋」は、パンチがあり、おいしくて、家族皆が好きなメニュー。暑い夏でも、エアコンの効いた部屋で汗をかきながら食べるキムチ鍋が我が家のお気に入りです。冬は冬で、体が温まるので、年中食べたい鍋料理です。
大阪府・56歳・女性

「すき焼き」は、お肉や野菜、豆腐など食材を一度にたくさん取れて栄養もあり、ご飯が進むので、食が細る夏にも食べたいです。
埼玉県・56歳・女性


【調査概要】
調査名:外食市場調査(2017年2月分)
調査方法:インターネットによる調査
首都圏、関西圏、東海圏における、夕方以降の外食および中食のマーケット規模を把握することを目的に実施した調査(外食マーケット基礎調査)の中で、季節のグルメ(夏か冬にしか食べられないようなグルメ)の季節外ニーズや1年以内の飲食状況、好きかどうか、希望する解禁月などを聴取。
調査対象:首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)、関西圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県)、東海圏(愛知県、岐阜県、三重県)に住む20~69歳の男女(株式会社マクロミルの登録モニター)

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